朝を天金…、今年に入ってお初でござんす。
昨年もお世話になった…、今年もお世話になりますね…、と。
もう正月気分はとれてしまった時期だけど、お店に入ると「おめでとうございます」っていつものおばさんが言ってくれるのがなんだかうれしい。
こちらこそ、って言って座って、鯖焼き定食に冷奴を追加してねとお願いをする。
いつもの朝がすんなりたのしくはじまった。
高温の蒸気を当てて焼きあげる。
スティームオーブンというこの調理器は、20世紀の終わりに調理世界を大きく変えた。
普通に焼くより簡単に、大量調理に適してる。
煙も出ないし、油も落ちる。
風味だとか、パリパリ感とかは出ないけれど、これはこれで新たな料理と考えるならなかなかイケてる。
皮がシットリ。
脂の層がとろけて落ちて、だからペロンと皮がめくれる。
剥げるのじゃなくめくれてくれて、だから皮が苦手なボクにはありがたい。
身もシットリと、ご飯にのせて海苔でくるむとおむすびっぽくなっていくのも、またオモシロく、未来を食べてるみたいな感じでたのしくなってく。
これにしらすおろしと味付け海苔、ご飯に味噌汁がついて590円。
焼いた鮭を選ぶと580円で、鮭と鯖とで10円だけ値段が違うところが不思議…、鮭は魚の中でも高級なモノとずっと思っていたのだけれど、それはかつての常識なのね。
細かくサイズの揃ったシラスがシットリ、フックラ。
冬の甘くてシッカリとした風味のある大根を、細かくおろした大根おろしが、お腹をやさしく潤して食欲わかせる朝のゴチソウ。
豆腐にネギ、生姜をタップリ…、なにもかけずにそのまま食べると豆腐の甘みがひきたって、ツルンと喉をやさしく撫でる。
今日もたのしくお腹を満たし、時計を見たら仕事までには時間がタップリ。
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それでちょっと歩いて新宿駅の南側…、京王モールの端っこにある「亜麻亜亭」という喫茶店でコーヒーを飲む。
今時、珍しいほどクラシックにして上等な雰囲気を残した典型的なる喫茶店。
ベレー帽をかぶったスタッフが、恭しくも分厚いおしぼり、グラスに冷たいお水を注いで「いらっしゃいませ」とお辞儀する。
その丁寧に、おじさん、ノックアウトでございます。
酸味・甘み・苦味に香りと、コーヒーがもつおいしい要素を際立たせた4つのブレンドが揃ってるのも独特で、今日は苦味ブレンドというのをもらって、ゴクリと飲みます。
スッキリとした苦味鮮やか、甘みがほどよく口に残って酸味をほとんど残さない…、一口飲んで水を口に含んでみると、サーッと苦味がキレイになくなりうま味が最後に残るたのしさ。
背筋も伸びて、気持ち伸びやか…、そして仕事に向かいます。
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