ランチタイムの直前に丸の内にて仕事を終える…、それでちょっと歩いて銀座。
数寄屋橋の交差点に建っているソニービルの一階にあるパブカーディナルにやってくる。
英国風のパブの老舗のひとつであります。
赤いビロード張りの椅子にマホガニーのバックバー、洋酒の瓶がズラッと並んでスコッチウィスキーを片手にパイプ煙草をくゆらせたくなる男の空間。
もう40年以上もここにこうしてあるんじゃないかなぁ…。
かつては六本木にも支店があって、そちらは吹き抜けをもった大きな空間がダイナミックな店だったけど、ココは小さくしかも天井低くてミッチリとした閉塞感のある空間…、でも豪華客船のバーのような感じがするのもまた風情あり。
名物ランチがございます。
エビフライ。
数量限定で、ボヤボヤしてると売り切れちゃう。
だからかランチとしてはちょっと早めの時間帯ながらお店はかなりのにぎわいでした。
しかもおばさま。
銀ブラついでのご婦人方が2、3人連れ立って背筋を伸ばして食事をしてる。
女性が持ってるおいしいモノに対する情報アンテナ。
その広さと高さに感心します。
その実物をみればなるほど。
納得できます。
大ぶり。
しかも太った車海老を3尾。
無理やり伸ばしたわけでなく、ただただもともと大きな海老がカリッと揚げられシッポを天に突き上げるように寄り添いながらお皿に盛られる。
ナイフを入れればザクッと切れて、中からブリンと白い身が。
油切れの良いパン粉衣がカラカラまずは口に転がり、エビの香りが華やぎながら鼻から抜ける。
甘くてプルンと歯ごたえたのしく、ご飯を食べるの忘れるほどにエビの旨みにココロがしたたか満たされる…、知らずに口が次の一口、おねだりをする。
エビフライってなぜだか気持ちが明るくなって、贅沢気分を味わえる。
しかも銀座でエビフライ…、なんともウレシイ、オゴチソウ。
お皿の縁にタップリ、タルタルソースがのっかる。
酸味おだやかでスッキリとした自家製で、それだけで食べても十分おいしく感じる。
けれど一緒にソースが来ます。
瓶入り「ユニオンソース」製の中濃ソース。
それとタルタルソースを混ぜて食べると風味がフックラ膨らむ。
中濃ソースのスパイシーで、ちょっと甘い味わいがタルタルソースの酸味と手に手をたずさえてエビをおいしくしてくれる。
スープが付きます。
コンソメスープで中にタップリ、オニオンソテが入ってる。
甘い玉ねぎの甘味とコクで、これまたご飯がすすむ味。
日本の洋食レストランでランチを食べると必ずこうしてスープが来ます。
日本人ほどスープや汁に執着する人ってあんまり他にないかもね…、だって飛行機の中でもコーヒー、お茶、ジュースに混じってスープはいかが?って選択肢にさえなるほどだもの。
食事のときには「ご飯・汁・漬物」っていうのが揃わなくっちゃさみしいっていう日本の人の気持にあわせているのでしょう。
エビフライの傍らにブロッコリやペコリスのピクルスがあって、これが多分、漬物がわりに違いない…、って思ったりした、オモシロイ。
千切りキャベツにポテトサラダがついてお皿がニギヤカに…。
冷たく酸っぱいマッシュポテトのようなポテトサラダがトロリ、おどろくほどになめらかでウットリするほど味わい深くてニッコリなります。
ほぼ文句のつけようのないエビフライ…、なのですけれど、なぜなんだろう。
いつきても、ココの千切りキャベツは惨めに見える。
短いのです。
それに千切りというには少々太めで細さもあまり揃ってなくて、なによりみずみずしさがない。
ちょっと乾いてしまっててキャベツの残骸みたいな感じ…、勿体ないって思っちゃう。
とは言えこれらに飲み物がつき、1050円という値段であります。
他にもパスタやカレー、あるいはハンバーグのようないわゆる普通のランチメニューもあって、それぞれシッカリした品質で、けれどやっぱりエビフライ。
オキニイリにしてときに無性にたべたくなっちゃう。
今日がそんな日でありました、堪能す。
食後の飲み物。
コーヒー、紅茶、あるいはヨーグルトドリンクが選べるって言う不思議セレクション。
健康的な感じがありがたく感じるのでしょう。
結構出てた。
特におじさんたちがコレを好んで飲んでいるのにニッコリ。
ボクもそれにしてみます。
ロングカクテルを入れるような円錐形のおしゃれなグラス。
氷がタップリ、しかもネリネリ、ホイップクリームが搾り出されてやってくる。
そのファンシーな姿にちょっと照れてしまう。
せっかく体にやさしいモノをと選んだつもりが、パフェな感じの飲み物だった…、しかもこれじゃぁ、ストロー使って飲まなくちゃお髭にクリームがついちゃうじゃない。
しかもこうしたファンシーが、ハイネケンのコースターを携えやってくるという、こんな景色は銀座のパブじゃなくちゃ出会えぬってそんなコトを思ったりする、さて、仕事。
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