昼を会社の近所のとんがらし…、立ち食い蕎麦の名物店。
お年を召した夫婦二人でやっていて、そのお二人がとても仲良く、忙しいときも「天ぷらあげてくださいな」とか、「そろそろそばを茹でてください」って、とても丁寧な言葉で会話のやりとりをする。
ニコニコ笑顔、キビキビ作業もたのしげで、背筋がしゃんと伸びていて。
ひさしぶりに来てビックリしたのが、その奥さんの声がとても若々しくて、もしかしたら若返ったんじゃないかってほど明るく元気になっていたこと。
今朝も立ち食いそばの店。
昼も立ち食いそばの店、でも目的のモノはそばじゃござんせん。
蕎麦屋に分類されてるお店。
そうではあるけれどに、ここの名物は天ぷらです。
天ぷら以外にたぬきであったりキツネであったり蕎麦屋らしきトッピングも当然ある。
けれどほぼ100%。
ここにやってくる人は天ぷらモノをたのんで食べる。
それに合わせる、そばやうどんの味はほどほどで、すべてが天ぷらのおいしさを引き立てるためにあるって存在。
それでもあまりに天ぷらが良い。
だって500円そこそこで、天ぷらの盛り合わせをたのむとエビが7本、イカかナス、あるいは竹輪の天ぷらに大葉の天ぷらが付くという、大盤振る舞い。
さすがにエビはちょっと小ぶりで、2本で普通の天ぷらエビの1本ぐらいのサイズだけれど、7本もあればそれで十分。
しかも無理やり伸ばして見た目ばかりを来にしていない。
クルンと丸まりうす衣。
噛むとプチュンと弾ける食感、甘くて風味も豊かなオゴチソウ。
ちなみに今日の注文は、うどんやそばの麺類じゃなくて丼でした。
ランチタイムのピークを過ぎると、天丼を注文することができるのがココの特徴。
ちょうどボクが出先から帰って事務所に向かう途中に寄って、天丼できます?って聞いたら「ええ」ってウレシイ答え。
それで盛り合わせのミニ天丼。
普通の天丼だと、ビックリするほどの天ぷらの量。
だから控えめ。
ミニサイズ。
それでもエビが5本に大葉、しいたけ。
それからイカを選んで作ってもらうともう丼の上はギッシリ。
天ぷらだらけ。
この天丼には味噌汁がつく。
ここまで手間をかけてるわけにはいかないんでしょう。
具材の入ったお椀に、ビニールパックされただし入り味噌を渡され、自分でお湯を注いで作る。
手抜きといえば手抜きなんだろうけど、お椀の中の具材が立派。
こぼれだしそうなほどにタップリのワカメとネギ。
ワカメは分厚く、味噌を入れ、お湯を注ぐとそのワカメからも味が出てくる。
ワカメがあまりに多すぎて、熱湯かけてもちょっとぬるくなってしまうのがご愛嬌。
フウフウせずとも味わえるのが、ファストなフードの立ち食いの店の料理としてはいいかもしれない…、って思ったりもする、オモシロイ。
その味噌汁には七味をタップリ…、ここの七味はツンと辛くてスキッとしてる。
そして天丼…、まずはエビを一本、カプリと。
これだけエビがタップリ入っていると遠慮しないで、まず最初のひと口をエビではじめるコトができる…、なんてステキに贅沢なんだろう。
あらわになったご飯は固め…、サッパリとした甘み控えめの丼たれでほのかに色づき、ハフハフ熱くて、上にのっかる天ぷらをずっと温めおいしくさせる。
天ぷら油がご飯にうつって、口の中にてスベスベコロコロ、散らかるさまがオゴチソウ。
分厚いしいたけ、プチュンと歯切れて、イカもムッチリ、歯に心地よい。
全部キレイに味わって、おごちそうさまって大きな声で挨拶をして店を出る。
はい、お元気でって奥さんの明るい声にゴキゲンになる、さてさて仕事と致します。
関連ランキング:天ぷら | 水道橋駅、九段下駅、神保町駅
[5回]
PR