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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    ところで本日、伊勢丹からおせち料理のパンフレットが郵送される。
    あぁ、もうこんな時期なんだなぁ…、ってしんみり。
    10月だってもう半分ほどが終わってしまい2ヶ月ちょっとで今年も終わり…、そういえば、知り合いの飲食店の人たちも先月後半あたりから、おせち料理の写真撮影をしなくっちゃってあたふたしてたのを思い出す。
    ac93f65b.jpeg毎年同じカタログを見続けていて、見飽きずいつも勉強になる。
    お正月というハレの食卓を飾るおせちの向こう側には、今の日本を一生懸命生きてる人たちの夢が透けて見えてるようで、それでジックリ、真剣にみる。
    だいたいたのむモノは決まって、気を詰めあんまり見続けてるとお腹が空いてしょうがなくなってしまうからそこそこに(笑)。
    それにしても、このカタログ内の最高額商品が「東京吉兆」さんのなんと税込63万円という驚愕価格のおせちのお重…、漆の器やお屠蘇用の銀の杯がついているとはいうのだけれど、まだまだ日本は豊かで裕福。
    来年もいい年でありますようにと、ちょっと早めにお祈りをする。

    ecce8f18.jpegそうしてご飯を家で作った。
    チゲをメインにすることにした。
    体を中からあっためる、熱くて辛い料理をお腹いっぱい食べたく、それで鍋。
    九州の水炊き屋さんが作っているキムチチゲのスープがあって、それをまずは味のベースに。
    鍋に豚肉、ごま油。
    豚の脂がまわるまでこんがり焼いたらそこにスープをトクトク注ぐ。
    キャベツの芯の部分を入れて甘みを引き出し豆腐を入れる。

    絹ごし豆腐がクツクツ鍋の中で揺れ、地団駄踏むように細かく体をゆすり始めたところに切ったチョリソを入れます。
    韓国チゲを肉で味をだすときは、なぜだかハムやソーセージ、あるいはスパムを入れるとおいしくなっていく。
    加工食肉のスパイスや脂の風味、味がスープを複雑にしてくれるのでありましょう。
    キャベツの葉っぱをギッシリ詰め込み、油揚げ。
    クツクツ煮ます。
    おいしくなぁれと、赤唐辛子をパラパラふりつつ煮込んでキャベツがクタッとなったら出来上がり。
    鍋につきものの白菜は、煮込むと甘くなりすぎてスープのバランス壊してしまう…、水気を吐き出しスープをゆるくしてしまうってコトもあるからキャベツを使う。
    シャキシャキとした歯ごたえがずっと続いて、豆腐や他の素材の食感ひきたてていく。
    一口ごとに体がポカッとあったまる。
    84e98497.jpegチゲの途中で麺を入れます。
    「萬藤」という乾物屋さんの中華乾麺を入れてクツクツ煮込んで戻す…、伊勢丹の食品売り場にずっとある、スープはつかず麺だけ売ってる飾り気のないモノなんだけど、これがおいしく、ずっとむかしからうちの常備菜。
    どんなに煮込んでもへたらぬ頑丈…、ツルツル表面なめらかで麺自体に小麦の味と香りがある上、スープの味を吸い込みやすく噛めばプルプル、味わい深い。
    乾麺の小麦成分がスープにとけて、鍋全体がトロンととろみがついてくる。
    食べてるうちにどんどん麺が膨らんできてスープが中に閉じこもる…、お鍋の中のすべてをもれなく味わった。

    39850dc7.jpeg魚の切り落としが安く売ってた。
    鮭にイカ。
    マグロにハマチ、それから鯛。
    薄いところもあれば、分厚いところもあって、ハラスもあれば血合いのところも混じっていたりする。
    不恰好で、見るから端材。
    とはいえ魚は脂がのってる。
    キラキラキトキト、ツヤツヤ輝きうつくしい。
    イカは分厚く触るとネットリ。
    鮮度も抜群。
    そのまま刺身で食べるのもよかったのだけど、漬けにしました。
    酒を煮切って出汁を足し、醤油で風味をつけた漬け汁。
    魚がひたひたにして、上にラップをピチッとはってしばらく休ませ、味入れる。

    タレから引き上げお皿に盛って、メインの鍋がガツンと系でだからこれはサッパリさせて味わおうと、すだちをスライス、胡麻を散らして風味をつける。
    酸味というより緑で明るい香りがすだちのステキなところで、魚のうま味や甘みをそれが引き立てて、時折プチッとはぜる煎り胡麻が香りと食感たのしくさせる。
    これから魚がどんどんおいしくなる季節…、なんだかたのしい夜のコト。
     

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