九州から友人がきて、たのしい時間を過ごしましょうか…、と。
それでまずはビールを飲みます…、「フリゴ」という店。
甲州街道に面した西新宿の小さなビルの地下一階で、ボンヤリしてると見逃してしまいそうなほどに小さな看板が目印のココ。
6時半という週末としては早い時間にも関わらず、テーブル席はほとんど一杯。
階段下にあるデッドスペースを使った小部屋に通される。
お仕置き部屋ってボクが勝手に呼んでるスペース。
おじさん3人が陣取ると、ミッチリ、膝を突合すような空間で結構、オキニイリなのであります。
おいしいお酒でみんなの距離が縮まる。
その縮まっていく距離を予感させるような小さなテーブル、そして空間、いい感じ。
ただ難点はもともと暗い穴蔵風のこの店の中でも一番暗いスペース。
しかも黄色いランプがほのかに手元を照らす照明。
写真を撮るのに厳しい条件。
今日の画像も色が痩せております…、ごめんなさい!
ベルギーの言葉で「冷蔵庫」を意味するフリゴ。
英語の「フリッジ=冷蔵庫」っていうのと同じ語源をもっているのでしょうネ。
お店の中にドカンと大きな業務用の冷蔵庫があり、そこにベルギービールがズラッと並んでる。
全部で80種類くらいはありますか。
すべてが異なる味わい、飲み口、アルコール度数でこまかくラベルのところにその内容が説明されてる。
フルーティーとかキャラメルっぽいとか説明書きを読みながら味をイメージしてたのむ。
イメージ通りのときもあり、まるで予想したのと違ったモノを選んでしまうコトもありそれがギャンブルみたいでオモシロかったりするのであります。
キャッシュオンデリバリーが基本スタイル。
カウンターのところで注文して先払い。
ビールなんかは自分でテーブルまで運んでたのしむ。
料理はお店の人が運んでくれるというモノ。
ベルギー直送の白い生をもらってまずは生牡蠣たのむ。
今年の牡蠣はさまざまな条件重なり不作の様子で、かなり品薄。
考えてみれば、生牡蠣食べるのは今シーズンでこれがはじめてかもしれないなぁ…。
海の香りがほんのり漂う。
何もつけずとも自然な塩味が口に広がる。
甘く、トロンとミルキーで渋みがキリッと味ひきしめる。
生牡蠣に何をつけて食べるかには、お店、お店の流儀があって、ココのはモルトビネガーだった。
ツンととんがる鋭い酸味と、むせるようなお酢の匂いが牡蠣の匂いをさわやかにする。
花の香りのベルギービールとの相性見事で、お腹がニッコリ、笑うよう。
それからココの名物たのむ。
ムール貝のワイン蒸し。
ベルギービールに、どんな料理を合わせるのがおいしいの?って言えば、まずはこのムール貝。
一時期ココは、「東京で一番おいしいムール貝」っていうのをキャッチフレーズにしていたことがあるほどで、たしかにおいしい。
小さなパエリア鍋のようなのにドサリと貝。
ムール貝と大ハマグリに、ニンニク、チャイブととてもにぎやか。
殻を入れるためのバケツがやってきて、一気に気持ちが盛り上がる。
二枚貝の片方ペキっとちぎって、フォークで食べる食べ方もある。
けれどココはベルギー風に、小さめで丈夫そうな貝を選んで身だけを食べる。
空っぽになった貝殻をトングのようにして殻の先の尖ったところで貝の身つまんで食べる食べ方。
貝のうま味がタップリ溶けた、煮汁は貝殻をスプーンのようにしすくって飲む。
ムール貝がいくつあっても足りないくらい、たのしく食がすすんでく。
フックラとしたムール貝のスカスカとした食感は他の貝がもたない独特…、それこそムール貝のおいしいところ。
中にスープをタップリ含んで、噛むとクチュっとほとばしり出る。
一方、ハマグリ。
クニュクニュしてて歯ごたえたのしい。
手を動かして、口も動かし、ビールをグビリと忙しい(笑)。
ムール貝にはフリッツがつく。
生のジャガイモを太めの拍子木に切ってフックラ、揚げて仕上げる。
噛むとホクリと割れてそこから湯気がタップリ…、塩の仄かな味わいと、芋の風味がなんともおいしい。
そういえば、昼もフリッツ食べたんだった。
昼のフリッツは細身でカリッとフランス風。
油の風味をたのしむような味わいだった。
ココのフリッツは、太くてホックリ、お芋自体の味を味わうまるでケンタッキーフライドチキンのフレンチフライのようで、お腹に溜まってたのしくさせる。
生を飲み干し、カラメル味のコッテリとした飲み口の瓶ビールを抜いて、苦味で体をシャキッとさせる。
秋の夜長のまだまだ入り口、次のお店にレッツラゴーと向かって歩く、はしご酒。
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