ランチをパスタ…、ホームズパスタですることにする。
四谷三丁目のビルの中。
明治通りを見下ろす景色の良いお店。
窓際にカウンターが作ってあって、一人でくるとたいていそこに通してくれる。
夏はギラッと明るくて、秋から冬には光おだやか。
新宿という街の景色をみながらボンヤリ、ひとりで料理を待つのもたのしい、そんな店。
エレベーターを降りるといきなりお店の中。
そういう構造で、店は3階。
だからかエレベーターに乗るとすでにココのパスタの香りがしてくる。
焦げたニンニクのおいしい香り。
トマトソースが炊ける甘くて酸っぱい匂い。
おいしい匂いがワンフロアーごとに強くなっていって、チーンってエレベーターのドアが開く音と一緒にイタリアンレストランの厨房の中に飛び込んじゃったみたいな気になる。
当然、お腹がグーッとなる。
パスタの専門店で、いろんなメニューが当然ある。
カルボナーラ風のスープパスタだとか、ニンニクと赤唐辛子のトマトソーススパゲティーだとか、食べてみたいメニューはたくさんあるんだけれどやっぱりココではひとつだけ。
「絶望のパスタ」ってスパゲティーを食べたくなっちゃう。
エレベーターに乗るまでは今日こそはいつもと違ったパスタにしようと思っているんだけれど、お店に入るとあっさりやっぱりいつものコレ。
トマト風味にクリーム混じったなめらかにして濃厚ソース。
具材はマッシュルームやシメジにえのきといろんな種類のキノコがメイン。
それに玉ねぎ、基本のソースがミートソース…、なので肉のうま味がどっしりしててかなりニンニクの風味がきいてて、食べる前から香り濃密、こりゃ旨いぞって納得できる。
ソースとスープの中間ぐらいの濃度があって、それがタップリ、深めのお皿をなみなみ満たしてそこにパスタが沈んでみえる。
ほどよき太さのスパゲッティ。
かなりタップリ。
フォークで探ってクルンとまるめて持ち上げる。
ちょっと固めのアルデンテ。
スープソースの底に休んでいても固さをなくさぬように。
湯気がボワッと噴き出すほどに熱々。
しかもその熱々がずっと持続していて、食べ終わるまで熱々状態をたのしめる。
伸びた蕎麦なんて食べたくないように、ぬるいパスタも食べたくはない。
だから温度にこだわるお店は、結構好きなオキニイリ。
ちょっと塩の風味が強くて、食べてるうちにちょっと舌が疲れそうになる。
けれどそれでもソースがおいしく、フウフウハフハフ食べてるうちに気づけばほとんどなくなっちゃってる。
ひとかけついてやってくるフランスパンで舌をリセットさせながら、あっという間にお腹にすべてが収まって汗をかきかきニッコリとなる。
ランチには飲み物が必ずついてやってくる。
いつも選ぶのがアイスコーヒー…、砂糖入りの甘いのしかなく、最初はなんでとおもったけれどこってりとしたココのパスタのソースには酸味が強くてビターであまいこのアイスコーヒーがおいしく感じる。
口から喉にお腹にかけてをやさしくいたわりリセットするのがありがたくって、今日もゴクリと一気にのんで、おごちそうさまと店を出る。
多分また来て、おんなじように絶望パスタを食べるだろうって思ってゴキゲン、さぁ、仕事。
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それにしても思いがけぬ激しい雪で、みるみるうちに新宿の街も雪景色。
歩く人達はのろのろ、ユックリ足踏みしめて、車はシャリシャリ、道路の雪がシャーベットみたいにトロトロとろけて湿った音をたてている。
交通機関も徐々に乱れ始めてるよう…、今日は早めに帰ろうか。
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