朝を打ち合わせをかねてイノダコーヒ…、東京駅の大丸百貨店の中の店。
京都的なるお店であります。
真っ赤なベルベット貼りのふかふか座り心地の良い椅子に、マホガニーの赤身を帯びた木のテーブル…、レースのカーテン、金具はすべて真鍮で小さいながらもシャンデリア。
白いリネンのベストに黒い蝶ネクタイという、プランテーション風の従業員のスタイルも昔ながらにクラシック。
豪華客船にのって旅をしているみたいな気持ちにさせてくれる雰囲気が、なんとも豪華でこの雰囲気ってやっぱりどことなく西日本風って思ったりする。
京都のイノダ、神戸のにしむらとその両方はどちらも喫茶店の聖地であります。
特にイノダコーヒさん。
京都に行く度、炭屋旅館さんを定宿にしていたコトがしばらくあって、そこで朝食をとったあと、三条通をテロンと歩き堺町通を下っていくと本店がある。
散歩の途中のコーヒーを飲み、それで再び旅館に戻る。
京都風情をジンワリたのしく味わったモノでありました。
イノダコーヒーではなく、イノダコーヒという店名も、言葉の最後をそっと置くようなやさしさがあって、なんだかステキ。
その東京のこのお店。
悪くはないです…、オキニイリ。
そしてコーヒ。
「アラビアの真珠」なるココのブレンドコーヒーを飲む。
名前がまずは京都的。
苦味おだやか…、かおりたかくて、酸味がキリッと後口スッキリひきしめる、輪郭のハッキリとしたコーヒーで、そこにミルクと砂糖をいれる。
甘みとうま味でくっきりとした輪郭に影と厚みが現れて、ドッシリとした味わいとなる。
トロンとトロミさえ感じるような、豊かな喉越し。
どことなく、点てたての抹茶を飲んでるみたいな感じすらしてくるところが、京都マジックかもしれないなぁ…、って思ったりする、豊かな朝の今日のコト。
一緒にハムトーストとイタリアン。
カサカサ乾いたトーストでムッチリとした分厚いハムとキュウリを挟み、タップリ、マヨネーズをほどこし作った、豪勢にして味わい深き見事なトースト。
銀の器にやってくる「イタリアン」という名前の「ナポリタン」スパゲティー。
太い麺を玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームとハムトーストに使ったハムと一緒に炒めてケチャップぷちゅり…、麺の小麦とケチャップが一緒になってネットリとしたソースをなして麺にシッカリしがみつく。
アルデンテじゃない…、けれど歯ごたえドッシリした麺が顎においしく体を中から目醒していく、良き朝のコト、オキニイリ。
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イノダコーヒ本店の紹介動画がありました。
ステキであります…、ナツカシイ。
[3回]
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