渋谷のがっとで夜をとる。
道玄坂を上がった路地裏…、神泉駅のほど近くという隠れ家立地の隠れ家風のワインビストロ。
開店する前からずっと応援していて今日は、ゴキゲン女子へのお披露目の会。
それでカバのロゼを抜く。
シュワシュワ、細かな泡がグラスの底から次々湧き上がり、スキッと酸味が口に広がる華やかさ…、外は今日も蒸し暑くって体の温度をキリッと下げる喉のゴチソウ。
居心地のよきお店に座って、さてさてたのしい料理を今日もいただきましょう。
まずは前菜。
ここの名物前菜のひとつ。
自家製チーズをまずはタップリ。
牛乳をゴポゴポ攪拌すると突然固まって、それがチーズになっていく。
攪拌するときの牛乳の塩加減で固まり方や味がかわってくるのでそれを調整するのが、おいしくしかもふっくらとしたチーズを作るコツなんだという。
シットリしていて、ふんわり、口の中でとろけるサッパリチーズ。
それに薔薇の香りの塩をタップリ。
薔薇のお塩と牛乳のタンパク質が一緒になると、なぜだかベーコンみたいな香りがしてくる。
不思議だなぁ…。
鼻の勘違いをたのしむことも料理を味わう醍醐味のひとつなんだと、みんなでたのしく味わった。
赤唐辛子と一緒につけた、酸っぱさよりもうま味が引き立つキャベツのピクルス。
おなじキャベツをブイヨンで煮て、それを再びグリルしたモノ。
パン粉とチーズをタップリのっけて、キャベツのステーキって名前なんだけど、まさにステーキ。
キャベツの甘みとブイヨンが持つ肉の風味。
グリルしたキャベツの苦味と香ばしさ…、野菜がおいしいってステキだなぁって思いながらそれでカバをゴクリ、グビリとたのしんでいく。
まもなく土曜日のランチがはじまる。
今はランチは平日だけの営業で、ビストロカレーだけを売ってる。
けれど週末のお昼じゃないとゆっくり食事をできない人もいるでしょう…、と、それで夜のビストロ料理のダイジェスト版を土曜の昼にふるまう予定。
そのメインに豚肉料理をすえてみようと、それでいくつか試食をします。
豚の内臓を腸詰にして作ったソーセージ。
2種類あって、ひとつは内臓肉の匂いをハーブでなだめたモノ。
もうひとつは唐辛子をタップリくわえて、ガツンと味わい際立たせたモノ。
ガルバンゾとジャガイモと一緒に煮込んだモノで、そのガルバンゾにもジャガイモにも肉のうま味と風味がのっかりかなり強烈。
内臓肉が得意じゃないボクには若干苦手な風味があって、けれどそういう香りが好きな人にはたまらぬゴチソウなのでしょう。
一緒に食べてた肉好きさんたちは、こりゃいけるネ…、ってご満悦。
みんながおいしいと思う料理ばかりを提供していると、特徴のないお店になっちゃう。
この店は小さなお店で、しかも場所も隠れ家的。
ワザワザきたいと思う人にアピールできるクセある料理があってはじめて、活き活き、存在感を発揮できるということなのでありましょう。
それからもひとつ。
豚のバラ肉に塩をほどこし、熟成させたのをオーブンで焼く。
こんがり焼いたら出来上がりという、極めてシンプルな料理をもらう。
燻製にすればベーコン。
焼かずに熟成させつづければ生ハムになる。
塩の力で肉そのものがグイグイおいしくなっていく。
調味料なんて必要としない、素材の持ち味に素直な料理で焼きあがった肉がなんともうつくしい。
ローズ色したツヤツヤとした肉の周りに、カリッと焦げた脂がとりまく。
細かな穴が脂にポツポツあいていて、オーブンの中で天火にさらされ揚がるように焼きあがっていったんだなぁ…、って。
ウットリしながら香りを嗅ぐと、豚肉の甘い香りが漂ってくる。
ベーコンのような煙の香りがしない分、肉の香りがストレートに鼻からお腹に入ってく。
こりゃたまらんと、一切口に放り込む。
噛むとジュワッと奥歯の周りに豚の脂の甘みが滲んできえて、それに続いて肉のうま味がジンワリ舌にゆきわたる。
脂が焦げてカラメル状になったところが、甘くてしかも香ばしく、噛むとジュワッと塩が甘みにかわってく…、旨くて思わず無言になった。
一人一切だったんだけど、そんな分量あっという間になくなって、もっととお腹が叫んで暴れる…、そんなおいしさ、オキニイリ。
蒸して粉吹き芋状態になったジャガイモを揚げて仕上げたフライドポテト。
芋の表面にふいた粉が、衣のようになってバリッと表面仕上がり、中はふっくら…、ポテトチップスと蒸しジャガイモを一緒にたべてるみたいな感じがするオモシロサ。
マンゴー塩やハーブ塩、薔薇の塩なんかを使って食べる…、ホクホク、ハフハフ、なんともおいしくカバがいつのまにか白いワインに変わってた(笑)。
〆を食べるコトも忘れて、いろんな話で盛り上がる。
おいしい料理はテーブル囲むみんなの気持ちを明るくさせて、会話を盛り上げ仲良くさせる…、これがレストランの力なんだなぁって思ったりした、また来よう。
関連ランキング:ワインバー | 神泉駅、渋谷駅、駒場東大前駅
[2回]
PR