四谷三丁目の「わいわい」っていうお好み焼き屋さん。
何十年もずっとココで広島のお好み焼きを焼き続けていて、にもかかわらずういういしくも、たどたどしい姿、仕草で焼き続けている、やさしい顔のおじさんが、愛らしくって切なくなるようなよきお店。
…、だったのだけど一ヶ月ほど前、改装をした。
改装終わって、お店が新しくなっただけじゃなくなんとお店の人が変わった。
昔のおじさんは、昼を担当、夜の時間は若い人。
新しくなって初めてやってきてみてビックリ…、あれって思ったけれどとりあえずお好み焼きを焼いてもらうコトにした。
別の意味でいささか少々、たどたどしい。
まだまだ慣れていないのでしょうネ…。
ひとつひとつ作業を頭の中で確認しながら焼いていく。
ねぎ焼き、広島のお好み焼きに焼きそばといつもココでたのむ料理を選んでたのむ。
同じ鉄板。
同じ場所。
同じ料理でありながら、作る人で、これほど違ってできるんだ。
野菜をタップリ、クレープ状の薄い小さな生地の上に山盛りにする。
ステンレス製の覆いで蒸してぺしゃんこにする。
それが昔の作り方。
けれど今では、覆いの出番はないようで、鉄板の上でひっくり返したり動かしたりと世話をしながら焼きあげていく。
メニューの種類も少なくなった。
トッピングなんかもなくなって、それもまだまだ慣れていないからなのでしょう。
ちょっとさみしい。
ただひとつひとつの料理は丁寧。
ねぎ焼きなんかはフックラ仕上がり、ネギがタップリ入った玉子焼きのようなシンプルなのに味わい深くてネギのシャキシャキした食感もお酒を薦めるオゴチソウ。
前の時にもねぎ焼きはあり、その味わいとそれほどかわらずナツカシク、けれどちょっと小さくなってしまいましたか…、しょうがないかなぁと思ったりする。
お好み焼きはほどよきおいしさ。
アルミホイルを下敷きにしてやってくるオム焼きそば的焼きそばは、麺がかわってしまったのか以前のごときバッサリとした細くてストンとまっすぐできた麺独特のバッサリとした噛みごたえがなくなっちゃった。
新しい若い経営者が育っていくのを気長に待つ…、それもよきお客様の姿勢であります、だから気長に見つめていこう。
最近、ココに限らず例えば有楽町のサンドイッチが美味しかった「はまの屋」ってお店も若い人に営業を譲ってあらたな船出を飾った。
そういう時代、時のめぐりなのだろうなぁ…、って思ったりした、よき勉強。
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お腹が少々、満たされずそれで軽く居酒屋で…、って紅とんに来る。
平日。
しかも雨というのに、ここはいつもほどよく混んでる。
今日もサラリーマンでギッシリで、けれど不思議と空気がキレイ。
みれば数人。
50人くらいのお客様の中でたった数人しかタバコを吸わぬ。
しかも彼らは思い出したようにたまにぷかっと煙を吐くだけ…、だから空気がキレイでなんだか得した感じにしてもらう。
いつもの料理をいくつかたのむ。
厚揚げ。
ウィンナ。
イカのゲソ揚げにハムカツと、いつもはそれらがひとつひとつ別のお皿にのってやってくる。
けれど今日。
大きなお皿にそれらがひとつに盛り合わされてやってくる。
宴会料理のような感じで、見た目たのしくしかもあれやこれやとつまんで味わうことができて、たのしい感じ。
先週来た時にはこんなコトはなかったので、多分、月が変わってシステムが変わったのでしょう。
大人数のテーブルに、両手で抱えるほどに大きなお皿にどっさりいろんな料理がのっかって、料理が運ばれていくのを見ると、今度、宴会的に使ってみようかなんて思った、オモシロイ。
いつもたのんでる鶏のささ身の串焼きと、一緒にうずらの玉子をたのむ。
茹でた玉子を串にさし、塩水をキリフキしながら焼き上げた、だから塩のうま味がしっかりのっかってシットリ焼けてるこれがおいしい。
噛むと白身が壊れるものかと抵抗し、なおも力を入れるとプチュンと歯切れて中からトロンと黄身がとろけて流れる。
鶏卵1個を一口分に凝縮したようなミッチリとした濃い味に、力強い風味にウットリしながらパクリプチュンと味わいたのしむ。
それからオリーブオイルでにんにく炊いたモノを味わい、明日の元気に変えてやる…、それでもまだまだお腹に余裕があるようで、〆はどこにしようかなんてみんなでニッコリ考える(笑)。
[4回]
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