サカキノホトンブログシニアなモス

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シニアなモス

モスの朝。

モスドのモスのドーナツバーガーや、テレビ番組との連動企画の季節商品。
話題モノに関するあれやこれやの熱狂が、今では覚めて通常モードのおだやかなモス。
合理化のさまざまのため、一時期、テーブルの上から姿を消してしまってた紙ナプキンもめでたく戻った。
ナプキン入れには、新商品やキャンペーン商品の写真がギッシリ、にぎやかで、でもそれもよし。
だって本来、飲食店って、お店にきてくれている人に対して次々、魅力をアピールするべき。
今、来てくれてもいない人に無理矢理きてもらおうって試行錯誤をし過ぎると、ロクなコトがない。
テレビコマーシャルに一番なじまない商売…、それが飲食店。
って、そう思うもの。

商品写真と一緒にポツンとメッセージ。

「今日、モス気分」。

たしかにボクの今日の気持ちはモス気分。
何を食べよう…、じゃなくって、今日はモスをたのしみたいなぁ…、って。
それでテクッとやってきた。

たのんだのが、スパイシーなチリドッグ。

お店にくるまで、信号２つをぼんやり待ちつつ、テリヤキバーガーのレタスをシャキッと朝の前歯にくれてやろうか…？
それとも久しぶりにライスバーガーも朝にいいかも…、なんてあれこれ思いつつ、お店に入って結局、口をついてでたのが「ホットドッグの辛いのください！」。
ホットドッグがブームの日本で、昔からホットドッグに真剣に取り組んでいた…、といえばドトール。
そしてモス。
特にフカフカプチュン系ホットドッグの、ボクの中ではスタンダードがここのこれ。

ひさしぶりに食べるとやっぱりおいしくて、なによりパキッと歯切れるみずみずしいにもほどある見事なソーセージ。
豆の食感を強調しすぎない程度のソース。
味、歯ごたえと自己主張をほとんど持たぬふっかりバンズ。
ソーセージ以外のすべてが控えめで、主役をしっかり引き立てる脇役に徹しているのがボクは好き。

唯一、ソーセージと張り合って主張するのがハラペニョで、でもまぁ、これはゲスト出演の余所の劇団の有名俳優…、みたいに思えばまたそれもあり。

コーンスープでヒーヒーハーハーの舌と唇、なだめます。

トロンとポッテリ。
小さなクルトンがずっと沈まず漂っていられる程度の濃厚で、喉をゆったり落ちていくその食感がなによりやさしい。
甘さもタップリ。
朝のおなかがやさしく膨れる、おごちそう。

それにしても朝のモス。
シニア比率がとっても高い。
しかも働いている人とお客様、その両方におばあちゃまやおじいちゃまの姿が目立つ。
もしかしたら、今、日本のチェーン店で一番シニアにやさしい現場はモスかもしれない。
一時期、全店単位でほぼバリアフリーを果たそうと、投資がかさん財務体質を著しく悪くしたほど、お年寄りにもやさしいお店を目指す姿勢がめざましかった。

シニア市場を狙う…、が大きく確実なビジネスチャンスだからって、シニア向けメニューを作って商売をする。
そんな「ビジネスモデル」なんてのじゃなく、すべての人にやさしくありたい…、って人を愛する経営理念が形になったからなんでしょう。
ボクは好き。

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