新宿紀ノ国屋にある「JINJIN」という店。
スパゲティーの専門店。
カウンターだけ。
新宿にあって垢抜けない、けれど実力派の小さな飲食店が並んだ地下のフロア。
10年ほど前まではテナントがほとんど入れ替わることなくずっと。
ここだけ時間が止まったような、のんびりとした雰囲気が結構好きで、よく通ってた。
それが最近、かなりめまぐるしくお店が変わる。
中にはチェーンストアのお店もやってきて、ちょっとギスギスした雰囲気になりはじめている。
その中の、それでも割りとのんびりとした昔からずっと変わらぬお店のひとつ。
ただ数年前に日清製粉系列の会社の経営になり、生パスタを使ったお店に様変わり。
メニューは昔のまんま。
なつかし系の炒めパスタがメインなんだけど麺の食感は随分かわった。
昔は痩せたコツコツした麺。
今ではムッチリ、歯ごたえがあり稲庭うどんからスベスベを引き、そこにモチモチ感をくわえたみたいな不思議な食感。
生パスタの中ではかなり上出来で、嫌いじゃないけど昔のバッサリとした歯ぎれる食感がなつかしくもなる、ナヤマシイ。
昔ながらの「ゆず醤油ソース」を使ったたらことしめじのスパゲティー。
具材は炒めた玉ねぎにマッシュルームとしめじとたらこ…、それらがサラッとお醤油系のソースと一緒に炒められ麺とからんで渾然一体。
刻んだ海苔をタップリかけて、口に入れるとホロリホロホロ魚卵の粒がちらかかって、そこにシャキッと玉ねぎの滑る食感がなかなかたのしい…、ゆずの風味もさわやかで炒め油をおいしくさせる。
タバスコパシャリ。
胡椒をタップリかけると見た目はカルボナーラのように見え、口にいれるとそれはあくまで和風の炒めスパゲティー…、見た目を裏切る味がたのしい、オモシロイ。
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夜を家でとまずは蕎麦。
半生麺をまず茹でる。
細めで7割。
だからかなりデリケート。
冷蔵庫の中で寝かすとちょっとボソリとこわれそうになる。
タップリのお湯。
それもグラグラ沸騰させてそこにパラパラ。
手振りで落とす。
冷たい蕎麦で鍋の温度が下がらぬように、強火でずっとグラグラクツクツ。
1分半で茹で上がる。
冷たい水でザブザブあらって、キリッとしめて皿にとる。
熱々の出汁を濃い目にとって、そこにタップリ九条ねぎ。
ザックリ切って軽く煮込んで香りと甘みを出汁に移して椀に盛る。
天一さんの寄せ上げ一枚…、春菊と桜えびを具材にザックリ揚げたかき揚げ状の天ぷらでそれをポトリとお椀に落としてしんなりさせる。
天ぷら油が出汁にうつって、コッテリとしたうま味が蕎麦にからんで、しかも春菊の青い香りやエビのクシュッと奥歯で潰れる食感がなんておいしいオゴチソウ。
それから小さな志乃多寿司…、売り場の前でどうしようかな、と迷って買った。
買い物が決まってないなら買わずにスルーしてもいいのだろうけれど、それじゃぁ、やっぱり口さみしくなってしまいそうにで、それで思案してこれ。
いつもと違ったチョイスでござる。
小さな箱に太巻きが一本の半本分だけ入った折り詰め。
この分量に実は惹かれた。
お稲荷さんと干瓢巻きでこのサイズのがあればほぼ確実にそれに決めたに違いないけど残念ながらこのサイズのはかっぱ巻きとかお新香巻きとかとの組み合わせ。
いっそまるでいつもと違ったモノをたのんでみましょう…、それで太巻き。
具材タップリ…、オキニイリのかんぴょうにキュウリにでんぶ、卵焼き。
酢蓮が入っていたのがカリッと歯ごたえたのしく、ココのお稲荷さんの食感を思い出させる…、甘み控えめの酸っぱいシャリとの相性抜群、結構これもオキニイリ。
[4回]
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