凄まじい風、そして雨。
それも突発的で吹いたりやんだり、降ったりやんだり…、表参道で遅いランチを食べようかと思ったときに、小ぶりになった、それで目当てのお店に来ます。
スパイスプラスというお店。
ロイヤルホストがやっている。
もともと「アペティート」というベーカリーカフェがあった場所。
スパイスプラスという看板のロゴの下に、ご丁寧にも「produced by APETITO」と書かれているから、あくまでベーカリーカフェの進化版と位置づけたいのでありましょう。
つい最近まで、カレー家族という名前のお店であったことも今では、すっかりなかったコトになってる。
飲食店のコンセプトワークって、日に日にむつかしさを増している。
狙いすまして開店したのに、まるで支持を得られない。
そんなコトは日常茶飯事。
とは言えそれをまるまる失敗といってしまうと、いろんな不都合が起こってしまう。
それが大人の世界というモノ。
カレー家族という店は「サブジバー」というインド風のカレーの付け合せやサラダが食べ放題になるカレーのお店。
それがあんまり調子が良くなく、それで店名を変え、なにをやっているかというと、サブジバーのあるカレーのお店(笑)。
なんて大人の都合なんでしょう。
あまりにバカバカしく感じ、それで来なかったけどやっぱり状態を見ておかなくちゃ、話になんないとそう思って勉強ついでにやってくる。
お店の中にはアペティート時代からあるパンの販売コーナーと先払い制のレジにドリンクバーにサブジバー…、スゴく小さなシズラーみたいな感じに見える。
4種類のカレー…、野菜やビーフと具材と辛さ違いのルーが用意されていて中でも一番辛いという、エビのカレーを選んでたのむ。
それからご飯は、玄米、あるいは白米の中から一種類。
もう玄米とか雑穀米はすっかり市民権を得ちゃったみたい。
玄米選んで、それから飲み物をトロピカルアイスティーを選んでそれで終わりにしようと思ったんだけど、エビのカレーのメニュー写真がほとんど具材がないように、見えてそれでタンドリーチキンを追加でたのんでテーブルに付く。
飲み物はカップを渡され自分で注ぐ。
サブジバーで料理をとって、カレーやタンドリーチキンができてくるのを待つ。
サブジバーとはいえ料理のほとんどはサラダでござる。
茹でたキャベツのレンズ豆和え。
ちょっと甘くてカレーの香りが仄かに漂う。
それからかぼちゃをクミンシードと一緒に茹でたモノだったりと、料理っぽいものもありはするけどお替りしたくなるほどの魅力があるかというとちょっと貧弱かもね。
ゆでブロッコリ。
スイートコーンなどなど選んでお皿に盛ってそれを食べ食べカレーを待った。
それにしても空いた店です。
雨風の中、他のお店はどこもがしっかり集客しててところがココはガラガラで、なんだかかわいそうになっちゃうほど。
そしてやってきたエビのカレー。
トマトの酸味がちょっと強めで最初はカレーと言うよりもイタリア料理のように感じる。
けれどモグモグ食べてるうちにドッシリとした辛さが口の中に広がり汗がじんわりやってくる。
さすがにカレー作りが上手なロイヤルホスト。
うま味もしっかり、味わい深くて、食べはじめるとやめられなくなる。
野菜のうま味も感じるけれど、その実体はほとんど見えない…、煮こまれトロリとルーの中に混じり込んでしまってるんでしょう。
唯一、奥歯が感じるたしかな具材は小さなエビ。
かなりタップリはいってるんだけどこれがイケない。
プリプリしててしかも透明。
冷凍しても身が痩せないよう薬品漬けにした証拠。
エビというよりプラスティックを食べてるみたいで、それだけ取り出し横に置く。
代わりにチキンの皮を外して、一口大にちぎったモノをキャベツと一緒にカレーの上において、具材の替りをさせる。
タンドリーチキンも味わい深い。
辛くて最後に軽い酸味を感じる、ほぼほんものな感じが悪くないなと思う。
なのだけど…。
カレーもぬるく、タンドリーチキンもぬるい…、出来立てであることは確かなんだけど器が冷たくだからみるみる、中の料理がさめていく。
こういう部分がしっかりしていた…、それがロイヤルホストという企業グループのスゴいところとボクはずっと思っていたけど、そんな伝統もこのお店には活かされていない。
なんて残念、モッタイナイ。
隣のロイヤルホストにはお客様が沢山いて、中にはカレーを食べている人が結構いる…、ココのカレーより高いのに、それだけの価値があるからなんでしょう。
いい勉強をいたします。
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ちなみにこのスパイスプラスの旧店名、「カレー家族」といえば20年ほど前に日清食品が売っていた「カレー家族」っていうチキンラーメンの姉妹商品。
チキンラーメンにカレースパイスをふりかけてお湯をかけて待つだけという、シンプルにしてなかなか味わい深い商品。
探してみたらCMがあって、ムツゴロウ先生のゴキゲン笑顔とブルブルの愛嬌のある顔になんだかたのしくしてもらう…、さてお仕事へとがんばろう。
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