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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    1960/01/26
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    午前中を南青山で仕事をする今日…、朝をトラヤカフェでする。
    東京メトロの青山一丁目の駅でおり、その駅上にあるツインビル。
    そこの地下のレストラン街に今年になってできたばかりの小さなお店。
    赤坂見附からやってくる地下鉄の、改札口を出て一番最初に目に飛び込んでくるのがこの店で、ここができる前に比べてこの駅、このビルの印象が明るくなった。
    いいレストラン…、特に、いいカフェって街の景色をかえる力があるんだなぁ…、ってそんなステキを思い知る店。

    torayacafe.jpg和菓子の虎屋。
    パリに出店した頃から「和と西洋の融合」みたいなコトを積極的にするようになった。
    とはいえ本家の茶寮では伝統的を壊せない。
    それでカフェ。
    現代の和菓子文化とでもいいますか…。
    積極的に新しいことにチャレンジするためのステージのような場所を作って、かなりたのしくゴキゲンにたのしん営業しているように思える。
    ただどこも気合いの入ったインテリアで、ここまで奇抜にしなくていいのにって敬遠してた。
    ところがこの店…、オフィスビルの地下という場所柄もあるのでしょう。
    とても気軽で、おしゃれな空間ではあるけれど奇抜がとれて居心地がいい。
    他の店が日本デザイナーのオートクチュール的だとすれば、ココはプレタポルテ。
    コムデギャルソンがやってるんだよ…、って言われても、なるほどネって思えるほどに、緊張感と居心地の良さが上手にバランスとっている、ステキなお店でございます。

    ちなみにこの店だけが朝食営業やってる。
    この店の並びにあるのが、カフェクロワッサン、サブウェイと、どこも朝から営業していて、場所柄かなりの集客している。
    だからというコトもあるのでしょう。
    ココも満席とまではいかない。
    けれどそこそこお客様が入ってて、みんなノンビリ、朝の時間をたのしんでいる。

    朝のメニューはパンが中心。
    虎屋自慢のあんことパンを組み合わせた、たのしい提案があってそれを試してみます。

    39e84cdc.jpgあんこは苦手でありますけれど、時折、無性に食べたくなる時があるのであります。
    たとえば夏から冬に向かって気温がグインと下がる変わり目。
    まさに今朝。
    急に寒くなってしかも、朝から冷たいお湿りの空。
    日本の冬のはじまり的なる朝をむかえる、あんこの一品。

    「栗あんコッペ」をたのんで試す。
    コロンと長いコッペパン。
    そこに栗ペーストとクリームチーズをはさんだ今の季節の商品。
    まずコッペパンがツヤッととても色っぽい。
    そこにタップリ、これまたツヤツヤしたフィリングが「私を食べて」とささやきかけるように詰まって、ボクをいざなう。

    カプリと食べます。
    モッチリ、かなり頑丈な歯ごたえもってパンがちぎれる。
    ムチムチしていて、けれど決して粘ることがない、食べ応えのあるコッペパン。
    それ自体がとてもおいしい。
    そこに栗のペーストがネットリ、からむ。
    ちょっとホツリと砕けた栗の食感があり、けれど基本はなめらかでコッペパンの歯ごたえ、やさしく引き立てる。
    これだけだったら多分、栗の甘みがくどくなる。
    そこにクリームチーズが酸味と濃厚な、うま味をくわえて味を最初はふくらませつつ、最後にギュッとひきしめる。

    0b37db33.jpgよくできてます。
    味の設計図がよくできているのでしょうネ。
    感心します、オモシロイ。
    甘さひかえめなんて言う無粋なコトはいいこなしで、シッカリあまくてけれどそれがクドクは感じぬ見事な味わい。
    何より朝の頭がじんわり動き出す、甘いゴチソウ。
    オキニイリ。

    一緒にほうじ茶。
    注文すると茶葉をサラサラ、ガラスの急須にそそぎ入れお湯を注いでキチンといれる。
    マグに一杯。
    両手で包んで、お茶の温度を手で感じひとくちひとくち味わいながら飲んでいく。
    朝が明るくなっていく。



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