サカキノホトンブログマーマレードで朝をとる

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マーマレードで朝をとる

朝、どうしても食べたいモノがあってコレ。

マーマレードトースト。
この季節になるとマーマレードが不思議と恋しくなるのです。

実は冬はパディントンベアの誕生日。
彼がのちの飼い主になるブラウン一家によってロンドンのパディントン駅でみつけられたのが冬の出来事。
スーツケースに座って「このクマの世話をしてやってください、お願いします」ってメモのついてるダッフルコートを着ていた彼。
ペルーからの密航者としてやってきた。
舟の中でずっとマーマレードを食べていたから、ひもじい思いもしなかった…、ってそう言うパディントンに、ミセスブラウンがこう言うのです。

うちにくれば毎朝、マーマレードトーストを食べさせてあげるわ。
それが家族というものよ。
その一言で、パディントンはポルトベーロのブラウン家の住人になる…、ほんわかとしたステキな話。

イギリスの厳しい冬に、夏の太陽を浴びて育ったオレンジの皮を煮詰めたマーマレードを食べるコト。
太陽の元気を体にゴチソウするようなたのしい食べ物なのでしょう。
今まさにイギリス中でマーマレードが作られている。
おいしいマーマレードを食べたいなぁ…、とそれで探してフォートナムメイソンのビターオレンジマーマレードを手に入れる。

なぜだか日本のオレンジは苦味が少ない。
日本の果物はそのほとんどが、生で食べられるように最適化されてしまってて例えばイチゴやリンゴも甘いモノばかり。
果物のことを「水菓子」と呼んだ日本の昔の人たちは、生でみずみずしいまま食べてお菓子のように甘い果物を作り出すコトに執着したのでありましょう。
加工用の苦いかったり、酸っぱかったりする果物は未熟なモノと思われがち。

英国のマーマレードはスペイン産の酸っぱく苦いオレンジ使って作るモノ。
種が多くて、だからペクチンが容赦なく出る。
皮の切り方。
苦味と甘みのバランスでいろんな種類のマーマレードが売られてて、自分の好みのマーマレードを探して食べるたのしみがある。
朝食に…。
あるいは紅茶のお供にコンガリやけた英国風のトーストにたっぷり塗ってカリッと齧ると厳しい冬もたのしい冬になったりします。

トロワグロで買ったパンドミー。
イギリスの山高パンをお手本にしてフランスの人が作ったパンで、表面部分はイギリスパンよりパリッとしててバゲットっぽさを持っている。
けれど中は気泡がたっぷりはいって、焼くと乾いておいしくなってく。
サンドイッチにするのもいいけど、生地の塩味と小麦の旨味がバランスとれててトーストをしてそのまま食べるとなんともおいしい。
そこにたっぷり、ビターオレンジのマーマレードをたっぷりのっけて苦味、酸味をたのしく味わう…、口いっぱいに朝日がさすようなオゴチソウ。

ニューヨークスタイルに玉子を燒きます。
ボクが大好きなバーニーグリーングラスっていうマンハッタンにあるデリの店。
そこの自慢のスモークサーモン。
朝はそのスモークサーモンと使った卵料理が人気でしかもちょっと変わった特徴がある。
ひとつはコンガリ、焦げるくらいまで炒めた玉ねぎ。
その香ばしさと甘さを味のベースにしてる。
それからスモークサーモンを具にするのだけど、そのスモークサーモンが２０種類以上もあるのです。
鮭によって脂ののりが違ってる。
燻製具合。
塩加減。
自分の好みのスモークサーモンを選んでそれで味ととのえる。
何回かいき、自分好みのスクランブルエッグができたときにはもうウレシクて、それから贔屓にしているお店。

そのオキニイリに近いよう、脂が少々弱めでけれど塩味強めで燻した香りが強烈なスモークサーモン調達します。
バターと植物油をまぜて、玉ねぎ、サーモン、玉子をやさしく煎りあげる。
ディルをたっぷり、風味づけ。
そのまま食べてもフックラおいしく、具材の甘みと塩の風味でたのしく味わえる。
半分ほどをたのしんで、そこにケチャップぷちゅっと足して、甘みをくわえて味わった。
温かミルクでお腹をやさしくあたためて、さてさて今日は家で仕事をいたします。

ところで、ところで…。
知らなかったけど、iPad用のパディントンベアのアプリがあって、それのトレーラーがとてもカワイイ…、貼っておきます。

パディントンの絵本がそのままiPadの中に移されて、インタラクティブな楽しみ方ができるようになってみたい。
今の子供って本当にシアワセ。
だって自分だけにカスタマイズされた絵本がこうして気軽に手に入るんだもの。
トレーラーの最後にも、パディントンがマーマレードトーストを、カリッと齧るシーンがちゃんとあります…、なんだかちょっとオキニイリ。

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2012/01/09 (Mon) 食品・スイーツ・コンビニ Trackback() Comment(18)

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■ コメント一覧

マーマレード

久しぶりに食べたくなっちゃいました。

マーマレードは、祖父との思い出の味です。お正月休みに泊まりに行くと、土間に置いたストーブの上で餅焼き網にパン乗せてトーストを焼き、ジャムをつけて食べるのが朝ごはん。祖父はいつもマーマレードでした。子供の頃は甘いのに苦くて理解できない味でしたが、ある年にふと美味しいなと思ったんですよね。それ以来大好きです。

こんがりトーストにマーマレード…朝ごはん食べ損ねたお腹にはツラい想像です(笑)

Nimamepandaさん / 2012/01/09(Mon) /

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ママレード！

冬のママレード良いですね！
英国に留学してた頃、スーパーにジャムを買いに行ったら、棚一つまるまる色々な種類のママレードに占拠されていて、ビックリしたことを思い出しました。在英中は「次はどれにしてみよう？」とママレード棚の前で悩むのも楽しみでした。全体的にビターな物が多く、帰国して甘々のママレード食べた時、ああ日本だ、と実感したものです。

えみぞさん / 2012/01/09(Mon) /

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無題

最近、フォートナムメイソンのケーキはまってます。マーマレード使ったアップパイもありましたよ♪

キョーコさん / 2012/01/09(Mon) /

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かわいい

こんなAppがあったんですね。
早速ダウンロードしました。
教えて下さってありがとうございます！

パディントン、私も大好きです。
初ロンドン旅行の際、ハリー・ポッターのビクトリア駅とパディントンのパディントン駅に行きました。

先日、ケシの実のついた食パンを買ったのですが、ふと思いついてマーマレードも買ったんです。
イギリスのメーカーのものを探して。
薄切りのトーストに、ほろ苦く甘いマーマレード、やっぱり美味しいですね。
ただ個人的にはもうちょっと皮が入ったものが欲しかった…。贅沢です。

おやつにマーマレードトースト、食べたくなっちゃいました。（笑）
どうぞよい週を！

ねえねえさん / 2012/01/09(Mon) /

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大人の味

> Nimamepandaさん
ボクも子供の頃には苦手でしかたがなかったのがこのマーマレード。
なんでこんなに苦いんだろうって、その頃はイチゴのジャムばかり食べていました。
でも大人になるとこの苦さがおいしいんですよね。
無性にたべたくなると我慢できなくなる味です。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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英国の味

> えみぞさん
そうなんです。
ボクにとって、英国の食料品店といえばマーマレードの圧倒的な品ぞろえ。
ビックリしましたもん。
マーマレード以外にもおどろくほどたくさんのベリージャムもあって、食べ比べするのがとてもたのしい思い出があります。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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紅茶もね！

> キョーコさん
フォートナムメイソンの紅茶も味わい深いしクッキーもなかなかのおいしさ。
英国にいくと日本にはないいろんなおいしいモノがそろってて、食品のデパートって感じがします。
あぁ、行きたい！

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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パディントン駅

> ねえねえさん
ボクもロンドンに行くといきたくなるのがパディントン駅。
それからウォタールー駅の２つの駅です。
英国の駅ってなんだか趣があって、旅のたのしさをたっぷり吸い込んだまるで舞台のような感じがするのが好きです。

マーマレードを薄焼きトーストにのっけて食べる…、アールグレイティーがおいしく飲めそうです。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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かわいいっ

私もロンドンを思い出しました。パディントン駅で途方にくれたこと。
そういえば、不思議とマーマレードは子供のころを思い出させる食べ物ですね。パディントンベア抜きでも。
危うい身の上（？）なのに、いつでものんきなパディントンベア。マーマレードがあったから大丈夫って平気な顔で座ってるパディントンに、驚くやらうらやましいやら、ちょっと悲しいやらさびしいやらの気分を味わったことを思い出しました。Ipadアプリかわいいですね。持ってないのでうらやましいです。

ぴんさん / 2012/01/09(Mon) /

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マーマレード

> ぴんさん
たのしい仲間とマーマレードがあればなんとか大丈夫。
そんな呑気を心がけたいですよね。
ロンドンに行くたび、パディントン駅にいくと、あぁ、戻ってきたって思います。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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ベアちゃん

サカキさんに似ていますね＾＾
スモークサーモンがそんなに種類があるとは！見てみたい気がします。脂が足りないと、ぱさぱさになりますもんね。
あと、麻婆豆腐の豆腐なんですが、、、。
サカキさんご存知かと思いますけど一応。
お豆腐に少し塩をして水分を落とし、かつ湯通しして、ソースにとろみを付ける前に一緒に豆腐を煮込み、最後にとろみをつけると今までで一番豆腐に味が付き、豆臭さが消えたことがあります。
と書いて食べたくなりました。（笑）

ぱんこさん / 2012/01/09(Mon) /

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塩豆腐

> ぱんこさん
塩をほどこした豆腐。
休ませ、水気をとると扱いやすくなりますよね。
それを湯通しすると味も入りやすくなりますし…。
湯通ししたのにポン酢をかけて食べてしまいそうになる誘惑に負けてしまいそうになっちゃいます…。
今晩は湯豆腐かなぁ…？

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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異邦人のたべもの

そういえばチェブラーシカはロシアに付くまでずっと木箱の中のオレンジを食べていたんでした。
柑橘には寂しさを埋めてたのしい気分にさせてくれる成分が入っているのかしらん？
我が家はこの時期には庭の柚子を煮た柚子茶の在庫がほくほくです。クリームチーズと一緒にトーストにのっけると美味しいのです。有塩バタの塩気ともよく合いますね。
冬の果物だけれど、おひさまの味がしますね。

しずみんさん / 2012/01/09(Mon) / URL

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柚子

> しずみんさん
日本のオレンジは苦味が足りないので、マーマレードを作るのであれば柚子を使うといいのだそうです。
ゆずジャムってマーマレードみたいですものね。
ということはマーマレードにクリームチーズ。
合うはずですね…、試してみます。

遠く離れたところに行って、そこで最初に食べるモノ。
それがおいしいと、あぁ、よかったって思いますネ。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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鬼柚子のマーマレード

最近の日本のジャムは、甘さ控えめとか、あっさりして食べやすいとかが多いですね。でも、マーマレードだけは大人の苦みがあってこそ御馳走ですね。大晦日に鬼柚子でマーマレードを作り始めてしまいましたが、苦みがあってお気に入りです。今朝はトーストにクリームチーズ、鬼柚子マーマレード。

20年以上前、ブルーベリーのジャムに夢中で何十種類か食べ比べました。最終的にフォートナムメイソンのブルーベリーと番外ですがブラックカラントが1番！やっぱり英国のジャムは美味しいんですね。

南会津とんぼさん / 2012/01/09(Mon) / URL

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ブラックカラント

> 南会津とんぼさん
ブラックカラント…、なんと渋いチョイス。
ちょっと渋みの残ったスキッとたのしい酸味がおいしくボクも大好き。
鬼柚子のマーマレード。
おいしいでしょうね。
実はボクの母もマーマレードを作るのが大好きな人でして、そろそろ讃岐の柚子を使ったマーマレードがやってくるのではないかと期待しているところであります。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/09(Mon) /

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パディントン！

懐かしいなあ…。
あの話を読んで「ペルーってそんなにすごい国なの？」と思った覚えがあります。

すごく久方ぶりのコメントでお邪魔しました(^_^;)

setsunaさん / 2012/01/10(Tue) /

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おひさしぶりです。

> setsunaさん
おひさしぶりです、お元気ですか。
本当にペルーからやってきたパディントン。
世界地図を見ると、あんな遠いところから本当に大変な旅だったろうに…、って思いますよね。
マーマレードがあったから、ここまで無事にたどり着いた。
マーマレードパワーって凄いんだなぁ…、っても思ったものでした。

サカキシンイチロウさん / 2012/01/10(Tue) /

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