朝、ニョッキを作る。
昨日、玉子と一緒に焼いて、その風味豊かに感動したいただきもののパンチェッタ。
今日はちょっと厚めに切って拍子木状にととのえる。
ほんのすこしのオリーブオイルの中でそれに熱を通していくと、おいしい匂いを吐き出しながら脂をにじませ焼けていく。
肉の部分に小さな穴が空いてきて、脂がとろけて二回りほど縮んで小さくなっていく。
一旦、熱をとめて休ませ、別のお鍋でブイヨン沸かし、グリーンピースを入れて軽茹で。
お豆を入れて収まった沸騰。
お湯の温度が上がって再び沸騰したら、火を止め余熱で豆を煮る。
ニョッキを茹でてる間に玉子。
クリーム、それから刻んだチーズを溶かしてあえてソース化させて、そこにニョッキ。
グリーンピースも投入し、ユックリ鍋を前後に揺するととろみがでてくる。
パンチェッタから出る脂で鍋の中身がツヤツヤしてきて、おいしい香りが台所の中を満たしてお腹がグーッとなってくる。
ムチムチとしたニョッキの食感。
舌の上をツルツルすべり、噛むとネットリ、歯茎を撫でる。
パンチェッタの脂のうま味にチーズのこってりとしたコク、クリーミーで濃厚な味が口に広がりトロンとすべてが消えていく。
噛みごたえのある肉の食感は驚くべきほどの頑丈で、コツコツ、グリーンピースの奥歯を叩く食感がなんともおいしいオゴチソウ。
素材の力のすばらしきコト…、今朝も実感、アリガタイ。
家でぼんやりしているうちにお腹がすいて、それで近所の妻家房。
今では駅ビルやショッピングモールの中のような商業施設の中に沢山お店を出した…、すべてがココのこのお店から生まれたんだと思うとなんだか背筋が伸びる。
一階部分には韓国食材の販売コーナー。
狭い階段をタンタン上がるとレストランという「もともとレストランは本業じゃなかったんですよ」って感じがなんだかたのしい。
一般的な韓国料理のお店にくらべメニューは少なめ…、昔からあるのが石焼ビビンパと水冷麺で、その両方が味わえるセットがあってそれにする。
白菜キムチにカクテキ、それから明太子とニンニクの辛子漬け。
どれもがココで作られた正真正銘自家製でどれもがほどよい状態なのがまずはうれしい。
さて、水冷麺。
韓国風の極細の麺…、細いけれどもバッサリとした食感、歯ごたえ、粘り気があり噛んだくらいでは歯切れぬ頑丈。
ハサミでジョキジョキ切って味わう。
噛むとムチッと奥歯がしずみ、ネットリ、歯茎を撫で回す。
スッキリとした酸味がさわやか。
スープのうま味とコクはやさしく水キムチの漬け汁的なる発酵系のサッパリ感がかなり濃厚。
ゴクゴク飲めるおいしいスープ。
辛子をとくと、それが甘みに変わっていくのがオモシロく、リンゴに玉子、茹でた牛すじ肉のうま味がそれぞれ引き立つオゴチソウ。
そして石焼ビビンパにコチュジャン、明太子の唐辛子漬けをのっけてワシワシ、石鍋の中をシッカリ混ぜる。
スプーンじゃなくて箸でまぜるのが石焼ビビンパをおいしく食べるコツであります。
焼肉屋さんなんかでは、おこげを作ろうとスプーンで石鍋に押し付けながら混ぜるところもあるけれどご飯が潰れる。
潰れたご飯が焦げるとネチネチ、奥歯に貼り付く。
それがあんまり好きじゃなくって、だからお箸でご飯に空気を含ませるようにしながら混ぜる。
実は韓国料理店のチェーン展開を会社で計画していたコトが昔あって、その時、韓国から調理指導に来てくれた人がそうやって教えてくれた、やってみるとたしかにおいしい。
今日もパラパラさせたままご飯と野菜、調味料がみんなひとつに合わさっていく。
モヤシにゼンマイ、ほうれん草、シイタケなどのナムルもたっぷり…、大根のナマスはサクサク、歯ざわりたのしい。
玉子の黄身をまとったご飯は香り豊かでフックラしてて、味付け牛ひき肉がホツホツ奥歯にあたって潰れてうま味と風味を吐き出していく。
お腹の中にポッと明るい火が灯る…、そんなゴチソウ、腹満ちる。
関連ランキング:韓国料理 | 四谷三丁目駅、曙橋駅、新宿御苑前駅
[3回]
PR