朝を天金…、なんてことない食堂風のお店の暖簾をくぐるとなんだかホっとする。
混んでいるようなコトはまずない。
けれど同時に、誰もお客様がいないことも絶対なくて、誰かいる。
それも大抵サラリーマンのおじさんで、ニコニコしながら朝を食べてる。
一人じゃないんだって感じがうれしい。
よい料理には季節感が必要なんだ…、と言われます。
たしかにそうではあるのだけれど、朝ご飯はいささか違う。
例えばアメリカンブレックファスト。
年中ずっと、目玉焼きにベーコン、ハッシュブラウンという組み合わせ。
今日一日のお腹にいれる料理は変わったものではなくて、いつも同じが安心できる。
ここの朝。
まさに年中同じモノ。
メインを選んでそこにしらすおろしと漬物、味付け海苔。
ご飯にお味噌汁がついて定食。
メインは冬と夏とで若干かわりはするけれど、いつもあるのは鮭、サバ、豆腐、それから納豆…、手のこんだものは何一つなく、どれもが朝のお腹にやさしい。
なによりしらすおろしのみずみずしくて、ヒヤッとお腹を潤してジアスターゼの効果で食欲わかせてくれる。
しかも大根が季節季節で味が変わる…、今の季節は甘みが強くて香りもやさしく、あぁ、冬なんだとこれがひとつの季節感。
メインひとつで530円。
50円を足すともひとつメインが選べる。
いつもボクは2つ選んで、580円の朝をたのしむ。
ひとつは鮭。
蒸気で熱を加えた鮭で、だからシットリ、余分な脂が落ちて、食感、風味もやわらかい。
こうして焼いた鮭の皮。
ネットリとして生々しくて、もともと魚の皮が苦手なボクにとっては天敵みたいな嫌な存在。
これがパリッと乾いてこんがり焼けていたらば、それはそれで食べようもある。
けれど、これはてんでダメだから、ペロンと剥いでお皿の端にそっと移して見なかったことにするのであります。
そののち骨も綺麗サッパリ抜き取って、身だけをほぐして食べやすいようにスタンバイ。
目ボケ眼でもこれならたのしく食べられる。
ご飯にのっけて味付け海苔でクルンとくるんでハフっと食べる…、口の中でおむすび味になっていくのが面白くって、それで二口、ハフッハフ。
もうひとつのメインは冷奴。
豆腐を切ってお皿に盛っただけでこれがメインディッシュになるというのが面白くって、いつもココではたのんで食べる。
ヒヤッと喉をすべりおち、お腹をヒヤッとビックリさせる。
朝にたのしい一品で、自分で作って食べる冷奴とはまるで違った料理に感じる…、冷奴って人に作ってもらう料理の最右翼って今日もシンミリ、ニッコリ思う。
七味をパラリ、味付け海苔をちぎってパラリと味を変え、料理しているつもりで食べる豆腐もおいしい…、お腹もやさしく満たされる。
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それからテクリと、新宿駅の北の端から、南の端へ移動して新宿駅の南口にある早起きの店…、ディーンアンドデルーカで、お茶でも飲もうかと。
ルミネの中。
ルミネ自体は11時開店で、けれどここだけ入り口が別。
朝早くからお店をあけてる。
パンが焼ける甘い香りに、コーヒー落とす匂いがしてくる。
南側に大きな窓がひらかれていて、朝の光がこれでもかってお店の中に降り注いでくるというのもなんだかウレシイ。
夏は眩しかったステンレスのカウンター。
今朝はほどよい明るさで、カメラを向けてもギラギラすることがなくなっていた。
エスプレッソをダブルでもらう。
ドッピオで!ってお願いしたら頑なに、ダブルですかと何度もボクに聞き返すのが、あぁ、この店はアメリカなんだって思ったりした。
ういういしぃ(笑)。
かなりビターなエスプレッソ。
しかもたっぷり豆を使ってトロンととろみがついてるように感じるほどに濃厚で、落とすところを見ていてもエスプレッソマシンが必死に、満身の力を込めて豆をしぼっているような様子がちょっと愛おしかった。
仄かな酸味。
それがユックリ、舌の上にて甘みにかわり、鼻から抜ける焦げた香りが華やかで朝の気持ちが明るくなった。
エスプレッソをたのんだ時だけのサービスのチョコ。
その包装紙が赤色なのに、あぁ、ホリデーが近づいているって思いもしました、さてさて仕事に向かって移動をいたしましょ。
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