友人と一緒に夜を荒木町にて迎えるコトにする今日のコト。
肉匠酒場「丸信」という小さなお店にやってくる。
肉という食材そのものにこだわって、それを安価に、そしてたのしい料理にしながらお酒をたのしんでもらいましょう…、って言う趣向のお店で去年、できたばかりのお店でござる。
最初はかなり静かだった。
荒木町界隈っていうこの地域は、古いお店にやさしくて新しい店にとっては試練に満ちたおなじみさんができるかどうかが成否を分ける厳しいエリア。
だから最初はかなり苦労をしたようだけど今では近所のサラリーマンの憩いの場になったよう。
今日もおじさんサラリーマンが2人、3人連れ立って、ニコニコしながら酒を飲んでた。
わかりやすい味の料理と、懐にやさしい料理がオジサンたちを笑顔にさせる。
簡単なコト。
でもむつかしい。
鮮度の高い内臓物を串で焼いて召し上がれ。
仕入れルートをシッカリ確率しているからこその料理がココのメインの提案。
クニュクニュとした独特の食感を持つ牛の内臓。
豚や鶏の内臓に比べて脂が乗ってて味にコクがある。
甘めのタレをタップリつけて、何度も何度も炭にのせつつ焼きあげる。
肉の脂がタレに移って、タレ自体がどんどんおいしくなっていく。
炭の香りが内臓につき、燻されたような香りがやってくるのもゴチソウ。
そうそうそれから。
ココの串焼きは1本から注文できるというのもうれしい。
大きな居酒屋。
特にチェーン系のとこでは焼鳥、串焼類はどれも2本から…、ってしばりを持つところが多いのだけど、それは作り手の勝手な都合。
お客様が食べたいときに食べたい分だけ食べられる…、それでこその飲食店って思ったりする、当たり前。
とは言え若干の方向転換も感じる今日のココのメニュー。
開店当初はほぼ完璧に「牛肉」をテーマにしてた。
やっぱり日本人にとって贅沢な肉といえば牛肉で、だからそこにしぼって差別化すればインパクトが出るだろう…、って。
けれどそれからいろんなコトがあれこれあって、牛肉を取り囲む環境は厳しくなった…、それで今。
鶏に力を入れて直してる。
例えばチキン南蛮だとか…。
鶏の揚げ物。
フックラとした衣をタップリまとわせてサクッと揚げる。
それを甘酸っぱいタレにジュワッとつけて酸味を衣にいれる。
ザクザク切って、タルタルソースをタップリかける。
このタルタルソースが程よくゆるくてトロトロしたのを、それこそ唐揚げが溺れるほどにかけて食べる。
ここのタルタルがまたおいしくて、ウットリしちゃう。
一味をタップリかけて辛めの大人味にして味わうステキ。
それから鶏の刺身をたのむ。
ササミをおそらく蒸して仕上げたのでありましょう。
外はカチッと色がかわって、中はレア…、その断面がタラコみたいに見えてたのしい、オモシロイ。
それから揚げ物。
実は今日の気持ちは揚げ物だったのでありまして、もしココに来なければ多分、どこかの串揚げ屋さんに行っていたはず。
串揚げだけじゃぁつまらないから…、とそれでココにやってきた。
いくつか串揚げがそろってて、これが結構旨いのでして。
あれこれたのむ。
茹でたジャガイモに細かなパン粉をつけてガリッと揚げたモノ。
これがホクホク、甘くて旨い。
ウスターソースでパン粉衣が真っ黒になるほどつけて、パクリと食べる。
それから玉ねぎ。
ツルンツルンと食感、なめらか。
豚の串カツ、それからハムのチーズ揚げ。
噛むとトロンとチーズが中からやってきてハムは嬉し悲しや魚肉を使ったハムもどき。
これがムチュンと歯切れてたのしい。
この店、オモシロイところが〆の料理がほとんどないところ。
なんで?って聞いたら、サラリーマンのオジサンたちは、家に帰ってそれから小腹を満たすから〆の料理をおかずにその分、安くたのしんでもらってるんです…、って。
なるほどそれも一理あり。
安く仕入れて安物料理をつくるより、安く食べて帰れる工夫をする方が、今の時代にはやさしいお店と言われるんだろう…、って思ったりした、そんな夜。
関連ランキング:焼きとん | 四谷三丁目駅、曙橋駅、四ツ谷駅
[0回]
PR