会社に出勤、その途中で朝を水道橋のラインでとります。
未明の雨の名残でしょうか。
水道橋の駅から続く小さな路地の両側は、まだシットリと濡れている。
雨が降った翌朝の、潤いのある空気のやさしさ。
今朝はあんまり気温も高くなくって歩く気持ちも潤っていく。
お店が面したこの路地は、かなり名前の通った焼肉店であるとかサラリーマンが目当ての居酒屋、料理屋なんかがズラリ並んで夜がにぎやか。
宵っ張りの街。
だから朝のひっそりとしてやさしい景色が目にしみる。
お店の前のフラワーボックス。
いつもキレイに手入れされてて色鮮やかで気持ちがパッと晴れやかになる。
今朝は静かなお店の中。
カウンターには誰も座らず、大きな窓から差し込む光がただ唯一のお客様。
ここのお店のご主人は、アコースティックな音が好き。
だからいつもはハワイアンやアコースティックギターがメインの軽い音楽がかかってる。
けれど今日。
なぜだかお店に流れているのはサンタナで、うねって流れる濡れたギターがココロに染みてマッタリとなる。
ひさしぶりのお店であります。
けれどお店の人はおんなじ。
いつもの笑顔、いつもの挨拶。
お店に入って、テーブルに付きさて注文をしようかなぁ…、と思った瞬間、メール着信。
それを確認していたら、お店の人がやってきて、「ハムトーストでいいですか?」と。
ボクのいつもの注文を先回りして口にする。
とてもウレシイ。
帰ってきたんだ…、って思えるもてなし。
えぇ、それで。
アイスコーヒーにしてくださいね、とニッコリ返してボンヤリとする。
朝の時間をボンヤリできる。
それがおそらく喫茶店という場所のステキなところ。
そのボンヤリがこれから仕事に立ち向かうエネルギーを作ってくれる。
ありがたい。
しばらく待って、やってくるのがいつものプレート。
レタスとキュウリで作ったここ独特のコールスロー。
味は塩とほんの少しのうま味調味料。
だからおひたし、あるいは漬物みたいな味わい。
タバスコちょっとふりかけ、ピリッとさせてたのしむ。
ハムとキュウリを挟んだトースト。
そして茹でた玉子が揃ってワンセット…、変わらぬステキにウットリします。
いつもはブラックで飲むコーヒー。
今日はミルクをタランとたらす。
氷の上に乗っかって、しばらくそのまましていたミルク。
それがユラユラ、小さな渦をいくつも作ってユックリ、底に向かって落ちる。
ウルトラQな模様ができて、なんだかたのしい。
ストロー使わず混ぜもせず、そのままグラスに口をつけススッとすする。
ミルク混じりのアイスコーヒー…、酸味控えめ苦味がやさしく朝のお腹がスキッと軽く、明るくなった。
それにしてもここの一皿。
どれをとってもボクの好きな状態なのがとてもうれしい。
良く火が通ったゆで卵。
白身がカチッと弾力があり、黄身はほどよく真ん中だけがシットリ、半熟。
玉子の甘みが一番強く感じる状態。
いつもコレ。
空気をタップリ含んでできたイギリスパン。
甘みよりも塩味が強くて、サンドイッチに良い状態。
それをコンガリ、かなり強めに焼き上げて中にタップリマヨネーズ。
シットリしててなめらかで、なのに前歯はサクサク乾いた感じがあってとてもたのしい。
ボクの好みがいつもこうして待っている…、もっと来なくちゃって思いもします、また来ます。
関連ランキング:パスタ | 水道橋駅、九段下駅、神保町駅
[0回]
PR