それにしても今日は暑い…、空も高くてコントラストの強い影。
空を仰いで雲がフワッと流れていくのを見ていると、クラクラしてくる。
ちょっと歩くと汗も出て、その出た汗がすぐに乾いてヒリヒリピリピリ、額が熱くなってくる…、軽く打ち合わせを済ませたあとのお腹を同じく伊勢丹会館。
今日はとても小さなエリアでこじんまり、生活をする夏の午後。
安芸路酔心にやってきました…、広島料理のオキニイリの店。
先日は、コイワシ丼をココで食べ、今日もそれにしようかと思ってきたけど宗旨替え。
鯛そうめんが季節の料理で用意されてて、それにガツン!と、ハート鷲掴みにされまして、それでふらりと。
若い頃。
お外でそうめんを食べる人の、気持ちがわからぬ若い子だった。
だって、そうめん。
自分で茹でて食べてもおんなじ。
特に蕎麦屋の出前でそうめん。
ガラスの鉢に氷と一緒に缶詰チェリーやみかんが浮かぶ、なんであれをわざわざ食べようとするんだろう…、って思っていたけど、なんだか最近。
これがおいしく感じるのです。
自分で茹でて食べるそうめんと違ったおいしさ。
特にこうした料理屋で食べるとキリッとそうめんの、歯ざわり、喉越しが際だつ感じ。
ちょっと余分に茹でるのですよね。
乾いた麺がその食感や風味をそれで思い出し、くったりした麺を今度は氷でキリリとしめる。
すると見事なコシを手に入れ、ねっとりとした独特の食感を持つ極細麺が出来上がる。
それをくるんと手でまとめ、小山のようにして3口分。
鉢に並べて茹でたエビやら煮たしいたけに、メインの鯛の煮付けを飾って目に麗しい贅沢そうめんにしてくれるのが、なんともウレシイ。
鯛の煮汁に昆布の出汁で作った煮汁をキリッとさまし、それをタップリ装って、よぉく混ぜて召し上がれって言葉のとおりよくまぜる。
そうめんが煮汁にそまっておいしげになり、ズルンとすすると鯛のうま味が口に広がる。
小麦の風味が後をおいかけ、スルンと喉をなでまわす麺の食感にウットリします。
キチキチ、奥歯が痒くなるような鯛独特の繊維質。
ムッチリとした魚のうま味がまた濃厚で、そうめんの料理ではある。
けれど何か主役かと言えば断然、鯛であります。
瀬戸内に住んでた頃に魚を言えばやはり鯛。
祝いのときに必ず食べるモノは鯛にて、だからこうして鯛を味わうお昼はうれしい。
錦糸卵にさらした輪切りの青いネギ。
どれもが鯛のだし汁をすすっておいしくなっていく…、口の中がめでたい味にそまっていくのにニッコリしました。
冷たいゴチソウ…、オゴチソウ。
野菜サラダがサイドにつきます…、レタスに水菜にトマトとシンプル。
柚子の風味のドレッシングがキリッとさわやか。
そういえば、自分でサラダを作ってほとんど食べないなぁ…、簡単だけど、あんまり好きじゃないのかもって思ったりする。
水菜がムワッと青臭く、やっぱりボクは好きじゃないのねって思ったりした。
それからおむすび…、穴子を混ぜたおむすびとカリカリ梅を混ぜたモノ。
どちらもちょっと酸味の聞いたご飯でむすんで、まるで押し寿司みたいな感じがするのも面白く、夏のゴチソウ、食欲湧いてくるのが嬉しかったりする今日の昼。
さてさて家に、もどりましょ。
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