昨日に続いて九段下にて、ちょっと贅沢なランチをとります。
仕事を一緒にしている仲間。
彼と毎月定例で勉強になる店をみようと、今日は御夫人方に人気のお店を選んできました。
「ふじ」という店。
自然薯と季節の料理がテーマの店で、決して安くはないお店。
1500円からはじまるランチセット。
お店も決して小さくはない。
なのにいつも昼は満席。
近所で仕事をしている人たちで、女性が8割方という感じかなぁ…。
ちょっと贅沢で、おいしいお店は女子ワールドになるのはどこも同じコト。
売り物は自然薯をすりおろしたトロロと十穀米で、それに10種類ほどの今日の料理を選んでメインにして定食にするというモノ。
一皿選んで1500円。
二皿選べば2000円になるというのがプリフィクスみたいな感じでオモシロイ。
自分で選べる。
しかもその日の懐具合で、気軽なランチにも贅沢ランチにも変えられる。
使い勝手が良い上、自分の個性がいかせるこうした仕組みが女性のハートをガッチリわしづかみにするのでしょうネ。
おじさんっていうお客様は「選べますよ」って言われた途端に面倒になり「いつもので」とか「おまかせで」とか言ってしまう、なんだか損なお客様。
それからお店の人がとっても気持ちがよくて、特にサービスをしている人がボクの大好きな木村多江さんにそっくりなのでありまして、その人にニッコリされるだけで、あぁ、来て良かったなぁって思う単純(笑)。
ふたりで行った。
だから2品選べる定食を選ぶと全部で4皿分をたのしめる。
中国料理のお店なんかのランチタイムもそんなタノシサがあったりする。
何人もが連れ立ってくると、よりたのしくなるメニューの仕組みがいい感じ。
選んだ料理は、まずはサワラの西京焼き。
分厚くブリンとした切り身が西京味噌の中に余分な水気を吐き出し、かわりに味噌のうま味をシッカリ蓄える。
皮がパリパリ、細かな泡が吹くようにコンガリ焼きあがったサワラの脂のおいしいコト。
甘みとうま味がネットリ、舌にからみつく。
もひとつサーモン。
こちらはそのままロースターで焼いたもの。
自分の脂を噴き出しながら、自分の脂で焼けていく。
小さな穴が鮭の表面にポツポツあいて、箸を当てるとホロッとほぐれてシットリとした鮭のほぐし身になっていく。
どちらもご飯のオカズにピッタリ。
それに鶏のつくね鍋。
鶏のひき肉に自然薯トロロを混ぜて丸めて揚げたつくね。
これがフックラ、噛んでるうちにとろんとどんどんなめらかになる。
塩味スープでそれを煮込んで、豆腐にキクラゲ、それからネギのどれもが、味が中まで染み込んでいてしんみりおいしい。
自然薯をすりおろして、それをご飯にかけて食べるだけじゃない。
自然薯を料理の中に上手に使う。
それがココの料理の一つの特徴で、食べたつくねもトロロがタップリ加わっているからこそのフックラとしたなめらかさ。
りゅうきゅうという魚の切り身を醤油と出汁で漬け込んだ料理があって、それにもタップリ自然薯トロロ。
今日の魚は鯛の切り身で、そのムッチリとした食感にすべすべとろろが組み合わさって、噛むと切り身が逃げまわるようにしてお腹におさまる。
なんとおいしい。
滋養に満ちた味わいで、お腹の底から元気が湧いてやってくる。
それにしてもココのお料理。
最近、はやりということもあってか塩麹をいろんなところに使ってる。
味噌汁の中。
小鉢の料理の千切り大根と昆布の和え物。
あるいはメインの自然薯トロロも出汁と麹で味ととのえてる。
おいしくはある。
自然なうま味とコクが口に広がっていく、それはそれでいいのだけれど麹独特のむせるような風味にちょっと舌が疲れる。
それでもこれが今年の味のムードなのでありましょう。
しばらく我慢をしなくちゃネ…、と思ったりする、ブームにちょっと乗り遅れ気味のおじさん一人(笑)、しょうがない。
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