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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    ひさしぶりに神田の街を歩くことがあり、そこで寄り道。
    駅の西口。
    エースという喫茶店。

    7cf0d273.jpeg昭和の街角には日本全国、必ずこうしたお店があった。
    特に神田という街にはドッサリ。
    早起きサラリーマンがモーニングをとり、会社の時間がはじまると近所の商店の旦那衆がやってくる。
    昼は再び近所の会社のランチでにぎわい、それが終わると夕方までは打ち合わせにかこつけて休憩にくるサラリーマンがタバコにコーヒー。
    そんな場所。

    今ではそんなお店も減った。
    旦那さんと呼ばれる人が街から消えて、サラリーマンの小遣いだって減ってきて…。
    代わりにファストフードのお店が増える。
    いやいや、なんとも、なやましい。

    ここの名物。
    10数種類のストレートコーヒーと、海苔トースト。

    2b29960d.jpegコーヒーを落とすネルの袋をかぶったポットがズラッと並んだカウンター。
    真っ赤なスツール。
    天井からはひときわ目立つ看板、ブランとぶら下がり、そこには「元祖海苔トースト」とかかれてる。
    元祖のこの店以外に売ってるところがあるか?というとそんなコトもなく、とはいえ元祖は元祖であります。
    ときたま食べにきたくなる。

    120円。
    普通のトーストが170円。
    名物料理がここで一番安い料理、というのがこれまたなんだか正直。
    うれしい限り。

    さてその海苔トースト、120円。

    9cb3c13d.jpeg薄切りのパン。
    多分、サンドイッチ用の普通の食パンを二枚に切って開いたのでしょう。
    極薄のパンをトーストをして、みたらし団子のタレのような、ちょっと甘めの醤油を塗る。
    そこに焼き海苔。
    しっかとはさんでパンの表面、片方だけにバターを塗ってできあがり。
    とても簡単にできてそうに思えるけれど、結構、細やか。
    手がかかってる。

    このサンドイッチ。
    醤油とバターのうまみと風味がおいしくさせる。
    けれどバターを海苔をはさむ内側に、バターを塗ると海苔が余分な脂をすってヘニャヘニャになる。
    だからバターを表に塗る…、という創意。
    といって表の両面に塗ってしまうと、食べるときにペトペトしちゃって食べづらい。
    それで片側。
    それで十分…、という入念がとってもステキ。
    ボクは好き。

    スッキリとした今日のブレンド。

    41e42e4f.jpegコクが強くて、酸味がスキッと後味軽い典型的なる喫茶店的ホットコーヒーと、この海苔サンドがピッタリとくる。

    それにしてもこの海苔サンド。
    自分で作ってみようと思って、何度かチャレンジしてみたのだけど、この通りには絶対ならない。
    パンによく火を通さなくっちゃならないけれど、しっとり感をなくさぬようにしなきゃいけない。
    普通の醤油じゃパンが湿っておいしくならない。
    モッチリとしたまるで磯部焼きみたいな食感は、ここにこないとたのしめないのが、やっぱり元祖。
    塩の入ったガラスの容器の中に煎ったコーヒー豆が入っているのがなんだか昭和。
    堪能す。


    ところで、掃除機みたいな装置を背負って、ビルの壁に吸い付きながら昇ってく、へんてこりんなお兄さん。
    両手にはめた板状のモノ。
    板の中の空気をホースで吸い込んで真空状にすることで、ペタンと壁に貼り付くことができるようにした。
    空気を逆流させればプシュンと板が反発。
    その繰り返しで、垂直移動を可能にする…、っていう「大々的な夏休みの工作課題」みたいな発明。



    他愛もなくて面白い。
    こうした無邪気な発明が、将来、世界を変える大発明になるかもしれない…、ってそう思ったらかなり痛快。
    本人のひょうひょうとした自然体と、それを見守る人たちの狂騒にも似た熱狂のコントラストがまたたのし。

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    新宿駅の駅ビルの地下。
    ベルクで朝。

    68cba9b7.jpeg地下鉄の駅から乗り換えのため地下の地下から湧き上がってくる人たちに、JRから地下に向かって降りてく人が混じり合い、濁流のごとき人の流れにめまいを覚える。
    写真を撮る場を確保するのも難儀なほどに、人が行き交う。
    この時間の新宿駅。
    西口側は超高層ビルのオフィスを目指す、つまりここを終点とした人が、ユッタリ歩みを進める。
    一方、ここは東口。
    中継地点の様相濃くて、人は早足。
    回りを気遣う余裕もなさげに、ズンズン先を急いでく。

    そんな中。
    ここだけピタッと、時が歩みを止めてしまったような、いつもの通りの昔ながらがボクを待ってる。
    いつものごとく、モーニングプレーにアイスコーヒー。

    a86a0610.jpegなめらかなハム。
    そこにちょこんとマヨネーズ。
    ハム用というよりも、これは多分、横に添えられたゆで卵用。
    あるいはこれをトーストに塗り、オープンサンドの用になさい…、というメッセージなのかもしれないですネ。
    ちぎったレタスとスイートコーン。
    バター風味のスプレッドに、イギリスパンをトーストしたのがひとつのお皿に身を寄り添ってやってくる。

    どれもおいしい。
    ハムの自然で豊かな味わいは、喫茶店クオリティでは全然ないほど。
    葉っぱはキチンとシャキシャキしてて、中でもトースト。
    空気をタップリ含んで焼かれた、自然な甘みがほのかにただようサックリとした軽い食感。
    シットリタイプばかりがなんだか幅を利かせる日本のトーストブレッド世界にあって、ここのコレはまるで例外。
    良い例外。
    歯に貼り付くようなこともなく、小麦の香りがポワンとします。
    いい感じ。

    カウンターの壁に寄せかけるように置かれたメッセージボード。

    56e8af16.jpeg大家さんのルミネエストとの家賃交渉の経緯が、とても丁寧に書かれてる。
    静かな口調。
    けれど断固たる主張をもった、かなり熱くてまっすぐな文章にちょっと切なくなっちゃいました。
    ルミネというビル。
    絶えず新しい提案をするため、テナントの20%を毎年入れ替えることをガイドラインと今はしている。
    マーケティング的には正しいコト。
    けれどルールを守るコトにこだわりすぎて、地味で時代遅れという理由だけで、この街、この場所、ここに集まる人たちのかけがえのない思い出を、スッパリなくしてしまっていいのか?…、って、思いもします。
    とはいえビル経営は当然、ビジネス。
    どちらの言うコト。
    どちらの考えも多分正しく、こうしたお店をただ単純に「飲食店」ととらえるか「文化財」と見るのかによって、答えが異なるのだろうなぁ、と。

    気持ちがちょっと重たくなります、いかん、いかん。
    背筋を伸ばして、さあ、仕事。
    7月最後の一週間を、ニッコリ、笑顔でがんばりましょう。

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    東京、銀座の宝物。
    銀座ウェストにやってくる。

    キラキラに満ちあふれたお行儀のよい喫茶店。

    ginzawest.jpg最近でこそ銀座という街には「ギラギラ」したただ高級なだけのお店や場所が出来るようになったけど、そもそもこの街。
    「ギラギラ」から濁りをとった「キラキラ」とした大人の夢に包まれていた。
    上等、丁寧、心地よさ。
    適度な緊張をともなった分別盛りで経験豊かな大人のためのさまざまがある、昔ながらの銀座にまさしくふさわしい場所。
    それがココ、銀座ウェストでありましょう…、って。
    凛とした空気を吸いにやってきます。

    グラスにはロゴ。
    昔は灰皿だとか、ブックマッチだとかにまで箔押しのロゴがついていたけど、さすがに今は禁煙ブーム。
    テーブルを飾るロゴの数はずいぶん減ってしまった。
    まぁ、それもよし。

    シュークリームにタルトを食べる。

    25fb9799.jpegツンとホイップして立てた生クリームとカスタードの二段重ねの店内限定のシュークリーム。
    タルトのフィリングはサワークリーム混じりのカスタードにとても小さなフルーツトマト。
    どちらもカッチリ。
    甘さもコッテリ、クラシックな味…、銀座的。

    純白のテーブルクロスに、磨きあげられたシルバー類。
    シュガーポットにミルクピッチャー、スプーンにフォーク。
    どれもがピカピカ、キラキラしてる。
    どれも見事に磨き上げられててピカピカで、空気までがピカピカに磨かれてるような気持ちになれる。

    BGMはベートーベンの交響曲の7番で、第一楽章と第二楽章をたっぷり聴いて、汗も引きます。
    銀座の昼を堪能す。


    ところで、ノキアが世界の主要国にて展開をするスーパーラグジュアリーな携帯電話。
    ヴァーチュ。
    銀座5丁目。
    三越の向かい側、NISSANギャラリーの隣にショールームを解説した…、と話に聞いてはいたけれど実際見てみる機会はなかった。
    それで今日。
    物見遊山的にお店の前までブラブラあるき、ショールーム前のショーケースをみんなで覗き込んでた。
    そしたらなんと、ドアが開く。
    お店の中からもしよろしければ、商品をご覧になりませんか?と。

    vertu.jpg一番安いラインナップでも60万円を優に超える商品ばかりをあつかうお店。
    電話屋さんじゃなく、これは完璧に宝飾品店。
    あるいは高級時計屋さんと考えた方がよい空間。
    背筋を伸ばして、息整えて、深呼吸をしながらお店にはいり、けれどお店の人は驚くほどに気さくで親切。
    触ってもいいですか?っていうと気軽に自分がもってる端末を差し出してみせてくれます。
    着信音がゴージャスなんでしょう?っていうと、ワザワザ鳴らして聞かせてくれたりもした。
    想像以上にゴージャスで、例えば今。
    ロレックスの時計を一台買うくらいなら、これを買って時計代わりにするのも決して悪くないかも?って、そんな妄想、浮かんだりする。

    まだまだこのブランドそのものをご存じない方が多すぎて…、って、立派なカタログまでくれた。
    上等な銀座の中の豪華な銀座。
    そんなだそれも、ちょっとよし。

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    ルノアール。

    22ab1a42.jpeg引っ越しをした街にまるで縁のないチェーン店で、だからしばらくご無沙汰だった。
    今日、朝早くに打ち合わせ。
    ちょうど落ち合う駅の近くにたしかルノアールがあったよねぇ…。
    って、それでついでに朝をとる。

    ロゴ入りのビニール袋に入ったおしぼり。
    まだ健在だったんだねぇ…、となんだかとてもウレシクなった。
    まるでタオルのように分厚くて、昼下がりならばこれでゴシゴシ、顔から首筋を拭き取ってスッキリするとこ。
    今は朝にて、手を拭く程度でくるっとまるめておしぼり受けにそっと置く。
    このおしぼりを「コスト」ととるのか。
    それとも「サービス」って思うのかで、お店の性格が随分かわる。
    グラスに入った氷水。
    これもコストじゃなくてサービスなんだ…、ってニッコリとする。

    まずは飲み物。

    d301fa2f.jpegアイスコーヒーを選びます。
    ここのアイスコーヒーはもともと「水出しコーヒー」と「ドリップで落としたのを冷たくした」のの二種類あった。
    それが今では「ウィンナ風のアイスコーヒー」まで揃ってる。
    商品をどんどん少なくして行く傾向があるなかで、こうした努力。
    いいな、と思った。
    ドリップコーヒーで作ったアイスコーヒー…、もらいます。

    角ばって大きめの氷のかたまりが、グラスの中の液体を容赦なく冷やしてその表面にビッシリ水滴を結露させる。
    最初は小さな水滴。
    そのひとつひとつがくっつき合って、大きくなってそれがそのうち、ススっと垂れる。
    自分の重みに耐えかねて落ちてゆく…とは、さだまさしさんの名曲「加速度」のごと。
    コクっと飲んで、カラっとグラスに氷が当たる音を聞く。

    Cセット。

    d6018812.jpegサンドイッチとゆで卵。
    それにスープがついてひとそろえ。
    お待たせしました…って、これが近づいてくるにつれセロリの匂いがポワーンとしてくる。
    スープの匂い。
    味はコンソメそのものなんだけどハーブっぽい不思議に青い香りがするのがここの特徴。
    キュウリとハムにマスタードマヨネーズがこぼれだすほどほどこされてる、シットリとした喫茶店的なるサンドイッチがちとうれしい。
    ただゆで卵はホカホカって具合にはいかないようで、たくさん作って冷蔵庫の中に入れてるんでしょう。
    冷たくって殻がちょっと剥きにくい。
    まあ、それもよいコト。
    さあ、仕事。


    ところでこんなステキな発明。

    kirikomipencil.jpg鉛筆。
    …、なんだけれど軸の頭の部分に深い切り込みが入ってる。
    ボールペンや万年筆の軸にかならずくっついている、ペン刺しのようにして使うモノ。
    おもしろい。
    胸ポケットなんかに刺してしまうと、洋服の生地をよごしてしまいそうになる。
    けれど、例えばノートの表紙。
    手帳の今日の頁のところに、しおり代わりにコレをさす。
    とても便利で気がきいてるかな…、って思ったりする。

    鉛筆のやわらかくて、なめらかなあの独特の書き心地。
    かすれ。
    陰影。
    書く度、太さが変わったり…。
    指でこするとそこだけ滲む、なんともいえぬ儚さがなんだかいいなぁ…、と再認識。
    温故知新でございます。

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    夏が来ぅれば、思い出す…、虎屋茶寮の、宇治金時。

    3cae7de7.jpegかき氷には、ふわふわ氷と、しゃりしゃり氷の二種類があり、氷そのものを味わおうと思えば当然、ふわふわ氷がおいしく感じる。
    硬い氷をかんなで削って、空気をタップリ含ませてふんわりと盛る。
    砂糖水か上白糖をそのままかけて、口でサラッと氷が溶ける、その儚さをたのしむ氷。

    ここの氷はしゃりしゃり氷。
    氷のかけら、ひとつひとつがエッジをもってキラキラしている。
    口の中に入れた途端に、瞬間、口の温度を下げて瞬きの間に水に戻ってく…、それがここのしゃりしゃり氷。
    宇治の抹茶をタップリ吸い込み、スプーンにのっかる固体をなして、舌にのっかり溶けるため山の形で目の前にある。
    ああ、涼やかで、なめらかで。
    白玉をのせ、練乳かけて、一足先の夏を口に含んで食べる。

    かき氷。
    それを食べるといろんな音が耳の奥でする。
    風鈴の音。
    夕立の音。
    蝉の鳴き声、花火の響き。
    急いでシャリシャリほおばると、キーンと鋭い音がほんとに耳の奥からやってきて、涙が出ちゃう。
    まあ、それもよし。

    一緒に冷たい抹茶を飲みます。

    87b1cb72.jpeg抹茶グラッセとハイカラな名前がついてはいるけど、丁寧に、一服一服たてられた抹茶を氷に注いで冷ました、冷たい抹茶。
    白蜜が一緒についてはくるけど、そのまま飲んでも十分甘い。
    ほろ苦いのに、甘さが最後にサラッと残りしかも旨みまでついてくる。
    コクッと飲んで、カラッと氷がなるまで飲んで、それでも最後にタップリの泡が氷に張り付く。
    丁寧にたてた抹茶は泡が頑丈。
    しかもそんな泡まで抹茶の味がするのが、当然なのかもしれないけれど、とてもうれしくウットリとなる。

    お店の中はほぼ100%のご婦人方で、しかもお年を召した方々ばかり。
    ボクが氷を食べてると、おいしいのだけど冷たすぎて、最後につらくなっちゃうのよね…、と。
    冷やし汁粉をたのむ人が目立って見える。
    なるほどそういや、子供の頃はもっと氷をおいしく感じた。
    大人になって手放す贅沢。
    しょうがない。


    ところで、オリンパスの新しいデジカメが数日前に発表された。

    オリンパス PEN E-P1。
    同社のかつての名カメラ、オリンパスペンをモチーフにした小さく、しかも動画まで撮れてしまうという新規格。
    デジカメらしからぬ「アナログメカ」な感じのデザインが悪くはないと思いはするけど、思った以上に小さくはなくまだまだ発展途上にあるのかなぁ…、とちょっと本音はホッとしている。
    無駄遣いをしなくてすむ…、って。

    でもって、LUMIXのハイヴィジョン動画が撮れる、しかも丈夫な新作カメラの海外版のコマーシャル。
    わかりやすくって、気がきいています。



    一眼レフでなにからなにまでできるようになったとしても、防水・防塵・耐衝撃性ということに関してはまだまだコンパクトデジタルカメラの独壇場でありますからして、こうしたプロモーションのアプローチ。
    悪くないなぁ…、って思います。

    それにしても、最近の動画シェアの環境と、YouTubeを中心とした世界のにぎわい方ってなんだか凄い。
    現在、ちょっと、勉強ちう。

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