朝、おむす人にやってくる。
海外から日本に一時帰国した、友人と一緒に朝を取ろうと、互いに都合が良かった場所が四ツ谷の駅の周辺だった。
弁天庵でもって思いもしたけど、もっとシンプルにおむすびの朝。
テクテク歩いてやってきて、なんの変哲もないオフィスビルの一階、エントランス脇に無造作にお店のしつらえがまさに東京…、いいんじゃないかと思って来ます。
好き嫌いはない!っていうので、結局ボクが食べたいものをテキパキたのんで、自分の食欲みたしてしまう…、いつもわがまま、ごめんあそばせ(笑)。
ツナと昆布のえんむすび。
2つの具材を一緒にあわせて作るおむすびのコトをココでは「えんむすび」。
名前もめでたくニッコリします。
それをおかずセットにしてまずひとつ。
ホツっとしっかり立つように、見事に炊き上がったご飯がおいしい。
それをふっくら、決して潰れぬようにむすんでる。
お皿に置くと自立するほど、キチンと形をなしていて、なのに口に含むとホロッとほどけるように口に散らかる。
手づかみで食べることができる、炊きたてご飯…、おかずつき。
それがココのおむすびの正体なんだ、って実感します。
「手で溶けないでお口でとける」がM&Mのチョコレートなら、「手でほぐれずにお口でほぐれる」。
これがココのおむすびですな。
昨日の夜も食べた、最近オキニイリのおむすび権兵衛のおむすびは、箸でつまんで食べるおむすび。
まるでそれと違ってて、しかもショーケースの中にあらかじめ並べられてるおむすび権兵衛と違ってここのは、たのんで作ってもらえるステキ。
オーダーメード感覚の、ゴチソウおむすび。
オキニイリ。
梅とおかかのえんむすび。
それから鮭とイクラの親子えんむすびと、都合3つのおむすびたのんで、分けあい食べるとひさしぶりの出会いがどんどんたのしくなってく。
おかずセットの卵焼き、揚げたウィンナに鶏の唐揚げ。
どれも日本のこうしたお店じゃ、特別でもない当たり前…、けれどそれは日本の普通で国境越えるとこうした普通な料理ほど、特別なものに感じちゃう。
コンビニのおむすびセットと良く似た姿で、けれどまるで違ったおいしさ。
今朝はちょっとスペシャルな朝…、オモシロイ。
それから駅をまたいで移動…、四ツ谷の駅の反対側にある喫茶店。
「ロン」ってお店にやってくる。
まるで麻雀言葉のような店の名前を、英語で書くと「Lawn」ってなる。
ローン。
芝生。
実はお店のご主人がゴルフが好きで、それでローンと。
なんだかハイカラ。
モダンな感じ。
新宿通りに面していながら、中をうかがい知ることができぬコンクリートの塊みたいな建物の中。
ドアを開けると、小さいながらも吹き抜け空間。
真っ赤な革張りの椅子やソファ。
白いテーブル。
レンガの壁にコンクリートの叩きの天井、そして床。
1960年から70年代。
日本中がコンクリートを愛し熱狂した時代にコンクリート打ちっぱなしの建物が沢山できて、そのひとつ。
シンプルだけど暖かくって、どこかクラブな感じがするような謎めき、密やか、艶やかな不思議な空間。
かなり好き。
小さなカップに酸味が強い日本のコーヒー。
けれど苦味は浅くって、甘みを感じてスッキリお腹に収まっていく。
これも日本のおもてなしだね…、って言って、良い旅、またいつか。
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