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2024/11/23 (Sat)
鍋焼きうどん
そろそろこんな料理の季節じゃないかいな…、と鍋焼きうどん。
「饂飩四國」というお店にきます。
壁の穴の分家のお店を守ってる、神戸に本社のある会社。
麺つながりというコトかしら…、うどんの専門店をこの東京に何軒かやっていて、名前も「四國」、四国の豊かなうどん文化をテーマに料理を作っていますというお店。
四国四県それぞれにうどんの味や楽しみ方が違っているのがオモシロク、松山生まれのボクにとっては讃岐うどんばかりが人気者なのはちょっとさみしいところであります。
例えば讃岐のぶっかけうどん。
あんな食べ方は松山にはなく、シッカリとった上品な出汁が生命のなめらかうどんがボクが育った時代のうどん。
そのおうどんに割りと近い味がするのがこのお店。
季節は秋。
鍋の季節の先陣切って、今日は鍋焼きうどんをたのむ。
深い土鍋に蓋してやってくる。
テーブルの上で蓋をとると、外の空気に触れてビックリするのでしょう…、ブクブク、一気に出汁が沸騰するのがたのしい。
具材は豊富。
カシワにえのき、ネギにしいたけ、エビの天ぷら。
お揚げとワカメがはいってて、磯の香りがポワンとただよう。
食欲、グイッと湧いてきます。
実は松山から東京にやってきて、最初に鍋焼きうどんをたべて、ボクはかなりビックリしました。
それというのも器が土鍋。
田舎の鍋焼きうどん屋さんでは、アルマイトの鍋を使って作るのです。
具材も簡単…、ネギと油揚げ、甘辛煮込みの牛肉ぐらい。
だからこんな鍋焼きうどんがやってきたとき、まるで違った都会の料理に出会ったような気持ちになった…、のちにそんな鍋焼きうどんは局地的なるモノだって初めてしって、またビックリ。
玉子を固めに仕上げてもらう。
最後に落とすのじゃなくて、途中で落として蓋をして、白身がシッカリ煮えてどうぞとやってくる…、そのタイミングが大好きで、箸で割ると黄身がタラン。
ほぼ半熟で、ところでそれがうどんの湯気で固まっていく。
トロンとしててけれど芯まで火が入ってて口に入れるとトロリとなめらか。
そしてお出汁をゴクリと飲むと、体が芯まであったまる。
イリコ臭さくない関西風の出汁。
テーブルの上に薬味がたくさん揃って、生姜と天かす散らして風味とコクを足してやる。
うどんはコシよりなめらかさの方が際立つ麺で、喉をユックリ撫で回しつつお腹をポッとあっためる。
グルンと麺をたぐりあげ、見るとおこげがついている。
土鍋の肌で焼かれたうどんにお焦げがついた状態で、これがなんとも香ばしい。
焦げた香りがあまやかで、口に含むとそこだけ水気を吐き出してうどんじゃなくて、揚げた麺がスープで戻ったような食感、歯ごたえがある。
なんだか得した感じになって、ズルズルチュルンと一気に食べる。
鍋焼きうどんにはかやくご飯がつくのですけど、どうしましょうか?と、聞かれて即答。
「お願いします!」。
ココのかやくご飯は讃岐の母が作ってくれる醤油ご飯にとても似ている。
こんにゃく、ニンジン、ごぼうに油揚げ。
具材タップリで、それらを細かく刻んだモノに出汁と讃岐の出汁醤油…、調味料はそれだけでコトコト炊くと風味豊かなご飯に仕上がる。
食べるとパラッと口で散らかり、暫く噛んで味わってうどんの汁をゴクリと飲むと口の中で雑炊みたいになっていくのが、またたまらない。
醤油の香りが田舎のご飯の思い出誘う…、これに里芋が入っていたらうちの醤油ご飯にそっくりで、自分で作ってみたくなる。
母に電話をかけてレシピを聞かなくちゃ…、って思ったりする、オゴチソウ。
饂飩 四國 東横店
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ところで文中でちょっと呟いた「松山独特の鍋焼きうどん」…、それを調理している動画がYouTube上にありました。
しらない人がみたら、あんな銀色の洗面器みたいな器で何を作ってるんだろうって思ってしまいそうな、でもこれこそがボクにとっての鍋焼きうどん。
なつかしいなぁ…、なんだかスゴくなつかしい。
しかも、なんだかスゴいなぁ…、こんな動画を探し出すことができてしまうインターネットの世界ってなんてたのしくステキなんだろう。
気持ちあったか、お風呂に入って思う存分、あったまろ。
[4回]
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2012/10/18 (Thu)
銀座ウェスト:和
Comment(8)
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懐かしいです。
アルミですね。
懐かしくて あっちっち!と耳たぶを
つまんでしまいそうになりましたよ。
ゆかさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
本当に
> ゆかさん
なつかしいですよね。
冬に食べのもいいけれど、熱い夏に汗をかきかき食べるのもおいしかったなぁ…。
サカキシンイチロウさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
無題
土曜日は川越祭りに子どもと行くので帰りが遅いから、鍋焼きうどんに決定! 早く食べたい。。。おいしいうどんと、てんぷらを忘れずに。(お店でないので、ふやけたやっすいかき揚げでもOK! おつゆでふやかすぞ!)
お店の豪華な鍋焼きも食べたい。。。。
みやはらさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
かき揚げ
> みやはらさん
鍋焼きうどんの天ぷらはかき揚げに限ると思います。
だって、必要なのは油とふやけた衣なんですものね。
サカキシンイチロウさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
鍋焼きつながりで
「饂飩四國」は札幌でも見かけます~!今度行ってみよう。
鍋焼きといえば、冬になると恋しくなるのが虎ノ門砂場のキムチ入りの辛鍋。
うどんにお餅に白いご飯の、炭水化物祭りで、キムチが美味しいんですよねー。
まだ完食できるかなぁ。
そうそう、エスワイルは春日のお店ももうないみたいなんです。
残念。
tonamiさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
会社の近くです!!
ご無沙汰してます。
うどんに対するサカキさんの気持ち、わかる気がします。
「コシと固いのは違うねん!」って言いたくなります。
関東の人にうどんを誤解されてる気がして心配です(^^;
大げさでしょうか(笑)
かっちさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
そうなんですね
> tonamiさん
エスワイルさん、残念ですね。
饂飩四國さんのうどんは、普通においしく、ちょっと値段が高めだけれど、それに見合うだけの価値があると思います。
ぜひぜひ。
サカキシンイチロウさん / 2012/10/19(Fri) /
編集
なめらかな料理
> かっちさん
西日本のおうどんは女性的な料理だと思うのです。
なめらかで、やわらかなのにシッカリ芯が通ってる。
筋張ってゴリゴリしたうどんをあたかも本場のうどんのように愛でる風潮って、なんだかなぁ…、と思います。
まるで女性ボディービルダーみたいな麺を好きな人もいるでしょうけど、ボクはやっぱりおだやかでやさしい喉越しが好きですね。
サカキシンイチロウさん / 2012/10/19(Fri) /
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鯛の朝
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