朝をおしゃれにパンではじめよう。
それでゴントランシェリエに寄った。
渋谷の駅前。
宮益坂の坂の下。
駅前とは言え街の中心はずっと道玄坂方面。
その反対側のこの方面は「駅裏」って言ったほうがピッタリとくる。
最近でこそ、ヒカリエができ人の流れが若干変わった。
あと数ヶ月で東横線の駅が移ってこの界隈が名実ともに渋谷駅前になりそうな気配でもあり、それでお店が次々できて、にぎわいみせる。
ココもそんなお店の一つで朝からにぎやか。
さて何をいただきましょう…、とパン棚みまわしチーズをタップリ乗っけて焼いたクロワッサンが目に入る。
よし、これにしよう。
一個トレーにのっけてレジに持って行ったら、温めましょうか?と聞いてくる。
ちょっと迷った。
迷ったけれど、電子レンジであたためちゃうとせっかくバリバリしたクロワッサンの食感が、しんなり台無し。
それでそのままもらって食べる。
噛むとカサッと前歯をくすぐるクロワッサンの乾いた生地。
軽く甘くて塩がパリッときいてる生地で、さすがにおいしくウットリします。
生地の上にはタップリチーズがのっかっていて、それが溶けて再びかたまり焦げた香りがなんとも旨い。
そして中からベシャメルソースにスライスしたハム…。
うーん、そうだった。
ここのコレは生地はおいしく一流だけど中に充填されたソースとハムがスーパーマーケットの安売りクオリティで残念だったと前回思ったモノだった。
忘れてござった…、しかもそのとき感じたままの中身でガッカリ。
まずは中身を一生懸命食べて最後にパリパリ生地で口直し。
一緒にたのんだ飲み物が「カフェオレ」じゃなく「カフェラテ」になっているのが、この店、フランスからやってきたのに面妖な…。
文化な部分にまるで頓着しない人が、ビジネスとしてやってる店に見えてしまって損してるよな…、って思いはしたけどしょうがない。
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ちょっと気持ちがさみしくて、それで二回目の朝にしようと…。
ところが近所に、朝からあいてるお店は少ない。
さすがにドトールやルノアールにて再びパンを食べるのもなんだかなぁ…、と思ってそれで蕎麦にした。
富士そば一軒。
お店の外がキレイに掃き清められてて、しかも打ち水までもされていた。
富士そばってチェーン店。
店長次第で味も商品構成もまるで違ったお店じゃないかと思ってしまうほどに自由なチェーン店。
この店、もしやおいしいかも…、って思って入る。
紅しょうがの蕎麦をたのんで、ついでに竹輪の天ぷらのっける。
酸っぱく、辛く、しかも香りがさわやかな紅しょうがを揚げたかき揚げが、シャキシャキ歯ごたえステキに爽快。
ムッチリとした蕎麦の見事なコントラストにて食が進んでありがたい。
ムチュンと歯ぎれる竹輪の天ぷら。
魚の香りが口いっぱいに広がっていき、ワカメがツルンと舌なでまわす。
醤油の風味がキリッとしまった風味豊かな濃口出汁が、なんだか新鮮…、これぞ東京の立ち食いそば!って口の中で叫んでるようなオモシロさ。
それにしてもこのお店。
BGMはずっとかたくな、ド演歌で、サクソフォンのコッテリとした音色をバックにハスキーボイスの濡れた歌声が朝の頭にジンジン響く。
クロワッサンではじまったのに、結局、演歌で終わる朝に笑ってしまう、それもよし。
[3回]
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