ちょっとおもしろいお店ができた…、というので新宿。
西新宿の野村ビル。
ポールバセットやサルバトーレ。
炒めパスタで有名な「はしや」や、安売りステーキの「テキサス」といった個性的な実力派レストランが数多く、集まっているビルの地下二階。
そういえば、テキサスって土曜・日曜限定でステーキとハンバーグの食べ放題をやってるんだ…、と思いながらも、初志貫徹。
「天吉屋」ってお店に来ます。
天ぷらの専門店で40席はありましょうか。
白木のカウンターの中に厨房。
同じ白木のテーブルと実用的な椅子が並んだ神保町の伝説的なる天丼の店「いもや」の店のような造り。
たしかに天ぷら専門店にはこうしたしつらえのお店が多い。
オープンしたのが今月はじめで、勇んでやってきたらばなんとノーゲストというかなりさみしいお店の状況。
ちょっと心配。
できたばかりでまだまだ認知が少ないからか、オフィスビルの地下だから週末夜はさすがに人が少ないのかと思ってそれでお店に入る。
メニューはかなり限定的で、「天丼」それから「天まぶし」という2種類だけでアラカルトなしの夜にはつらい商品構成。
名物にしたい料理は天まぶしだろうと、まずはそれをたのんでためす。
お盆の上に揚げ立て天ぷら、ネタはエビに穴子にキス、いんげん豆に海苔、かき揚げなどが並んでパッと目かなりの贅沢…、気持ちがオオッと盛り上がる。
それにお櫃にご飯がタップリ、とん汁、刻んだ海苔にわさびという品揃え。
三種類の食べ方ができるというのがここの売り。
天つゆ使って普通の天ぷら定食として。
テーブルの上に丼タレがあり、ご飯に天ぷらのっけてそれをかければ天丼。
熱々の出汁が茶瓶でやってきて、わさびと海苔を散らしてかければ天ぷら茶漬けであじわえるという、つまり鰻のひつまぶしを天ぷらに変えて提案してる。
おもしろい。
おもしろいけど残念なのが料理がどうにも貧弱なとこ。
天ぷら自体はほどほどの出来。
けれど油の風味をほとんど感じないから、天ぷら食べてる!って感じが希薄。
天つゆの味がうすくて、天ぷらつけると天ぷら自体の味も薄まる。
中途半端で頭でっかち。
これを作った人たちって、本当にこれを食べておいしいと思ったのか?ってかなり残念。
値打ちなし。
もうひとつの商品の天丼たのむと、ネタはほとんどおんなじでイカと玉子の天ぷらがのっているのがちがうとこ。
柚子の皮をパラリとちらして香りをだしてる。
これはそこそこ…、けれど汁もつかずに850円というのは高いか安いか微妙なところ。
他にできぬ工夫をしなきゃと考えたのでしょう…、寿司には大きく天ぷら用には小さいエビを2本並べて衣をつけて一緒に揚げる。
エビ2本で一本分の太さと食感を作り出していたりする。
このお店を経営してるのがワンダーテーブル。
ベリーニカフェとか、モーモーパラダイス、食べ放題のしゃぶしゃぶで人気のある「鍋ぞう」だったり、あるいプリムリブのローリーズ。
比較的高単価な業態レストランを多業種運営している会社が経営してる。
そうした会社も手軽な値段の専門店を経営しなくちゃいけなくなった…、日本の外食ってやっぱりちょっと大変なんだろうって思ったりした、そんな店。
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