新宿西口の地下街にある「楡」という喫茶店にて、朝をぼんやり。
ちょっとオシャレな造りではある。
けれどカウンターにはサイフォンがズラッとならんで、いっぱい一杯丁寧に落としたコーヒーを提供している、昔ながらを守る店。
手を休ませることなくリズムにのって仕事を続け、それが一段落するとお店の入り口がみえる場所にスタッと立って、いつお客様がきてもいいように準備する。
頭で考えてすることじゃない…、体が覚えている動き。
プロの仕事ってどういう仕事もなめらかで、見ている側の気持ちがフワッとおだやかになる…、ステキだなぁって思う朝。
シナモントーストを作ってもらう。
お供は冷たい、サイフォンだてのアイスコーヒー。
トーストとコーヒーっていう組み合わせは、どこかしら「おむすびと味噌汁」の組み合わせに似ているような気がするのです。
どちらもそれぞれ、これ以上、引くことができない基本の料理。
そこに例えばジャムをのっける。
塩むすびに具材を入れてむすんでもらう…、そんな感覚。
中にくわえるモノで味の印象がガラッとかわりはするのだけれど、基本のご飯がおいしくないとすべてが台無しってところもパンのおいしさに依存しているトーストと同じ性質。
そんなトースト世界にあって、シナモントーストってもしかしたら「焼きおにぎり」みたいな存在?
おむすびって焼くとご飯の様相がまったくかわって、まるで別の素材を料理したようになる。
トーストも焼いたパンにシナモンかけると、食感まるで違った料理。
ジャリジャリとしたグラニュー糖の存在感に、切なくなるようなシナモンの甘い香りがひとつになって、まるでケーキのような味わい。
甘みに口が慣れると次に、バターの塩味がやってきて、最後はそれでもパンの風味やうま味が残る。
最後の最後で、これはケーキじゃなくってトーストだったんだ…、って思い知るのが、またオモシロイ。
ポッテリたっぷりホイップクリームのっけて食べると、グラニュー糖のジャリジャリ感がいささか弱まり、口の中でシナモンクリームがトロンととろけて舌の温度を上げていく。
乳脂が甘みを包み込むから、甘さがやさしくなったと口が勘違いするのもこれまたオモシロく、ユックリ舌の上でクリームとかしてそこに、アイスコーヒーをグビリと飲む。
コーヒーの苦味でスキッと甘みが消えて、目ボケ眼が目を覚ます。
疲れた頭に甘みはゴチソウ…、アイスコーヒーにホイップクリーム乗せて飲もうかと思ったけれど、いやいや、それをやったら今日は一日歩いて過ごさなくちゃって、それでミルクをもらって浮かべる。
そして仕事にレッツラゴ!
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ところでミュージカル映画のレ・ミゼラブル…、そのDVDが発売されるコトのプロモーションとして横浜のショッピングモールで実施されたフラッシュモブというのだけれど。
そもそもフラッシュモブっていうのは、「インターネットを介して不特定多数の人間が公共の場に突如集まって、目的を達成すると即座に解散する行為」をいうわけで、「広告代理店を通じて劇団四季みたいな人たちが集まってプロモーションを行った上、解散することもなく観客と一緒に感動を共有する」というこの出来事はフラッシュモブとはいわないんじゃないかと思う(笑)。
それになんで英語なんだろう。
しかもなんでミュージカルのコスチュームを着てるんだろう。
この場にいたらワーキャー言ったかもしれないけれど、動画でここまで見せつけられると「日本人にミュージカルって似合わないようなぁ」って思ってしまう…、恥ずかしい。
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