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2024/11/28 (Thu)
昨日のコトと今日の朝
富山の昨日の訪問先。
カエンという韓国料理の専門店で、そこに一日…、オープン前からお店のクローズまでの様子をずっと観察…、どのようにしたらお客様にも働く人にもやさしいお店になるかどうかをチェックする。
郊外型の専門店。
首都圏を含めて成立するのは、フランス、イタリア、中国料理。
一部地域でインド料理ぐらいじゃないかっていわれてる。
郊外立地はファミリー立地。
だからみんなが知ってて、食べ慣れた料理じゃないと、お客様を集めるコトはむつかしい…、って。
焼肉じゃない韓国料理。
韓流ブームと言うコトもあり、街中なんかでは地方都市でも繁盛店が出来るようになってきた。
けれどさすがに郊外立地ではむつかしい。
いろんな人がいろんな街で試したけれど、あまり成功したって話は聞かない。
けれどこの店。
開店直後と言うこともあるかもしれないけれども見事。
連日夜は満席以上。
最初は毎日ランチをしようと、準備をしてたのだけどもあまりに忙しく、夜の仕込みの準備ができない。
それで今は土日限定ランチになった。
今日、初めて昼の様子をみたのだけれど、ファミリー客と、女性がメインのグループ客が半分半分。
ご婦人客はまるで新大久保のお昼間みたいな様子、風情で日本共通の今な感じでニッコリします。
富山の街中で実績作って、それで韓国料理のファンができていた…、っていう特殊事情があったからかもしれないけれど、それにしても予想を上回る反響を、今こそ真摯に受け止めなくちゃ…、と思ってそれで、朝から晩をお店で過ごす。
サムギョプサルやプデチゲつついて、ユックリ食事をたのしむ人もいるけれど、さすが郊外。
ビビンパだとか冷麺食べて、ササッとすませる人もいる。
そうした人の「早く食べたい」気持ちに対応するため、厨房の中のシステムや、客席ホールのサービス法を整えなくちゃいけないネ、と、いくつか課題を作ってこれから、ブラッシュアップを試みる。
当然、お店を作る前に十分な検討をして店やメニューを作る。
けれどそれが完璧だって思い込んだら大変なコトになる。
だってどんなお客様がどんな使い方をするかなんて、やってみないとわからないコトがかなりあってだからオープン直後の微調整がとても大切。
まもなく夏の休みもはじまる。
お客様に迷惑かけぬようにしなくちゃ、みんなであれこれアイディア出しつつ日が変わるまで盛り上がる。
テジカエン
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そしていつものホテルに泊まり、大きなお風呂で足を伸ばしてホッとする。
他に使う人のない夜中の風呂で、大きな声で言ってみる…、「極楽ゴクラク」。
ポタンと空から冷たい雫が頭にピトンと落ちてきて、笑っちゃうほど気持ちいい。
ぐっすりと寝て、朝をいつものバイキング。
何度も同じホテルのバフェを使っていると、どこに何があり、何をどう組み合わせると食べたい朝が出来るかわかる。
部屋を出て、エレベーターにのり朝食堂に向かう間。
もうその段階で、頭の中に朝のイメージがわいてくるのがまたたのしくて、ちょっとウキウキ。
自分のために朝をたのしく誂える。
そんな感じの朝とする。
くるたび感心するのが、カニがタップリ入ったお汁。
全部をせせって身まで食べるのが面倒くさく、汁に溶け込むうま味を味わい、多くのカニを無駄にする。
なんたる贅沢…、ゴメンナサイ!
羽釜で炊いたご飯におこげ。
鯖の塩焼き、鮭の切り身を粕漬けにして焼いたもの。
ご飯がすすむおかずがズラッと並ぶ中、昆布をつかった料理が多彩で充実してる。
昆布でしめた蒲鉾や、昆布の根っことツナのヌタ。
昆布のふりかけ、とろろ昆布とまさに富山は昆布王国…、ネットリとして濃厚なうま味にたじろぐ朝になる。
これからびゅびゅっとひとっ飛び…、東京向かっていつもの仕事の月曜日。
[0回]
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2011/07/11 (Mon)
おいしい仲間
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Comment(4)
富山のシアワセ、デジカエン
さてさて今日の富山出張。
その目的はまもなくオープンする韓国料理の専門店のテスト営業に立ちあうため。
「テジカエン」という名前で富山の街の郊外で、つい最近まで外車のショールームだった場所。
車での寄り付きもよく、周辺に人が集まる要素もほどほどあって例えばファミリーレストランには向かないかもしれないけれど、ワザワザ来たくなる魅力的な専門店にはよいロケーション。
もともと街の真ん中で、ながらく韓国料理のお店をやってた人たちで、焼肉に頼らない純粋的な韓国料理のお店が地方都市で成功する確率ってかなり低いといわれているのに、彼らの店は大繁盛。
お酒を飲ませるコトがとても上手で、しかもおいしい。
気軽でたのしく、居心地が良い。
だから街中で繁盛店を手に入れることができたのだけど、今度のお店は郊外の店。
場所が変わればお客様の期待も変わる。
当然、サービスや調理の仕方もかわってしまう。
お酒をどんどんおすすめするのが良いサービスではなくなったりする。
メニューもかなり手直しをして、いろいろ準備をしてはきたけど、果たしてお客様がどんな注文の仕方や、楽しみ方をするんだろう…、と。
それを頭じゃなくて体で感じて理解するため、開店前に、実際の営業に限り無く近い状況を作りましょうと、知り合いにたのんでロールプレイングをすることにした。
窓の大きな明るいお店。
レストランというよりカフェのような作りをあえてしたのですね。
大久保的でない韓国料理。
伝統的をお客様おしつけるのでなく、今のソウルで若い人達が好んで使う気軽なお店の雰囲気を作ってみよう。
テーブル席が中心で、女性が座ってたのしいよう照明計画や椅子のデザインにもこだわって、グループ客や子供を連れたファミリー用に、お座敷席も作りはしたけど基本的に椅子がメインの快適空間。
韓国の食品や雑貨を飾った棚の向こうにオープンキッチン。
飲食店を人の体に例えると、厨房は心臓にあたる場所。
そこが強いか弱いかで、料理のレベルがテキメン変わる。
だから大きく、機能的な厨房作りを心がけ、なかなかに良いモノになったと、ちょっと感激。
思ったようなお店が出来て、だから写真をたくさん撮ろうとカメラを構えてみるのだけれど、不思議とレンズを通したお店はあんまり魅力的じゃない。
写真写りがいいお店って、居心地悪かったりするコトがある…、だからこれでいいんだって思ったりする。
料理の最後の仕上げをいくつか。
厨房が変わると不思議と、同じレシピでも料理の出来栄えが変わったりする。
特に今回、この店ではじめて鉄板焼き用の鉄板を置いたのですね。
屋台料理のような気軽な料理を出したくってそれで鉄板。
そこでチヂミを作りましょう…、とそれがメインの使用目的。
けれど今まで、この会社ではチヂミはフライパンで作ってて、レシピがピタッと決まらない。
分厚い鉄板と、薄いフライパンでは熱の入り方がまるで違って、いつもの味になかなかならない。
いつもの味を無理やりココで作るより、鉄板の上で焼いておいしいモノにしようよと、試行錯誤を一緒にします。
具材の分量。
粉の配合。
粉と水の割合と、あれこれ試して失敗作が死屍累々。
勿体無いから、失敗したのもみんなで食べつつ、それでやっとレシピが決まる。
軽い仕上がり。
表面サクッと歯ざわりよくて、しかも中はモッチリ、ムチムチ。
ニラだけ。
あるいはネギだけ使って風味は胡麻で仕上げただけが、なんともおいしくクセになる。
それから鉄板のメンテナンスの仕方を伝授。
実はアメリカにいたときに、鉄板焼きのお店でバイトをしていたことがありまして…。
昔とった杵柄発揮で、役に立つ(笑)。
それからキンパ。
細巻きのり巻き、具材はタクワン。
ほうれん草とニンジンナムルを芯にして、ご飯にトビッコを混ぜ込んでいる。
胡麻の油の匂いがふんわり。
ムチュンとご飯が前歯を撫でて、次の瞬間、コリっとタクワンが歯切れてナムルがハラハラ散らかる。
トビッコぷちぷち、奥歯で潰れて食感とても賑やかなのがいい。
しかもコレ。
甘酢っぱいタレにマスタードを溶かして食べる。
カンジャン市場キンパって食べ方だそうで、別の名前は「麻薬キンパ」。
いくらだって食べられちゃうって意味なんだっていうのだけれど、確かにおいしい。
胡麻の油とマスタードの酸味混じりの辛味が互いに引き立てて、一口食べるとスキッとさわやか。
次の一個をおねだりするよなオモシロさ。
6時をむかえて、一組、そしてまた一組とご招待したお客様たちがやってくる。
メニューから好きなモノをたのんでもらう。
注文をとるところからトレーニングで、次々、厨房の中に注文入って忙しくなる。
ボクもお客様の一人になってあれこれ試食。
スッキリとした辛味と旨味が層なすココ独特のブデチゲをラーメン付きでハフハフズルリ。
フワフワとしたスープをタップリ抱き込んだ玉子の食感に、プチプチ爆ぜるトビコの歯ざわりケランチム。
フッカリとした唐揚げに、甘辛ソースを吸い込ませ、プチュンと味わうヤンニョムチキン。
どれも立派なオゴチソウ。
ひとつの料理をおいしく作るというコトと、いくつもの料理を同時に作ってしかもおいしくするというコトは、まるで違った次元の仕事。
モタモタしたり慣れぬところもありはしたけど、十分、シッカリ仕事をこなしお客様はニコリとなってく。
こういう仕事をやっていて一番シアワセな瞬間が「二軒目の店の成功に立ち会う」時間。
飲食店を一軒成功させようと思えば一人の人が一生懸命がんばればいい。
けれどその成功を2軒、3軒と増やしていくには、「みんなの一生懸命」がなくちゃいけない。
みんなの一生懸命が、みんなの未来を明るくさせる。
だから二軒目。
この店、たしかにみんなの未来の扉になるネ…、ってそんな実感、それがウレシクありがたい。
[0回]
2011/05/24 (Tue)
おいしい仲間
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Comment(8)
つくばのとんQ
つくばで仕事。
とんかつ専門店の
「とんQ」
さんにやってくる。
つくばエリアも、今度の地震でかなりの被害を受けたよう。
電気が止まって、それはすぐに修復したけど水が完全にとまってしまった。
地面の下に隠れてる水道管のどこが壊れて漏れているのかわからず、それでなかなか修復しなかったという。
ところがこの店、井戸を掘っててただここ数年、休ませていた。
それをも一度、生き返らせてそれで営業を始めたんです…、と。
今でもお店の入り口に、「お水があります」と告知されててペットボトルのような容器を持っていったら只で分けてもらえるらしい。
福島や茨城から避難をしてくる被災者もいて彼らとどうして関わりもつのか正しい援助の仕方を考えるのが大変でした…、と。
ここでお店を始めてすでに20年近くが経ってようやく、この街の店にしてもらったようなそんな気がするともおっしゃって、けれどこのまま放っておくとお店も古くなっていく。
そろそろ改装なんかも考えなくちゃ…、と。
ココに限らず、郊外型のとんかつの店が一番多く増えたのが、今から15年から10年前のコト。
それまで街の中にあり、おじさんたちのお腹一杯に最適化していたとんかつ店を、ファミリーの人たちにとっても居心地のいい店に改良。
日本中に沢山できた。
それらのお店も老朽化して、時流の変化の中でかなりの苦労をしているその人たちに、あたらしいビジネスのあり方を提案しよう…、とその相談が今日訪問の目的でもある。
昼のご飯をゴチソウになる。
といいますか、やはりよい商品の状態を知らずに経営のコトは語れない。
つくばの駅からほどよく近い本店の、ランチタイムの状態をみる。
低価格化が進むとんかつ専門店で、ここは今でも1500円近い平均単価になっている。
ランチ時でも1200円。
それだけ払って、値段以上の価値があったと言ってもらえる素材選びや調理法。
接客などにこだわってランチ時にも超満員。
平日はやっぱり御婦人方がとても多い。
お客様の半分くらいが女性だけのグループ客で、さすがに週末になるとファミリーが目立つけれど、それでも奥さん、おかぁさんが選んでくれなきゃ、そのファミリーにも見捨てられる。
女性向けの商品を作っているかというとそんなことはなく、ただただ基本に忠実に、おいしい料理を出し続ければ、とんかつだって女性においしく感じてもらえる。
ただ、季節、季節に特別の素材を使ったカツやフライを提案している。
今の季節はアジフライ。
長崎県松浦漁港から取り寄せた、今が旬の真鯵を使ったフライでこれが分厚くしかもフックラ、脂がのって噛むとジュワッと魚の旨味が広がっていく。
魚の旨味を引き立てるよう、タルタルソースの他にもウスターソースが一緒にやってくるのだけれど、ボクは醤油。
魚のフライに醤油をかけると、油臭さがスッキリ消えて魚の旨味も引き立つ感じ。
それとやまと豚のロースを盛り合わせにした一番人気の商品で、ロースカツがまた見事。
いろんな銘柄豚がある中、一番、品質が安定しているのがこの豚だという。
高級なとんかつ屋さんでは肉を、削って削っておいしいとこだけ使うところがおおいのだけど、それだと高価な料理になっちゃう。
「おいしくするために捨てる」というのが勿体無くて、それで今の豚にしたんですって。
どんなにおいしい豚を使っても揚げ損なうとおいしくなくなる。
だから揚げ方の方に気を配り、出来上がった瞬間にはロゼの肉色が残ってて、お客様のところに届いたときに一番美味しい状態。
シットリ水気をはらんでツヤツヤ。
肉がこんもり盛り上がってみえるような状態で、仕上がっていてなんともおいしい。
カプッと噛むとサクッと歯切れて、かさかさ、かわいたパン粉と一緒に口の中でムチッとおいしい噛みごたえ。
ご飯のおかずにするのもなんだか勿体無くて、まずはそのまま。
豚の味を存分たのしみ、胡麻をすったところにソースをトクトク注ぎ、トプンとつけてご飯のおかずに味わった。
炊きたてのご飯。
スベスベしててちょっと固めの炊きあがり。
とんかつのような料理には、固めのご飯が合うんだとそう言われてる。
パン粉とシットリとした豚肉が、ホツホツご飯と一緒になって口の中で踊るようになるのがステキ。
アサリの味噌汁。
お店の近所で作られる、麦のお味噌が甘くてやさしい。
出汁もシッカリしていて味噌汁だけでご飯が一杯おかわりできそう。
手作りのお漬物が三種類付き、これまたおいしくご飯のお替りおねだりをする。
残念なのがキャベツの千切り。
聞けば今の時期のキャベツはちょうど端境。
つい先日までは、茨城産のキャベツが甘くておいしかった。
それは終わって、来週当たりから嬬恋産のやわらかキャベツがやってくるという。
この一週間。
どうにもこうにも千切りキャベツに適切な、キャベツがどこにも見つからない。
だからちょっと不本意なキャベツを使わなきゃいけないんです…、って。
確かにちょっと歯茎に当たるような食感。
甘味もほのかで、緑臭さを感じてしまう。
見事に手切りで千切りされて、ドレッシングをかけるとシャクシャク、おいしくはある。
料理の世界は自然とこうしてシームレスにつながっている。
ボクらは自然を食べている…、そんなコトを思ったりした、よき勉強。
[0回]
2011/05/13 (Fri)
おいしい仲間
Comment(0)
横浜・カウベル・ハンバーグ
横浜、港南台にある
「カウベル」
っていうレストラン。
この店を何屋さんか、と考えるとちょっと答えがでてこない。
パスタがある。
ピザがある。
もともとハンバーグとステーキが売り物でそのための炭をおこしたグリルがおいてる。
しかも、それらひとつひとつが専門店のレベルになってて、たとえばピザなんてシッカリ薪窯で焼いている。
普通、いろんな料理をそろえると、全部のレベルが中途半端になっちゃって、便利だけれど味はいまいち…、ってコトになる。
けれどここはそんなコトがないのは実は、もう20年近くもかけて徐々に扱う料理を増やしてきたから。
この店をもう一軒、作りますか?って社長に聞いたら、そんなことはしたくもないし、その手間と時間のコトを考えたならまず現実としてできない相談。
そう言い切るほど、ココは他にないお店。
毎日、開店してたった30分で満席になる。
そのほとんどがご婦人方で、平日どき。
しかも湘南の成熟した住宅地というコトもあるのでしょう。
かなり落ち着いたお店の空気。
満席なのに騒々しくない。
とてもおだやかで、おいしい空気が流れているのがまずゴチソウ。
ココの売り物はハンバーグ。
中でもランチで一番人気が、煮込みハンバーグというコトでまずはそれを選んでたのむ。
石焼きビビンパを作るときのような石釜でグツグツしながらやってくる。
これに限らずこの店は、ハンバーグやステーキを必ず鉄板で提供する。
鉄板の上で肉にどんどん火が入り、おいしい状態が保てないって、それで鉄板を絶対使わぬお店もある。
けれどやっぱり、ジュウジュウという音や肉が焼けてく香り。
正真正銘の熱々は、ナニモノにも代え難いゴチソウ要素のひとつでもある。
少々熱が入っても、おいしいお肉のおいしさなんて変わらない。
そんな気持ちが作った料理がこの煮込み。
グツグツを通り越して、ぐちゅぐちゅソースが沸いている。
ほんの少しの粘り気をもったソースがポコポコ、大きな泡をなしハンバーグパテを包み込む。
焦げ目鮮やかなハンバーグ。
スプーンでプチュンと一口大にちぎってソースと口に運ぶと、肉がムチュンと歯ごたえ頑丈。
噛むとはじめて肉汁を出し、それがソースと混じってうまい。
揚げたジャガイモ、キャロットグラッセ。
野菜も肉のうま味を含んでおいしくなってく。
ほうれん草のパスタにソースをタップリからめて一滴残らず食べ尽くす。
それからハンバーグ丼という、厨房の中で生まれた料理。
ご飯の上にハンバーグ。
ソテしたタマネギ、シメジに椎茸。
それをココの一番人気のステーキダレの、ジンジャーソースで味ととのえて、どっさりのっけて目玉焼き。
和風なロコモコみたいな料理で、これまたおいしい。
ご飯とソース。
ご飯とハンバーグ。
ご飯とほどよく半熟の卵の黄身。
どれもが互いを引き立てるおいしさで、それらがひとつになる見事。
ザクッと歯切れる赤身のおいしいハンバーグが、ホロッと崩れてご飯に混ざる。
タレが肉のうま味を追いかけ、黄身がトロンとコクと潤いご飯に与える。
毎日食べてもあきぬ味。
厨房の人がまかないとして食べていたのもわかる味。
ハンバーグって簡単なようでむつかしい料理のひとつ。
それというのも、人それぞれにおいしいハンバーグに対するイメージが違っていて、例えばフックラしたのが好きな人がいるかと思えば、ガツンと歯ごたえのあるのが好きな人もいる。
お客様の意見ばかりを気にすると、自分のお店の料理ができぬ。
だから自分を信じて一つのことをずっとやり続けることが大事になるんだってそう思う。
ストランとしてメインがおいしいのは当たり前。
サイドの料理がしっかりしていて、はじめて「いいお店ですね」って言われるモノ。
だってメインだけを食べて、それで満腹、満足する人ってまずいない。
メインメロディーがどんなに魅力的でも、サイドボーカルや伴奏が酷いと聴いていても快適じゃない。
どんな世界にも「ハーモニー」が大切なのでありまして…。
例えばサラダ。
ロメインレタスとスライスオニオン。
それも水でさらして、苦みをしっかりとったシャキシャキをオリーブオイルとバルサミコにて、サラッとやさしくドレスする。
てっぺんにスライスをしたフレッシュのマッシュルームを散らして飾る。
目に麗しく、食べておいしい。
生の野菜にドレッシングをかければ完成っていうのではないレストランのサラダがうれしい、オゴチソウ。
最近、パンも焼くことにしたんですって生地から仕込んでキチンと焼いた、しかも何種類ものパンがバスケットでやってくる。
こうしたコトが当たり前に日々、行われるステキなお店。
なんだかホッとするランチ。
[0回]
2011/03/09 (Wed)
おいしい仲間
Comment(2)
津田沼カウベル
津田沼の駅の前にある、とんでもない
海鮮市場の売り場
を視察。
こういうところにくると、日本人にとって魚はワザワザくるだけの価値のある、食品小売のキラーコンテツなんだなぁ…、ってしみじみ思う。
アメリカで、食品小売店の成熟度合いをはかる指標。
肉の売り場とチーズ売り場の充実を、みればだいたい分かると言われる。
それに続いて調味料とワインの売り場が多様であれば、その周辺には高級住宅街がある…、って言われてる。
それを習って日本のデパ地下や、大型食品店はなぜだか肉の売り場やチーズ売り場を立派に見せる努力をするのネ。
その一方で、魚は仕入れや管理がむつかしくってだから見てみぬふりをする。
どこに行っても魚の売り場はほとんどおんなじ。
勿体無いなぁ…、って思っていたら、なんともたのしい売り場をもった魚がメインの市場ができてる。
しかもスゴい人気と見事な品揃え。
この店の近所に引っ越してきたくなるほど値段も安くてビックリしました。
わかってる人はわかってるんだなぁ…、って思ったりした、勉強です。
その後、近所の八千代に向かう。
「
カウベル
」っていうずっと一緒に勉強している、ステーキがおいしいレストラン。
たまたま近くに寄ったので、顔を出させてくださいな…、とそれで久々、やってくる。
今日はお腹の仕事をすればいいんだよねと、試食のつもりできたらばなんと、ちょっと困ったコトがあるんですと。
この店、まもなく念願かなって2号店ができるのだけど、その店舗の設計途中で入り口部分が鬼門にあたって、どうしようかと思ってるんです。
鬼門なんて迷信だろう…、ってボクも若いときは思っていたけど、実際、鬼門に入り口を作ったお店は不振に陥るコトが多い。
理由はなぜだかわからない。
けれどお店の入り口を付け替えたらばお店が繁盛しなおしたって事例も結構あるもので、やっぱりそれは再検討をいたしましょう…、と、みんなで頭を使って思案。
良いプランが出来ました。
ちょっと発想を転換し、瓢箪から駒のごときスパッと見事なたのしいアイディア。
しかもオリジナルのプランよりもおそらくステキな店になる。
災い転じて福となす的ナイスアイディアにみんなでニッコリ。
頭を使ってお腹が空いた…、それでめでたく試食をさせていただく段。
ここのお店は実家がお百姓さんというコトもあり、野菜が旨い。
サラダを食べるのがまずたのしみで、いつも貰うのが厚切りベーコンと畑の野菜の盛り合わせ。
健康的な葉っぱがバリバリ。
前歯、奥歯で砕けておいしい緑の水気を吐き出していく。
みずみずしいとは、こういうコトをいうのでしょうネ。
しかも野菜が甘くて旨い…、だからドレッシングは最小限。
油をほとんど使わぬサラッとしたモノで、けれどそこに厚切りベーコンをカリッと焼いてタップリ添える。
焼いたベーコンの脂が野菜をツヤツヤさせる。
このベーコンは店の自家製。
それと一緒に野菜を食べると、サッパリとしたドレッシングが味わい豊かなサラダソースのようになりドッシリとしたサラダが口で完成していく。
タップリのっけたニンニクチップも香り豊かで、お腹の胃袋、こじ開ける。
メインのお肉を二種類もらう。
一つは和牛のサーロイン。
もう一つはオールビーフのハンバーグ。
どちらも熱々に熱した鉄板の上に置かれジュウジュウしながらやってくる。
ナイフとフォークを握ってさてさて、おいしくたのしい格闘開始。
順番としては、まずはハンバーグを食べてそれからサーロイン。
そういう食べ方をしないとハンバーグが負けてしまう。
…、はずなんだけど、かわるがわる食べても決しておかしくはない。
サーロインが物足りないってワケじゃない。
どちらも十分おいしくて、けれど味わいがそれぞれ違う。
サーロインは脂がおいしい。
噛むとジュワッとにじんで口をひんやりさせる、和牛独特のきれいな脂がおいしさの素。
ところが一方、ハンバーグ。
赤身がおいしい部分を叩いて、中はベリーレアの状態。
そのまま食べるとタルタルステーキ。
鉄板の上に置かれたペレットでジュウジュウ焼いて食べるとガシッと、肉の歯ごたえ、うま味が広がるハンバーグ。
それぞれおいしく、だから順番は関係ないのネ。
ビックリしました、オゴチソウ。
焼肉風のガーリッキーなステーキソースがまたおいしくて、ご飯がすすむ。
サイドを飾る、キャロットグラッセのおいしいコトに、シッカリ仕事をしてるんだなぁってジンワリ思う。
食べたハンバーグは270gというモノ。
ステーキ肉は多分、200g位でしょうか?
ほぼワンポンドがお腹の中にすんなり入り、しかもまるでもたれない。
肉を沢山食べておいしいってこの感じって、ボクがまだまだ若くて健康的というコトの裏返しだね…、ってそう思ったら尚更おいしく感じてたのしい。
デザートにソフトクリーム。
そしてコーヒー。
ミルクの風味がコッテリとした、けれどサラッと口溶けのよいお肉の後にピッタリの甘く冷たい〆の〆。
新しい店の開業まで、またまいりましょう。
夢を形にするために…。
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2010/11/18 (Thu)
おいしい仲間
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