昼をちょっと散歩して、九段下までいってお魚。
魚鐵という店。
刺身がおいしいというので昼はいつも行列ができている。
この界隈は大きな通りに面してオフィスビルばかり。
飲食店はその一階や二階に出店しているところがほとんで、中にポツリポツリと古い一戸建ての飲食店が混じってる。
その一軒。
上に人が住んでるのでしょう。
お店の暖簾の上にペロンと、上に住んでる人が干してるシーツが垂れ下がっているのが生活感を感じてなんだかニコリとなります。
気取ってないのがいい感じ。
それにしてもこの界隈。
オフィスに勤めている人と、飲食店の席数がアンバランスな地区なんでしょう。
昼どきになるといくつかの店に長蛇の行列。
中でも5、600円でお腹いっぱいになれるお店はどこも大人気という状態で、けれどここ。
1000円を超えて高いモノでは2000円ほどのメニューばかりで、にもかかわらず行列になる。
余程のことです。
今日も開店とほぼ同時にお店について、なのにほとんど満席でカウンターの最後の一席もらって着席。
画像を撮ったときには行列がなかったけれど、その後、お店の中に溢れる待ちの人たち。
繁盛店で食事をするのはたのしいコトでございます。
ここの名物、刺身の盛り合わせ定食をひたすら作るココのご主人。
とてもちっちゃなおジィちゃんで、ずっと小刻みに足でリズムをとりながら、刺身を切ってく。
ココの刺身は例えばマグロの刺身をたのむとメインのマグロ以外にあれこれ。
タコにハマチにコハダにイカとその日に仕入れた魚がちょっとづつ入ってやってくるので有名。
だからずっと魚を切ってる。
仕事が好きで魚が好きな人がやってる商売って、いいよなぁ…、と。
そのおジィちゃんの目の前の席に座ってそれでも今日は刺身じゃなくコレ。
もうひとつのココの名物。
銀ダラの味噌漬け燒きっていう料理。
分厚い切り身。
脂ののった銀ダラを甘めの味噌で漬け込んで、余分な水分を吐き出させとく。
旨みがギュギュッと凝縮されて、しかも味噌の旨味が魚の身に入ってく。
水と旨みのトレードみたいなその一手間が魚をおいしくしてくれる。
その味噌漬けをガスで焼く。
炭で焼くとカラッと乾いて焼けていく。
それもおいしい。
けれど脂がのっていて、しかも味噌で漬けたような魚は案外、ガスで焼くのがおいしく感じる。
ガスは燃えるとき水気を発する。
だからフックラ、しっとり焼けてく…、箸を添えるとブリっと一かけ、ほぐれて溢れる。
舌にのせると脂がジュワッ。
焼けた味噌の香ばしい匂いが鼻からまずは抜けてき、それがユックリ、脂の香りに置きかわる。
味わい豊か。
ひとかけでご飯が二口すすむようなご飯のお供にピッタリのこれ。
大きな丼一杯分のセットのご飯を最初は、多いかなぁ…、と思ってた。
けれど魚と一緒にこれを食べ始めると、こんな量じゃたりないんじゃない?って思ってしまう。
オゴチソウ。
サイドの小鉢がふろふき大根。
出汁でシッカリ煮込まれた、淡いあめ色した大根に柚子味噌タランとたらして食べる。
冬のゴチソウ。
しかも今日の柚子味噌は、赤唐辛子の粉が混じって、ビリッと辛い。
お腹の中があったかくなり、しかもご飯がこれまた進む。
魚のアラとワカメがタップリ入った味噌汁もコッテリ味でご飯がすすむ。
何を食べてもご飯がおいしく感じる定食…、良く出来ているって感心します。
カラッと焼けた魚の皮。
ペロンとめくれる食べやすさ…、ではあるのだけれど、やっぱり魚の皮は無理だなぁ…。
カレイやヒラメ。
あるいは青モノ魚のように皮が身と一体化している魚はなんとか食べる。
けれど分厚い魚の皮は、どうにもこうにも苦手なのです。
レンズ通してよくみると、プルンと皮の周りにコラーゲン分がはりつき、トロンとなめらかなのが見て取れる。
好きな人はこれでご飯がお替りできるかもしれないなぁ…、と思いながらもギブアップ。
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食事を終えて、どこからコーヒー飲みましょう…、と、スターバックスでもとお店に行ったら、超満員。
テイクアウトで何か飲もうかと思いもしたけど、他のどこか喫茶店でもとテクリと歩く。
けれどどこもが満員なのと、そもそも喫茶店というお店が少なくってビックリします。
おそらく絶滅危惧種のひとつなのかもしれないなぁ…、って。
そう思いながら、セブンイレブンでスタバを買った。
ミラノエスプレッソってオキニイリ。
とっても甘い。
ゴクゴク飲める味ではなくて、けれどスキッと酸味、苦味がよく出来ている。
イタリアのおじさんたちがバールでおしゃべりしながらコクリと、飲んでるエスプレッソみたいな感じで、かなりのオキニイリなのであります。
ストローさして、時間をかけて、チュルっとちょっとづつ吸い込んで、舌の上にしばらくおいて味をたのしむ。
時間が経ってちょっとづつ温度が変わると味も変わっていくのがたのしい。
徐々にあったかくなってくと、チョコレートドリンクみたいなコクがやってくるのもオモシロイ。
それにしてもオフィス街のランチタイムでも、ラーメン屋さんのこむこと、こむこと。
おじさんばかりじゃなくて女性もかなりの割合しめて行列作っているのに、ビックリします。
たしかにいろんな味わいたのしめ、熱々、お腹もあったかになる。
でもいつから日本の人ってこんなにラーメン好きになっちゃったんだろう…、って首をひねるほどの混雑になんだか不思議と思ってしまう…、そんな昼。
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