歩くことがとでも気持ちのいい朝で、新宿三丁目の駅まで歩いてやろうと思って途中で朝食。
グレースにくる…、うちの近所のオキニイリ。
朝早起きの喫茶店で昔は本当に頻繁にやってきていた。
昭和風情のひなびた雰囲気と、朝からたくさんの朝食メニューがそろってて、一人暮らしのおじさんにとって便利でウレシイお店だった。
ちょっとカフェ風に改装をして、その明るさにオジサン達向けじゃなくなっちゃった…、ちょっと残念な気持ちで足が向かなくなった。
それでもたまに来たくなる。
働いている人に会いにきたくなって、それでこうしてやってくる。
ひさしぶりに来たらお店の中に間仕切り。
ズラッと並ぶベンチチェアーの、合間にひとつ。
視線が区切れて、居心地の良さを作り出してる。
オジサン仕様の喫茶店には、こうした「影」とか「隅っこ感」が必要なんです。
どこもかしこもが、明るくベロンと平坦なオシャレ空間が苦手な人が、多かったんでしょう。
なんだかウレシイ。
オキニイリの納豆定食を選んでたのむ。
ちょっと前に来たときは、醤油が小分けのボウルに入っていたんだけれど、今日はウレシイ。
赤い帽子の容器に戻った。
キッコーマンのガラスでできた醤油さし。
赤い帽子をチョコンとのっけて、なんてこんなにうつくしい。
コカ・コーラのガラスの瓶のグラマラスな造形もうつくしいけど、このすっきりと凛と背筋を伸ばした和服美人のようなシルエット。
日本のおいしい調味料をおさめるためにできたみたいな、その美しさにウットリします。
納豆定食をたのんで食べる。
納豆に生卵、ご飯に汁というのが基本構成。
なのだけど…。
生の玉子がダメという人がボク以外にもいるのでしょうネ。
焼いてくださいって言うと、玉子を目玉焼きにしてくれる。
納豆+生の玉子だと玉子は納豆の付属品のような感覚。
でも焼いてもらうと、料理がひとつ増えたような感じがするのがなんだかウレシイ。
よく焼いて…、ってお願いすると、白身をこんがり。
茶色いフリルのようになるまで焼いてくれるのが、なおさらウレシク、いつもそんな風にお願いをする。
でもって今日。
黄身の上にかぶさった白身がペロンとめくれて仕上がる。
ヒックリ返したときにフライパンにおみやげとして置いてきたのでありましょう。
まぁ、それも良し。
黄身の芯の部分がシットリとした仕上がりなのにウットリします。
白身はプリンとハリがあり、端の焦げたところがサクサク、前歯で儚く壊れて口に散らかるところがステキ…、赤い帽子の醤油をかけて、ご飯のおかずにプルプル、パクパク。
それにしてもココの納豆はなぜだかおいしい…、粒がしっかり頑丈で粘る寸前にサクリと歯ぎれるところがステキ…、オキニイリ。
目玉焼きのサイドについたパプリカの酢漬けがシャクッと歯切れてみずみずしい…、朝の口がブルッとふるえて目覚めるようなピクルス風の味わいがいい。
甘め麦味噌を使った味噌汁は出汁のうま味がしっかりしてて、これもご飯のおかずになってくれそうな味。
今日の小鉢は切り干し大根。
ご飯の上にパラリとふりかけがのっているのがちょっとウレシイ。
関西風の味付け海苔が田舎の朝のご飯のコトを思い出させる、アイスオレをゴクリと飲んで、さてと、仕事に向かいます。
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