渋谷でちょっと時間があって、それで「羽富」でお茶を飲みます。
渋谷の道玄坂の下の方…、明治通りに突き当たる坂道路地の途中のお店。
民芸風の店づくりにて、長いカウンターの中で凛々しいおじさんたちが、コーヒー作ってくれる専門店で、昔、新宿に同じようなお店があった。
そこの商売の仕方を真似てラミルができて、けれどお店の人がコーヒーをココロから愛でてておいしく作ろうとする姿勢までもは真似られなかった。
その店のおだやかにしてキリッと心地良い緊張感のある空気。
ここにシッカリ受け継がれてて、今でもときおりこうしてやって来たくなる。
注文が入ってから豆を挽く。
引いたらそれをドリッパーの上におき、ゆっくり蒸らしてそっと落として出来上がり。
一回、一回、香りを嗅いで色をみながらカップにうつす。
その様まるで、ワインをおいしく用意するソムリエのごときうつくしさにて、それをボンヤリ見ているだけでも気持ちがスキッとおだやかになる。
朝からアイスコーヒーばっかり飲んでて、それでアイスティーを貰うことにする。
ポットの中に茶葉を入れ、お湯を注いで蒸らして濃い目の紅茶を作る。
グラスに大きな氷をタップリ。
お水を注いで、グラスが軽く霜ふるくらいにキリッと冷ます。
一旦グラスの水と氷を捨てたら、そこに新たに氷とギッシリつめて、紅茶を注いでアイスティーを作ってくれる。
出来合いじゃない、アイスティー。
なんだかとてもひさしく感じる。
しかも目の前でこうしてキッチリ作ってくれる、その様ステキでうれしくなります。
決して安くはない店なんだけど、次から次へとお客様がやってきてゆっくり時間をたのしんでいる…、大人な感じがなんだかステキ。
これでタバコの匂いがなければ言うことなしの店なんだけど、贅沢いうのも無粋なことと笑顔でニッコリ、機会があったらまた来ましょ。
関連ランキング:コーヒー専門店 | 渋谷駅、神泉駅、明治神宮前駅
それから新宿で仕事をし、ずっと会いたかった人たちと会うため移動。
西新宿のパークタワーって超高層ビルの地下飲食店街にある「かぶね」という店。
湘南、茅ヶ崎に本店があり実はこの店…、一時期、このビルの中にあるフィットネスクラブに通っていたから、昼間はたまに通ってた。
湘南地方のとれとれの魚を朝とれ状態で運んでふるまう。
特にランチタイムの「生しらす丼」はなかなか他では食べられる名物料理で、エアロビクスで搾りだした汗とカロリー補給するために、やってきてはよく食べていた。
夜に来るのはほぼ初めてかもしれないなぁ…。
夜のメニューのメインも当然、とれとれ魚。
イサキにタコにイワシ、サバ。
生のしらすもシッカリあって、キリッと凛々しいその食感にニッコリします。
お酒がすすんでしょうがない。
かぶね名物の卵焼き。
甘くて卵焼きというよりプリンのようで、なのにカッチリ固まっている。
だからお箸で食べられるのが、なんだか不思議。
卵焼きって思って食べると、スベっと舌の上を滑って甘いジュースをにじませる。
見た目と味を裏切るゴチソウ。
パクリとたべて、ワインをゴクリ。
話がバンバン弾みます。
日本の外食産業の今の姿ってなんだかちょっと醜く感じる。
お金を儲けることばかりに気持ちを向けたビジネスマンと、安く食べるコトばかりに関心をもつお客様の間で真面目な人たちが苦労している…、そんな現状。
若い人達の意見ばかりを気にして本当は、一番大切にされなくちゃいけないファミリーやサラリーマンの気持ちをだれも汲み取ろうとしないところも悩ましい。
そんな日本の外食産業。
もう一度、飲食業の原点に戻ってすべての人がシアワセになるような、新たな枠組み作らなくちゃねと、みんなでエイオー…、誓ってお開き。
今日の出会いは神が仕組んだ必然なんだと、信じたくある、そんな夜。
関連ランキング:居酒屋 | 初台駅、都庁前駅、南新宿駅
[5回]
PR