初詣のため吹きっさらしでずっと並んで待っていたから、体が冷える。
夜を何か温かいものでお腹をみたそう…、何にしようかと考えていたら突然、お好み焼きが食べたくなった。
そうだ、あそこにまいりましょう…、と「まつ里亭」。
歌舞伎町にある、お好み焼きともんじゃのお店。
他にもお好み焼きがおいしいお店は近所に結構あります。
けれど「自分で焼いて食べるお店」を選びたかった。
ハッキリいって、お好み焼きを食べたいというより、お好み焼きを焼きたかったのでありまして…。
どうせだったら、値段のコトを気にせずに心置きなく沢山焼きたい。
できれば食べ放題のお店がいいな…、と。
それでこの店。
食べ放題があるのですね。
しかも1500円ほどというリーズナブルな価格でお好み焼きやもんじゃ、焼きそばが焼きたい放題。
当然、予約をしているわけでもなくてどうかとやってきたらば、ひとつだけ。
テーブル残っておりますとなんてラッキー。
それですんなり、そのテーブルに収まった。
横にはすでに体の大きな秋葉系のおにぃさんたちがうれしそうな顔して燒き放題の準備をしてる。
ラムネをたのんで、ボクらもさてさて、燒き放題。
お好み焼きに合わせたソフトドリンクで、一番気持ちが盛り上がるのはコーラでもなく烏龍茶でもなく、やっぱりラムネでありましょう。
ラムネじゃなければカルピスかな?…、とりあえず今日はラムネをプシュッと抜いて鉄板の下に火をつけ油をひいて、レッツらゴー!
ココの食べ放題のうれしいところは、粉物だけじゃなくて肉。
カルビやロース、そして鶏肉が燒き放題になるところ。
粉モノだけではお腹いっぱいがすぐきちゃいます。
それになにより、肉がこうしてお皿一杯に盛りあわせられてやってくると、ただそれだけでテーブルの上が盛り上がる。
シアワセな空気に満たされるのです。
ボクらの横のおにぃさんたちも、やってきた肉を一気に鉄板の上に移してジュウジュウ、焼き始めます。
その手際の確実で、テキパキ良いこと。
それに肉を焼くときの、みんなの笑顔のかわいらしいこと。
肉のパワーにニッコリします。
まずは鶏肉。
皮の部分を下にして、ヘラでジュウジュウ鉄板に押し付けながらジックリ燒きます。
押し付けるたび、皮から脂がにじみだしそれがバチバチ、肉の下からはじけて飛び出す。
なおもずっと押し付けてると、皮がバリッと揚がってく。
皮がパリパリしはじめたらば、ヒックリ返して軽く燒き塩を胡椒で味整える。
鉄板料理に一番適した肉は多分、鶏肉だろうって思えるほどにおいしくできる。
それから牛肉。
あるいは豚肉。
それぞれ焼いて、細切れにしてこれはお好み焼きの具材にしましょうとスタンバイ。
お好み焼きの種類は全部で30種類ほど。
それとほとんど同じ種類のもんじゃ焼きが用意されてて、何にしようか迷うほど。
まずは桜えびを具にしたお好み焼きと、典型的な豚玉たのんでやいてみる。
山芋くわえた生地にキャベツ。
玉子が一個、ポトンとのっかりそれをそっとこぼさぬように混ぜて鉄板にそっとのっける。
あまり広げすぎないようにこんもりのっけてあまりさわらず、ジックリと焼く。
上に焼いた肉をのっけて、しばらく様子をみながら待ちます。
生地の周りに熱が入って、ヘラで触るとカサっとすべるように動く。
その頃合いがひっくり返しどきであります。
そっと持ち上げ、ペタンと一気にヒックリかえし、同じように様子をみます。
再びそれをヒックリかえし、ソースに青のり。
削り鰹をたっぷりのっけて、ヘラでザクザク切ってハフっと食べると旨い。
軽い生地。
粉を食べてるって感じじゃなくて、キャベツを食べてる感じがしてくる。
そこに焦げた桜えびの香ばしくって、サクサクとした歯ごたえたのしく食べてるうちにどんどんお腹がすいてくる。
さてもんじゃ焼き。
実はもんじゃ焼きをうまく焼くことが、なかなかできぬのでありますネ。
お好み焼きは自信がある。
たこ焼きだって自信がないわけじゃない。
けれどもんじゃ。
ボクが生まれて育ったとこでは、なかった食べ物。
初めて経験したのが大学生の頃で、その指南役があまり上手でなかったのでしょう。
へんてこりんな食べ物だなぁ…、ってくらいの印象しかもてなかった。
だからその後も、なるべくさけてきた食べ物です。
上手になりようがなかったんだネ。
それで一緒にやってきた人にほとんど作ってもらうことにする。
まずはお椀の中の野菜を鉄板にうつし、ジュウジュウ燒きます。
キャベツに切りイカ、ベビースターラーメンが鉄板の上に移されて、それを焼きつつヘラでザクザク切りつつ焼いていく。
焼けたらそれをグルンと大きな輪にしてダムをつくってそこにトクトク、生地を流してあとはフツフツ。
沸騰するのをユックリ待ちます。
もうこの状態で、お好み焼きの国の人としてはお手上げです。
だって全然、固まらないんだモノ。
どう言えばいいんだろう…、長崎皿うどんが鉄板の上でどんどん沸騰していく感じ。
それを小さなコテにこすりつけるようにして食べるなんて、誰がこんな食べ方、食べ物を考えたんだろう。
いくら食べてもお腹が膨れることもなく、食べ始めるのに時間がかかり無駄な時間をたのしむ余裕がなくちゃいけない、食事というより駄菓子のような。
あるいはお好み焼きがうどんとするならば、これは蕎麦。
お江戸気質の料理なんだ…、って思ったりする。
そして〆…、焼きそば燒きます。
食べ放題の肉をたのんで、焼いてそれを具材のひとつに。
キャベツにモヤシ。
ニンジン、それからピーマンと焼きそばの具としてはかなり一般的で、麺は蒸し麺。
ボソボソしてる。
まずは具材をジャジャッと炒める。
塩と胡椒で下味つけて、ほどよくしんなりしてきたら、そこに麺。
軽くほぐして野菜を上にのっけて蓋して、蒸し焼きにする。
すぐには麺がほぐれてくれず、残したラムネをふりかけ甘みを足してフックラさせる。
お好み焼き用のソースで下味。
ウスターソースで酸味と辛みをたしてやり、最後に醤油をジャジャっとかける。
焦げた香りを麺にまとわせ、シットリ仕上げてハフハフ食べる。
いい出来栄えです。
焼きそばを今まで沢山作ってきたけど、やっぱり分厚い鉄板でジックリ焼いた麺はおいしい…、食べてたちまちオキニイリ。
ボクらの横のおにぃさんたち…、まだまだお腹に余裕があるようで肉をやきつつご飯をたのんでそれをオカズにムシャムシャ食べる。
食欲あるのはステキなコトです…、お腹いっぱい食べれるコトはもっとシアワセ。
ニッコリしながらお店をでます、今日の夜。
そういえば、昼はピザとスパゲティー、夜はお好み焼きと焼きそば…、どちらもなんだか同じような料理であってなのにまるで違った雰囲気。
国が変わると同じ素材を使って料理を作ってまるで違った結果になるのもたのしい、オモシロイ。
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