渋谷でちょっと上等な時間を過ごしましょう…、とそれで「マメヒコ」。
年中にぎやかで騒々しい渋谷の街にあってココだけ、まるで別の世界のような「美しき空間がおだやかな空気で満たされた平和な空間」…、オキニイリ。
大きなテーブルを中心にカウンターや小さなテーブル、半分個室のようになったプライバシーを感じる席といろんな使い勝手で利用できるところもステキ。
今日はひとりで大テーブルをほぼ独り占め、気持ちも優雅にぼんやりします。
お店の中に流れる音楽。
ヘンデルのマカベウスのユダだった。
古典中の古典的なる厳かが、心地よい天上感を作ってくれる。
気持ちがフワッとやわらかなモノでくるまれる…、そんな感覚。
アリガタイ。
まずはお茶。
マメヒコという名前の通り、コーヒーの豆にこだわりをもともと持ってるお店ではある。
けれどコーヒーよりもなぜだかお茶が似合う雰囲気。
だから今日は「お茶」をもらった。
たのんでちょっと待ってると、おまたせしましたと、マグが一個。
蓋をしたままポツンとやってくる。
「マグ茶」と言うここのサービスで、蓋の下にはストレーナー。
そこにはギッシリ茶葉が入って蒸らされている。
お茶の甘い香りがフワッと漂って、鼻をくすぐる。
ポットでもらうよりカジュアルで、しかも300円ほど安くなるというココのオススメ。
家で一人で飲む時もポットで入れるより、マグで飲むほうが好きだったりするから、相棒の右京さんにはなれないなぁって思ったりする。
ならなくてもいいし、なりたくもないから、あんまり気にしない(笑)。
茶葉は独創紅茶と言うここ独得のブレンドティー。
中国のお茶をはじめとするベースにし、セイロン系の紅茶をくわえて作ったお茶で発酵した茶の深い旨味と、紅茶の苦味が互いに引き立て甘い香りを発する不思議な魅力に満ちた味わい。
お店の片隅に電熱コイルのヒーターがあり、そこで差し湯が沸いている。
マグの中が少なくなったら、ストレーナーを戻して、そこで湧いてるお湯を注いで再び蓋してしばらく蒸らす。
そして味わう…、という趣向。
席から一旦立ち上がり自分でお湯をマグにさすという、その一連の作業がまるで自分の家でくつろいでいるような感じがするのもステキ。
これもひとつの「サードプレイス」かもしれないなぁ…、って思ってニッコリ。
せっかくだから、小腹満たしに食べるモノ。
今の時期だけというレモンケーキも気になったけど、甘いものより食事がわりになりそうなモノと、それで「おいしいチーズ」と言うコレ。
ざっくりとした胚芽を残して焼き上げたパンにチーズをのっけて焼いたチーズトースト。
これを作っている間中、チーズお焼ける切ない香りがお店の中にただよっていた。
やってきたのがチーズまみれのトーストでたしかにこれは「チーズの料理」。
タップリのチーズがとろけてパンの縁から垂れ落ちている。
黒い胡椒がパラリと散って、それが唯一アクセント。
パンをちぎって引っ張ると、チーズがテロンと伸びて千切れずナイフで切りわけ口に運んで味わうと、チーズのコクとほのかな渋み。
パンの甘みがチーズの塩の風味を引き立て、これはおいしい。
コッテリとしたチーズの香りが焦げたパンの香りと混じって、チーズだけで食べるよりもチーズらしい香りがやってくるのがたのしくオモシロく、胡椒が甘みとスッキリとした香りをくれて、いい仕事をしていて感心。
食パンの生地の部分はフッカリやわらか。
耳のところがカリッと焦げてて、サクサク奥歯でこわれてチーズと一緒にユックリ、ネットリしてくるところにコクリとマグ茶。
ホっと一息、ひとりでいるのがさみしくなくて、気持ちがやさしく元気になってく、ステキなお店にアリガトウ。
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