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スパゲッティに恵方巻き

壁の穴の炒めスパゲッティを夜とする。

いつもは朝。
今日はちょっと早めの晩ご飯。
だからかちょっとにぎやかで、厨房の中から料理を作る軽快な音がずっと絶え間なく響いてる。

ここのスパゲッティには３種類のバリエーションがある。
魚卵なんかで麺をネリネリ、器の中で和えて仕上げる「和えスパゲッティ」。
ミートソースやクリームをたらんとかける「かけスパ」に、炒めて作る「炒めスパ」。
３種の中でここ一番の独特はやっぱり「和えスパ」。
壁の穴…ってつぶやくと、頭にポワンと浮かんでくるのはまず間違いなくタラコ、あるいは明太子。
とはいえ「炒めスパ」もかなり気になる。
太くてムチムチっとしたここの麺。
醤油の風味を入れながら、プシュプシュ、フライパンで炒めるとより一層にそのムチムチに拍車がかかる。
しっとりとしてなめらかな魚卵パスタもよいけれど、今日の気分はその炒めスパ。

目当てをたのんでカップスープを一緒にもらう。
全日空のビーフコンソメみたいなスープで、だからすぐにやってくる。
白いカップにタップリと…。
丹精込めたレストランのコンソメスープとはまるで別モノ。
でもその別モノがおいしいのだから面白い。
胡椒をパッパ。
それからスパゲッティ用のパセリをパサッと大量に…。
不思議なくらいにパセリの葉っぱは沈もうとせず、ユラユラ、カップの中に漂っている。
まるでスープがゼラチンなのか？…、って思わせるほど、カップを少々ゆすろうと揺るぎないほどしっかり浮かぶ。
ズズッとすすると、口の中がパセリの香りでむせ返るよう。
それもよし。

厨房の中で麺が焼ける音がする。
醤油の焦げる香りと、油の甘い匂いと一緒に具材が焼ける気配がしてくる。
このスパゲッティは何気に手間がかかってて、麺と具材が別々の鍋で仕上げられお皿の上で合体する…、という手順。
ジックリ焼かれて脂をしっかり吐き出したひらひらベーコン。
切った断面がこんがりするまで焼き上げた、太くて白いフランクフルト。
シメジ、椎茸は程よく焼かれ、サッと熱を通した程度のほとんど生なトマトにピーマン。
それぞれの具が一番おいしくなるように、時間をキチンと管理しながら焼き上げる。
当たり前といえばそれまで。
でも最近はこの当たり前がなかなか守れぬお店が当たり前。
だからちょっとウットリします、ありがたい。
クルクルぱっぱと麺をたいらげ、お腹がホッと温まる。

その後、ちょっと知り合いに会う。
朝のホットドッグで今年の恵方巻はすませたつもりが、なんとその会った人に恵方巻をもらってしまう。

ありがたいこと。
しかも志乃多寿司の太巻きを、切らずに売っていたから買った…、というモノでなおさらウレシい。
甘辛く煮たカンピョウとシットリとした玉子焼き。
きゅうり、シイタケ、それからでんぶと絵に描いたように典型的なる田舎の太巻き。
かなり太くて、あんぐり口をかなり大きく開けないと入り切らない。
大きく息を吸いこみながら、パックリくわえてモングリ食べると想像以上にカリカリ、固い歯応えがある。
なんだろうと、その断面をしげしげみると中に酢漬けのレンコンが、層をなして巻かれてた。
酢飯の具合も志乃多流に甘味少なめ。
だから具材の甘味が引き立ち、かなりのサイズを飽きずに一気に食べられる。

ところでこれをくれた人。
おつきあいでいっぱい買って、それでこうして配って歩いているんだよ…、って。
まるで高度経済成長時代の某ファミレスチェーンのクリスマスケーキ狂騒曲みたいじゃないの？…、って思ったりした。
ちょっと滑稽。
スーパーやコンビニの店先に、恵方巻きコーナーのようなモノが置かれて呼び込みをする。
近所の韓国料理店。
妻家房でも韓国風の海苔巻き「キンパ」を恵方巻きにって特設売り場を設けていた。
調子に乗るのもほどほどに（笑）。

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2010/02/03 (Wed) 食品・スイーツ・コンビニ Comment(6)

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■ コメント一覧

無題

とんかつ和幸では
トンカツ巻とエビフライ巻
を恵方巻として売ってましたよ。もはや国民的行事ですね。

ジッサさん / 2010/02/03(Wed) /

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なんと、揚げ物まで

> ジッサさん
なんと、揚げ物世界にまで恵方巻き。
そのトンカツ巻きとやらも無言で黙々と食べなくちゃいかんのでしょうか？
なんだか笑っちゃいますね。

サカキシンイチロウさん / 2010/02/03(Wed) /

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炒めスパにオススメ乾麺

どもです。炒めスパ、本当に美味しいですよね。
私も家で時々作るので、この間スーパーで材料の物色をしたところ、2.2ミリの「太麺スパゲッティー」を見つけました。
SHOWAから出ているモノで、茹で時間が、ちょっとかかるのですが、ナポリタンなどは自分でもウットリ出来る仕上がりになります！
軽くバターで麺を炒めてカレーをかけても美味しかったです。ぜひ！

CIANさん / 2010/02/04(Thu) /

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無題

一瞬で良いので　糊のきいた
バリットした帽子
白衣を着て仕事がしたいですね？
村上チーフのようにニコニコしながら
料理を作りたいですね！！
自分の子供たちにもコック姿を
見せたいですね。
テーブルに、S氏・T氏・サカキ
3人を座らせて上目線で
料理の説明をしたいものです。
昨晩は、長男と二人で恵方巻き
をもくもく食べてみました。
不思議で幸せな時間でした。

問題児（岩手）さん / 2010/02/04(Thu) /

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太パスタ

> CIANさん
なんと2.2ミリですか…。
うーん、この数字を眺めているだけでウットリしてきます。
今度探してみることにいたします。

太いパスタをちょっと早めに茹で上げて温めておいたボールに入れる。
バターと醤油を入れて蓋してちょっと休ませるだけで、おいしいパスタの出来上がり。
レモンを好みで搾りながら食べるといくらでも食べられちゃいます。
ボクは「洋風釜揚げうどんだね」なんて言いながら、友達に振る舞ったりしていました。
是非、試してみてください。

サカキシンイチロウさん / 2010/02/04(Thu) /

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いいですねぇ…。

> 問題児（岩手）さん
村上シェフのようなシェフ。
日本で今、生きていくのが難しい生き様だったりしますよね。
プロがプロとしてニッコリがんばれる日本の外食産業。
なんとかして残したいものですね。

サカキシンイチロウさん / 2010/02/04(Thu) /

編集

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