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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    65
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    水道橋で朝ご飯。
    rijn.jpg喫茶店のラインに来ます。
    水道橋にあって、オアフ島のノースショアにあるカフェみたいな空気が流れるステキなお店。
    大きな窓から朝の光が筋をなし、お店の中に差し込んでくる。
    お店の中はちょっと暗めの証明で、テーブルの上にピンスポットがストン、ストンと落ちて手元を照らしてくれる。
    お店に流れるBGMはのんびりとした、モダンハワイアン…、気持ちのリズムがゆったりとするのがいい感じ。

    ハムトーストのサンドイッチのセットにします。

    59d7750f.jpegイギリスパン。
    ちょっと厚めに切ってトースト。
    蓋をしないで焼き上げた。
    だから頭がフワフワ、まるで入道雲のように膨れたイギリスパンは生地に空気がタップリ多めに混じってる。
    だから分厚く切って焼いても、サクッと仕上がる。
    そこにタップリ、マヨネーズ。
    辛味がビビっと際立つ練ったばかりの芥子を塗って、ハムとキュウリを挟んで作る。

    片手で気軽に食べられる、サイズではない。
    だから両手でガシッとにぎり、大きく口を開けてパクリとかぶりつく。
    ほんのり甘いイギリスパン。
    コンガリ焼けて香ばしく、乾いたパンの表面がカサカサ、上顎、くすぐっていく。
    キュウリの匂いがみずみずしくて、ムチュンとハムがちぎれてく。

    口が小さめ。
    ストンと深い、昔から喫茶店のブレンドコーヒーはこんなカップに入れなさい…、と天の声が教えてくれるようなコーヒーカップになみなみコーヒー。
    空気に触れる部分が小さく、だからいつまでも温度が下がらずフウフウ飲める。

    eecf3380.jpegレタスとキュウリで作ったココの独特レシピのコールスロー。
    小さく、けれどズッシリとしたゆで卵。
    ペロンと剥いて、指で半分にちぎったら、プチュンと割れる。
    白身が少なく、黄身がきれいな色をした健康的な玉子の顔がまるで笑っているようで…。
    塩もふらずにそのままパクリ。
    不思議と甘くて、トロンと口でなめらかになる。

    それにしてもココのお店の人の笑顔は極上。
    特にホールでサービスをしている女性スタッフの、春の日のお日様みたいな笑顔のステキでやわらかいコト。
    そのほほえみをずっとみてたく、いつも時間に余裕を持ってくるのだけれど今日は残念。
    先を急ぐ必要もあり、急いで食べてあたふた出て行く。
    彼女がいいます。
    「今度はユックリしにきて下さい」。
    はい、また来ますといいつつお店をあとにする…、さてさて仕事といたします。

    朝食つながり的にして、へんてこりんな、オモシロモノを発見いたす。
    ベーコン・ドリンク・タブって商品で、液体に入れるとジュワーと溶け出る気泡性のベーコン味のタブレット。

    rbacon.jpg これを溶かすと、たちまち水がベーコン味になってしまう。
    水だけじゃなく、コーヒーだって、コーラだって、場合によってはシャンパンだってみんなベーコン味にしてしまえるって、恐るべきベーコンラブなこの商品。

    アメリカ人って、ベーコンが本当に好きなんだなぁ…、って思います。
    特に朝の食卓にはジリジリ焼けるベーコンの香ばしくって甘い脂の匂いが欠かせない。
    人それぞれがおいしいベーコンに対するこだわりを持っていて、スモーク具合や厚さ、そして焼き加減。
    自分の好みの焼き加減に作る方法や、作ってくれるお店探しに執着したりする人もいる。

    タンパク質が熟成されてそれが焼かれて生まれる旨みや香りに風味。
    不思議なコトにガリガリ焼けたベーコンを一口齧って、紅茶を飲むと口の中でまるで「おすまし」みたいな味になっていく。
    鰹節とおんなじ効果をもっているのか、アメリカにいた頃、舌がホームシックになるたびベーコンフレーバーの紅茶で気持ちを紛らしていた。

    ひと缶$3.50で、「Archie McPhee」って通販サイトで実際売られているのだけれど、それ以外にもおどろくほどの、ベーコン関連商品がある。
    ベーコン味のガムや、ベーコン味のリップクリーム。
    爪楊枝やデンタルフロスにまでベーコンフレーバーを付けたモノがあったりと、どんだけベーコンが好きなんじゃい…、って突っ込みたくなるほどのベーコンラブっぷり。
    ベーコン模様の財布やバンドエイド、あるいは石鹸と興味本位でも思わずポチッってやってしまいたくなる品揃え。
    なんだかちょっとオキニナリ。

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    今日の朝はハッピーアベニュー。

    8be10195.jpeg今年の夏の終わりの連休。
    お店の人にお誘いいただき、久しぶりの遠出をしました。
    ワイナリーで勉強し、たまたまその日にBグルメグランプリを受賞したというもつ煮に蕎麦を味わって…、ととてもたのしい息抜きだった。
    その日の写真が出来上がりました…、とそれでそれを受け取りに。
    出勤途中に立ち寄って、それでついでに朝とする。

    それにしてもこの店がある淡路町。
    大きく街が動き始めてる。
    再開発の計画がある…、とそれはずっと分かっていたけど街の解体工事も終わり、本格的にこれからビルが建っていく。
    超高層ビルにマンションができるのでしょう。
    モデルルームらしき建物が工事現場の入り口に出来たりしてる。
    神田の中でも最後の最後まで変わらずのどかな街並みがずっと続いてたこの界隈も、そろそろ21世紀的なる街になっていくのかなぁ…、と。
    ちょっとワクワク。
    そしてドキドキしたりする。
    まぁ、この街は足元シッカリした街だから、新たなビルがたったところでそうそうかわりはしないだろう…、と期待混じりに思う朝。

    スクランブルエッグで朝を呼びます。

    a7a931d3.jpeg大きな真っ白なプレートの上に、スクランブルエッグにハムにサラダにトースト。
    いつも同じこの景色。
    いつも同じがこれほどステキで、これほどたのしいモノというのが、なんだかうれしい。

    フンワリ仕上がる玉子のツヤ。
    色鮮やかな黄色に、ハムが淡い彩り添える。
    なぜなんだろう。
    何度も何度も、ココのスクランブルエッグを真似して作ろうとしたのだけれど、こんな具合には絶対ならない。
    玉子が水気を失わず、シットリしてる。
    けれど中までシッカリ熱が入ってて、生っぽさのかけらもない。
    舌に乗せるとポッテリしてて、塩の味がジンワリ滲む。
    玉子がよれて、層をなしてるいる様子がみえとれて、つまりバターを折り込むように焼きあがっているのでしょうネ。
    なにより玉子臭さがないのが、ボクにはうれしい。

    卵料理ほどお店、お店の特徴がでる料理はなくて、だからこうしてボクの好みの卵料理がある店に、恵まれることはシアワセなコト。
    サイドのサラダはいつもシャキシャキ、クリスピー。
    冷たくされて、朝の喉をシャキッとさせる。

    良く焼きトースト。
    バターがタップリ、あらかじめ塗り込められててこれまたツヤツヤ。
    噛むとサクッと歯切れておいしい。
    焦げた小麦の香りもコンガリ、鼻をくすぐる、オゴチソウ。

    d594c18f.jpeg一緒にコーヒー。
    ココのコーヒーはとてもマイルド。
    酸味穏やかで、苦味やさしく、甘みがかなりシッカリしてる。
    ゴクゴク飲んでも、喉やお腹に負担にならない。
    それをフウフウ、息吹きかけつつユックリさまして、コクリと飲んでく。
    いつもはそのまま飲むのだけれど、途中でミルクと砂糖をいれる。
    甘いコーヒー。
    砂糖は頭の栄養で頭がユックリ動き始める。
    トーストをトプンとそこに浸して食べるとバターの塩味と砂糖の甘みが互いに引き立て、まるでお菓子のようになっていく。
    コーヒーの上にキラッと漂うバターがグルンと、ウルトラQになっていく。

    お店の片隅。
    窓際の居心地の良いテーブルが、いつのまにか会議テーブルになっていた。

    29079463.jpeg近所にオフィスを構える多分、韓国系のIT企業の人たちなんでしょう。
    なにかプロジェクトのブリーフィングをうちわで朝からやっている。
    「ちょっと息が詰まってね、気分転換にやってきた」ってリーダー格の人が言ってた。
    たしかにオフィスの会議室でやる会議とは、違った気分になれたりするのがいいんでしょうネ…、ウラヤマシイ。

    写真の入ったCDロムを受け取って、お金を払って一言、聞きます。
    「年末年始はどうなるんですか?」
    29日まで営業で、新年4日からスタートです…、って。
    今のこの時期…、お店の人とこうしたやりとりが自然にできる時期であります。
    だからボク、いつも来なれたお店だったり、おなじみさんになりたいなぁ…、って思うお店にこうして挨拶して回る。
    師走に走る。
    おいしくたのしいお店を次々、走って回る師走はたのしい、さて仕事。
    今日は月曜…、ちょっとあれこれ忙しい。

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    朝、淡路町。
    1c466e0f.jpegなんと見事な秋の空。
    高くて澄んだ青色で、再開発がはじまったばかりのココではなおさら空が広くて高い。
    神田、お茶の水に秋葉原と言う騒々しい街の狭間にあって、昭和風情が色濃く残るココもこうして新しくなる。
    超高層ビルが嫌いな訳じゃないけど、ここにはちょっと似合わないかな?
    クレーンの向こうにニコライ堂が頭を見せる、今の景色がどう変わるのか…、良く変わるよう願うばかりでさて、朝ご飯。

    9b374cb2.jpeg近江屋に来る。

    パンを買い、ジュースバーのお金を払ってテーブルにつく。
    季節季節でジュースは変わる。
    だって、フレッシュフルーツを搾っただけのジュースですから。
    果物変われば、ジュースも変わる。
    当然のことが何だかウレシイ、アリガタイ。

    今日はイチゴとリンゴのジュース。
    色が変わりやすいリンゴジュースが、色がキレイなままでタップリ、キャラフェに入って置かれてる。
    正真正銘、ちょっと前に搾ったジュース。
    朝の早起き、感謝する。
    さすがにこの前、来たときあった、かき氷機はなくなっている。
    秋であります、さぁ、朝ご飯。

    a53ffdff.jpeg今日のメインはボルシチざんす。
    ここのジュースバーの一番すみっこにとても控えめに置かれてる。
    けれどとても丁寧に作られている、食べ応えが抜群のモノ。
    ジャガイモ、人参、キャベツに玉ねぎ、牛スジ、トマト。
    具材がゴロゴロ入ってて、十分これでお腹が膨れる。
    素材の持ち味だけで作ったスッキリとした味わいで、いくらだってお代わりできる。
    なんだか申し訳ないほどのお値打ちで、今日みたいなちょっと涼しい朝にはとてもウレシイ。
    体がホンワカ、あったまる。

    ボクの横ではご近所さん風のおじぃちゃまとおばぁちゃまが、ピロシキ買って二人で分けあいこのボルシチと一緒に食べてた。
    そうか、確かにその組み合わせはピタリとはまる。
    ピロシキ、ボルシチ、ニコライ堂。
    何で今まで思いつかなかったんだろうって思った、次はそれ。

    売り場で買ったパンは二種類。
    ハムとチーズのロールサンドと、こんがり焼けたツナサンド。

    4e505939.jpegここのハムチーズサンドは顎と歯茎においしいゴチソウ。
    見た目以上にカッシリ焼けた、ロールがまずは顎を直撃。
    分厚いプロセスチーズがムチュンと歯茎にへばりつき、舌でこそげとってやらぬとずっと唇の裏っかわで居直るような執拗さ。
    ハムの下にはレタスで作ったコールスローのようなサラダがタップリ仕込まれ、その甘酸っぱさがソースやマヨネーズの代わりをなしてる。
    だからサッパリ、あと味がいい。
    ツナサンドイッチに使われているパンはなんとフレンチトースト。
    ちょっと甘くて、噛むとバターがジュワッとにじむ。
    玉子の香りとバニラの風味。
    それがツナのサラダをやさしく包む。
    刻んだ生の玉ねぎがシャキシャキ、奥歯を濡らして軽く潰れる。

    ココアを一緒の朝とします。
    熱々、しかも甘くてカカオの香りがポワンと体を包みこみ、とてもあったか。
    温度が高くてあったかなだけじゃないのがなんだかウレシイ。
    だって本来、冷たいジュースまでもが温かい。
    ここのお店にならんでる、すべてのモノが多分こうして温かいんだろう…、そう思ったらシアワセになる。
    さてさて仕事といたします。

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    ひさしぶりにハッピーアベニュー。

    丸の内線をお茶の水のひと駅前の淡路町でおり、テクっと歩いてココで朝。
    中央線でお茶の水の一つ手前で降りるとそこには、ラインがあって、どちらもボクのオキニイリ。
    朝をして、それからひと駅歩くというのも、体にヨサゲでそれで今朝もひと駅手前。

    d9764878.jpeg先月の三連休の中日にここのイベントで、ワイナリーの見学ツアーに誘ってもらった。
    ひさしぶりの気晴らしに、とてもたのしい時間を持てた。
    その御礼にと、早くココに来たかった。
    けれどちょっと時間と余裕がなくってそれでやっと今日。

    お店に入ると、いつもの席が今日は埋まってる。
    それで窓際。
    いつもはボクが眺めてる席に座って、ボクオキニイリのテーブル眺めてこっちの景色もステキだなぁ…、ってニッコリします。
    「サカキさん、おはようございます」って、小さな声でボクの名前を呼ぶマスター。
    大声で、これ見よがしに名前を呼ばれるのは好きじゃない。
    街角ですれ違い様に「サカキさんですか?」って呼び止められる、運命的な出会いはステキ。
    けれど飲食店というとても小さな空間で、大きな声で発せられたボクの名前はなんだか居心地悪く感じる。
    だからそっと、ボクに分かる程度の声でこうして名前を呼ばれるのは好き。
    先日はどうもありがとうございます…、って一言、二言、あいさつかわしてそれで彼がこう聞きます。

    「いつものでよろしいですか?」

    はじめて聞かれた…、いつののでよろしいですか?
    スゴくうれしい。
    まるでご近所レストランになったみたいな気軽さと、まるでこの店の家族の一員にしてもらったみたいな親密さ。
    お願いしますって言ってそれから、今日のコーヒーは熱々ので…、ってお願いします。
    ほがらかに!

    5f29c7c3.jpegサカキさんにスクランブルエッグのセット、お願いしますって厨房の中に注文がいく。
    今日は「ハッピーアベニューのスクランブルエッグ」じゃなくて「サカキさんのスクランブルエッグ」が食べられるんだ!
    そう思ったら、ウットリします。
    出来上がるのが、待ち遠しい。
    カシャカシャ、玉子が割りほぐされる音がする。
    しばらくして、厨房の中から卵が焼ける甘い匂いがやってきます。
    熱いコーヒー。
    そして大きなお皿がそっとやってくる。

    ハムにサラダに、トーストそれから玉子のかたまり。
    色とりどりで、けれど主役はやっぱり玉子。
    何度みても、ここのスクランブルエッグはうつくしい。
    バターをタップリ吸い込んで、つやつやとした玉子の表面。
    よく焼けているのに、ふわふわしてて、中までシッカリ火が通っているのに、しっとりしてる。
    玉子臭さがまるでなく、なんの匂いがするんですか?っていったらまさに、おいしいスクランブルエッグの匂いがします…、って答えたくなる焼き加減。
    自分で絶対作るコトができないしかもどこにでもある素材しか使っていないこうした料理が、おもてなし用の料理なんだろうって、心底思う。

    良く焼きトーストにタップリバター。
    トーストの上をススッと滑って溶けながらパン全体をつややかにする様、なんたる贅沢。
    そのトーストに煎った玉子を一口分だけ、そっとのせるとまるでバラの花のよう。
    熱が入ってクルクルまるでよれるように焼きあがっていく、玉子の層が花びらのように見える見事に朝がとってもステキになった。

    3012bca4.jpegそれにしてもココの食器は改めてみると、みんな白くて清潔で。
    お皿の上の料理が映える。
    写真をこうして撮るとまるで、テーブルの上がキラキラ光ってみえるのが好き。
    皿そのものに飾り気はない。
    でもだからこそ、お皿の端に朝の光が飾りになって、キラッと輝く…、うつくしい。

    ビターなコーヒー。
    エスプレッソタイプで、しかも豆をタップリ使って出しているのでしょう。
    苦くてけれど甘み、風味が強烈で、一口ごとにしばらく味わいホッとする。
    コーヒーって豆とお水だけで作る飲み物なのに、なんでこんなにお店によって違うんだろう。
    不味い、旨いの問題でなくお店の人の好みで出来てるコーヒー。
    なんでココのお店の人は酸味をこんなに強くしたんだろう…。
    タバコに疲れた舌をピリッと刺激するのにいいのかなぁ?
    濃いコーヒー、甘いコーヒー、優しいコーヒー。
    コーヒーというモノに託したお店の人の、ひとりにひとつのメッセージを聞いて飲んだらもっとおいしく感じるのかなぁ…って、そんなコトを思って飲んだ。
    多分、ワインに一番近い飲み物が、このコーヒーに違いない。
    朝からあれこれ、いろんなコトに思いを馳せるシアワセな朝…、ひと駅歩いて仕事です。

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    有楽町の、はまの屋にくる。

    8947e6fd.jpegちょっと元気をなくしたとき。
    毎日毎日、同じコトの繰り返し。
    いつまでこんなことが続いていくんだろうってやるせない気になったとき。
    この店に来ると、人生ってモノがそもそも同じコトの繰り返し。
    仕事も人の人生の一部であって、だから唯一仕事だけがその繰り返しから免れるなんてコトはないんだ…、ってコトに気がつく。

    ボクはここにたまにしか来ぬ。
    だから同じように並んだシュガーポットや灰皿に、ホッとしながらいつも新鮮に思うけど、ココで働く人にとってはもう何十年も見続けた馴染みの景色。
    毎日、毎日、飽きず同じコトをずっと繰り返し、けれどそれを決して単調なんかとは思わぬ気持ちが、この名店を作ったんだな…、って思うと背筋がシャンとする。

    立派なオフィスビルの地下に向かって階段降りて、お店に向かって近づくボクを見て、もう「いらっしゃいませ」を言う準備する。
    ボクがいつも同じ注文するのをしってて、それでも「今朝は何にいたしましょう」と横に立ってニッコリとする。
    ボクにはそれが、まるで今日のボクのためにあつらえられたように感じる。
    同じコトをくりかえしつつ、同じ日は二度とこないとそう思いながら一人ひとりに真剣に向き合う姿勢に頭が下がる。

    いつものサンドイッチをたのみます。

    fdc29d73.jpeg玉子とハムのサンドイッチ。
    パンはカリッと焼いてもらって、作ってもらう。
    たのむと早速、シャカシャカ、フォークがステンレスのボウルをひっかく音がする。
    玉子をほぐす軽やかな音。
    そのうち音が、タプタプちょっと重たくなっていき、それに続いてジュジュッと玉子が焼ける音がする。
    甘い香り。
    玉子が焼けるときに発する独特のむせ返るような匂いがお店に漂ってきて、そしてしばらく静かになる。
    ただ粛々と、サンドイッチをなす素材が次々かさねられ、サンドイッチに形をかえているのでしょう。
    はい、お待たせ…、ってやってきたコレ。
    いつもの如き、うつくしきさま。

    コンガリ焼けたトーストブレッド。
    前歯にカサカサ、乾いた感じが香ばしく、けれど中はまだシットリとしたまんま。
    パンの甘みもほどよくて、特に焼いた玉子との相性がいい。
    今日はいつもよりちょっとマヨネーズっぽさを強く感じた。
    どうしたことか、とパンをめくって見はしたけれど、中にマヨネーズっぽいモノがほとんど見つからぬ。
    玉子焼きが吸ってしまったのか、それとも玉子を焼くときにマヨネーズを油がわりに焼いたのか。
    今度、どうだか聞いてみようって思ったりした。
    オゴチソウ。

    90665e1b.jpegココのコーヒー。
    とっても熱い。
    コーヒーそのものも熱いけれども、カップがお湯の中で充分、温められてて中をフウフウする前に、カップをフウフウしたくなるほど全部熱い。
    その熱々のカップに唇をあて、ズズっと空気を含ませながらコーヒーを飲む。
    当然、湿った音が立つ。
    西洋のテーブルマナー的に言えば失格、下品な行為。
    けれど日本の料理は容赦なきほどの熱々料理が多くって、空気と一緒に食べなきゃ味わうなんてできなくなっちゃう。
    空気をタップリ含ませながら、ほんの少量、ひとすすり。
    コーヒーの中に隠れてた風味や香りが驚いて、一気に目覚めて口の中にて花開く。
    まるでワインのテイスティングのようになるのが、またオモシロイ。
    酸味が強い、昔ながらの喫茶店風コーヒーに、砂糖を入れる。
    そしてミルクをタップリくわえて、ユックリ、ジックリ、時間をかけてやっと飲む。
    さて、お仕事にまいりましょうか、ニッコリと。

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