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2024/11/25 (Mon)
熊本・芦北・よしみって店
九州、熊本。
飛行場から1時間半ほど車に揺られて八代海沿いの、
佐敷
という街。
「レストランよしみ」というお店にきます。
レストランの心臓は厨房にある。
それまでお客様に見える客席ばかりに気を配り、厨房には工夫と設備投資をしてこなかった飲食店に、今から30年ほども前のことでしょうか。
料理という飲食店でもっとも大切なモノを作り出す場所。
そこが粗末で、なんでお客様に喜んでもらうことができるだろう。
料理を作る人という、飲食店でもっとも大切な人が快適に働けるような環境を作らずして、なんでお客様に快適を味わってもらえるだろう。
…、とボクらは日本全国の経営者の人たちを説得して回るのが、一番の仕事としていたことがある。
けれどなかなか受け入れてもらうことはできなかった。
大切なお金は見える場所に使ってこそ…、という風潮があったから。
でも中には、たしかにそのとおりですネ、と果敢に働きやすい厨房作りを一緒にしてくれた人たちもいた。
そんなお店のひとつがここで、今みても、見事な厨房。
設備としてもすばらしいけど、それをきれいに磨きあげ、メニューが変わるにあわせて進化させてる、その的確と着実を見事と思う。
うれしくなります。
ありがたい。
試食をします。
刺身定食。
いくらと甘エビ以外の魚は全部、地のモノ。
ねっとりとした真イカの刺身。
ゴリゴリとした食感のぶりや鯛と、この食感だけは九州、四国でなくてはたのしむことがかなわぬ田舎の美味。
関東に来て、刺身を食べるとみんなクチャッと柔らかで旨みはあるけど水っぽさを感じてしまう。
魚の味はまず噛み応え。
それが鮮度を感じる手がかり…、ってそんなことを思ったりする。
九州ならではの甘い刺身醤油でなくてははじいてしっかり味がのらぬ、それほど脂ものっている。
それから芦北に上がる「赤足えび」のエビフライ。
2月から3月にかけての一時期だけ出る、この地方ならではの海老で、その名の通り細かな足が真っ赤に揚がる。
揚がったばかりのがお皿にのって、テーブルに運ばれた途端に甘い海老の匂いが鼻をくすぐる。
すんごい香り。
頭ごと、パクッとかじると、中からお味噌。
パリパリカリカリ、綺麗に揚がった足の一本一本に頭の殻が甘い。
おいしい。
香ばしい。
身はしっとりとはかなくて、噛むと甘みがジュワッとにじむ。
この季節だけ…、っていうのがまたまたうれしい。
おごちそう。
細かなパン粉をフンワリつけた、だから油をあまり感じぬとんかつもグーッ。
近所で取れたお米もおいしい。
近所でできる甘い麦味噌を使ったアサリのお味噌汁。
どれも田舎のやさしい味わい。
変わった料理はほとんどなくて、聞けば街のほぼ4割がシニア層。
だからなつかしくって、安心できる料理を出さなきゃ、お客様にしかられる。
変わらぬように、ずっとおいしく…、って実はそれがレストランとしては一番、難しく緊張すること。
それをずっとやり抜いている。
そうそう、これ、なつかしいでしょう?…、と溶岩ステーキ。
ここのお店ができたときから、ずっと名物として売っているモノ。
田舎の人に、おいしいステーキを提供しよう…、と、でもただステーキですって言ってもなかなか試してくれることはないでしょう…って、それで溶岩石にのっけてやいた。
遠赤効果で外はカリカリ、中ふっくらと焼きあがる。
しかも余分な油を溶岩石が吸い込んで、すっきり、さっぱり食べられる。
つけて食べるのは紅葉おろしをタップリそえた、自家製ポン酢で、だからご飯のおかずにぴったり。
なんともとっても懐かしい。
佐敷をあとに、車に揺られ、またまた移動。
南に向かって鹿児島目指す。
のどかな旅とあいなった。
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2009/04/23 (Thu)
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探してしまいました
突然ブログが見ることが出来なくなってしまっていて、探してしまいました。毎日、楽しみに見せていただいていたので、何かあったのか。ちょっと心配していましたが、お変わりなく安心しました。九州は、何処に行っても美味しいものがたっぷり食べることが出来てうれしくなる土地ですね。読んでいるだけで涎が・・・・
ふるむーんさん / 2009/04/24(Fri) /
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お騒がせしました
> ふるむーんさん
実はサーバがダウンしてしまっているのです。
海外からのスパムメールの集中攻撃で、今、復旧作業の真っ最中なのですが、なかなか思うようにその作業が進まないようです。
また、こちらの方でもよろしくお願いしたいと思います。
サカキシンイチロウさん / 2009/04/24(Fri) /
編集
無題
溶岩ステーキ、ステキです。(ああ、オヤジギャグ。すいません。)
もみじおろしとポン酢で食べるのも、おいしそうですね。ごはんがすすむでしょうねえ。
溶岩の表面はつるつるなのでしょうか?
素朴な疑問です。
キレイで働きやすい厨房。大事ですよね。
厨房のゴキゲンが、料理にのっかって、お客様に伝わればいいですね。
厨房とサーバーがうまくいってないと、不協和音ってお客さまに伝わるように思いますし・・・。スタッフのしあわせ感って、とても大事なんだろうなあと思います。
社員の幸せを露骨に追求する会社、という記事を日経オンラインで読んだのですが、ああこういうのっていいなあと思いました。
レストランビジネスにも、これぐらいの会社ってあるのでしょうか?
またも素朴な疑問です・・・。
わたしがかつて勤めていた店たちは、社員の犠牲の上に成り立ってました・・・。
しあわせ、じゃなかったように思います。
だから辞めていく人、夜逃げのように出て行っちゃう人、多かったです。
難しいですね。
すいません、長くなってしまって。
Sumiさん / 2009/04/24(Fri) /
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凸凹溶岩石
> Sumiさん
溶岩石の表面は凸凹。
だからひとつひとつ洗うのがちょっと大変ではあるのです。
この商品。
いろんな人が見に来てはまねをしたのですけれど、ずっと続いているのはこのお店だけ。
お客様に喜んでいただこう…、という気持ちがないと続かない商品なのかもしれません。
働く人が快適で笑顔になれるお店。
それでないと、本当のおもてなしなんてできないのかもしれませんね。
サカキシンイチロウさん / 2009/04/24(Fri) /
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