サカキノホトンブログかざぐるま「の弥七」

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かざぐるま「の弥七」

今日はユックリ朝寝をし、家の近所でブランチにする。
とは言え月曜休みの祝日で、開いてるお店が少ないコトにしょうがないやと思いつつ、そういえば、先日、銀座の矢部さんにこの界隈に「の弥七」という店ができたんですよ…、と聞いていた。さがして行ったら今日も営業。そこにする。

「の弥七」という不思議な名前。
実はここのご主人のおとうさんが「風車」というお店をしていた。そのおやじさんの気持ちをつなぐつもりで「の弥七」。２つ続けて「風車の弥七」でござるという、粋でたのしい遊びココロにニッコリします。
中国料理のお店ではある。
けれど、お店のしつらえは日本料理の割烹のよう。白木のテーブル、すわり心地のよい椅子に店の奥にはカウンター。その内側にオープンキッチンと、小さいながらに気持ちよく、おいしいモノが味わえそうな先味がある。

夜はお任せコースがメイン。昼は手軽な定食が４種類。
すべての料理に先付料理がついてくる。
バリッと揚げたワンタンに醤油の風味をつけた枝豆。中華風の出汁を使って作った出汁巻き玉子とどれもが気がきいている。
中国料理というよりも、中国料理のテイストのある和食のようなやさしい味わい。
ご飯にスープが小さなお椀にやってくる。ご飯はお替わりをお好きなだけって趣向で、スープの中には刻んだピータン。塩の旨みがグイッと前にせり出すような、上品なのにコクのある見事な味わい。

料理はガツンと、豊かなおいしさ。
油淋鶏の上には細かく刻んだネギにパプリカたっぷり。サイド野菜はトマトとルッコラ。若くて好奇心旺盛の料理人の遊び心を感じる一品。
鶏の揚がり具合も適切で、バリバリムッチリ、ご飯がすすむ。
エビとキノコのカシューナッツ炒めはこってり。オイスターソースの味わい濃厚。拍子木にした山芋や、輪切りのレンコンと野菜の食感もたのしくて、これまたご飯がすすむ一品。なにより香りがいいのが食欲そそる。

追加で担々麺をたのんでみると、これが絶品。
ポッテリ系とサラサラ系のちょうど中間程度の濃度で、スープ自体のコクがいい。そこにゴマの風味と軽い渋味が混じって濃厚。干しエビやピーナツがゴロゴロ中に入ってて、その食感もよきアクセント。
山椒の痺れもほどほどで、辛いのだけど汗がでるほどの辛さでもない。香辛料の味わいをとても上等な旨みが包んでくれているので、ゴクゴク、スープを最後の一滴まで飲めるうれしさ、感心す。

二人で３つの料理をたのんだからなのでしょう…、サービスですと杏仁豆腐。
この杏仁豆腐がこれまたどうにもおいしくて、なんだか恐縮してしまうほど。ザラッと軽く舌にのこるような杏仁スープに、豆腐が２種類。
スベスベとして軽い酸味のあるモノと、ポッテリとした濃厚味のモノがかさなりあうように盛りつけられてる。
レンゲでそれら両方を一緒に食べると、舌がスベスベとポッテリのどちらに気持ちをやればいいのか戸惑う感じがたのしくて、スープに混ざったお酒の香りが大人味にて、よきブランチの〆となる。
次はディナーに来てみましょう…、と思って帰る。オキニイリ。

の弥七

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