日がくれてから体が縮こまるほど寒くなって、ブルブル震える。
温かいものを食べたいなぁ…、とそれでうどんを食べにくる。
新宿御苑の近くにある、志な乃という店。
蕎麦で有名。
太くてコシとハリがあって、ツルツルなんて出来ないほどに太い蕎麦。
最初はその蕎麦の迫力にハマってしまった。
けれどココ。
うどんもかなりのクオリティ。
普通のうどんに比べるとちょっと細め。
角張っていて、手打ちで手切り。
コシというより歯ごたえがある讃岐うどんとは違ったうどん。
ゴリゴリ、顎をつかって味わう。
にも関わらずみずみずしくて、顎が疲れるにもかかわらずたべはじめると止まらぬおいしさ。
それで熱々うどんを食べようと、ひと駅手前でおりてテクテク。
体の芯まで冷えちゃった。
お店に入るといらっしゃいませと。
椅子に座ると熱いお茶。
それからフカフカ、分厚いタオル生地のおしぼりがやっぱりこちらも熱々で、手や首筋にあてて体をあっためる。
なんてウレシイ…、アリガタイ。
鉄鍋でグツグツしながらやってくる、ココのゴージャス鍋焼きうどん。
実は先日、ここで「鍋焼きそば」を試して食べた。
そばを鍋でグツグツ煮こんで果たしておいしいものだろうか…、って。
でも、ココの太くて固く、しかも頑丈なそばなら煮ても大丈夫だろう。
そう思ってたのんでみたらば、その通り。
少々煮こんで食べても決してのびはせず、しかもムチムチ。
蕎麦独特の粘り気が存分に出て、蕎麦とそばがきを一緒に食べてるような食感。
こりゃ、オモシロイと感心をした。
とは言えやっぱり、一度はうどんも試してみなきゃと、それで今日の夜となる。
たのむと厨房の中でうどんを茹でる気配。
そしてそのうち茹でたうどんをザブザブ洗ってしめる音。
しばらくしたら出汁の匂いが漂ってきて、そろそろボクのうどんが出来てくる。
お待たせしましたと、やってきたのは期待にたがわず見事な一品。
大きなエビの天ぷら一本。
とても大ぶり。
スルンと長くて、けれどエビを無理やり伸ばして長くしてわけじゃないエビで、だからカプッと齧るとムチュンと前歯をくるむような歯ごたえ。
そういえば、昼もエビのフライを食べた。
最近、何かを食べ始めるとそれが続いてしまう傾向がある。
今日はなぜだかエビの日だった。
それ以外の具材も沢山。
ほうれん草に三つ葉にニンジン。
ネギにしいたけ、それから鶏肉。
薄切りにしたかまぼこに、柚子が明るい香りを添える。
玉子をポトンと。
先にいれてね…、といい忘れてて、だからほとんど生の玉子がうどんの上にタプンタプンと漂っている。
あぁ、やっちゃった。
箸で沈めて急いで玉子の中の中まで、火を入れる。
ココの出汁は色がほとんどついていない、塩で味をととのえているけれど昆布とカツオの香りがドッシリとした濃厚、とてもおしいいお出汁。
それでコトコト煮こまれて、あめ色に色をかえてしまったうどんのおいしいコト。
色をかえても角ばった形を変えず、つまり歯ごたえそのままでムチムチしていて、しかも熱々…、喉の奥へと一直線においしく熱い麺がスルンと入ってく。
ついさっきまで寒かったコトを忘れてハフハフ…、汗をかく。
長くて立派なエビの天ぷら…。
出汁に浸して衣がトロンとなったところもおいしいけれど、最後はサクッと乾いた衣を食べたいなぁとそれで鍋の縁にシッポを引っ掛けて、ゆっくり食べる。
お腹も体もあったまり、なにより気持ちが癒されホッとやわらかになる…、オゴチソウ。
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