ヒカリエをまだ見ていないという人と、一緒に渋谷のヒカリエに来る。
さすがに平日の夕方のコト。
異常な人では一段落で、ユックリ売り場を見ることができるようになっててほっとしながらブラブラ。
従来型の百貨店とも、ショッピンモールとも違った売り場に、悪くないかなぁ…、と思いつつ。
けれどあまりに雑貨が多くて、まるでおしゃれな東急ハンズ。
フロアーごとに同じようなお店があって、別のお店でみたようなモノが恥ずかしげもなく陳列されてる。
こんなに沢山の文房具店や帽子屋さんが渋谷に必要と思わぬほどに、ブランド違いの同じような店がある。
想像力の欠如でござろう。
創造力の欠如でもある…、満たされてしまった日本が今必要なモノって何なんだろうってちょっとしんみり考えた。
そして飲食フロアーに行く。
先週まであれほどにぎやかだったココも若干、静かになりはじめている。
どこのお店も行列だった。
それが今では並ぶお店と並ばぬお店の差がハッキリとしてきている。
テレビに取り上げられ上手のお店が数軒と、実力でお客様を呼んでるお店。
後者の一軒、利久に来ます。
タイミングよく最後のテーブルをひとつもらって、食事をしている最中に30人ほどの待ちができてた。
だっておいしい店ですものネ。
分厚い牛たん。
そこにキレイに包丁を入れ、こんがり焼いてツヤツヤ、油が滲んでキレイに焼き上がる。
炭の香りをタップリまとって、噛むとプチュンと見事に歯ぎれる。
そしてムッチリ、牛たん独特のジャリジャリとした繊維を感じる噛み心地。
とても独特、クセになる。
塩のうま味とタンそのものの味わいと、炭の香りと脂の風味。
それら全てが渾然一体となって口の中でおいしいダンスをします。
これほど沢山、包丁を入れ、にもかかわらず肉のうま味が流れ出さない、見事なタンの力強さに感心しながら、その力強さをお腹の中に放り込む。
元気が出ます。
オゴチソウ。
カラッと乾いた麦飯と、ネギをタップリ浮かべたテールスープがお供。
これも塩で味の輪郭クッキリ。
牛のテールのうま味が塩で描かれた輪郭の中をきれいに塗りこんで、色合い豊かなスープになってる。
とても自然で、滋味と滋養を感じるスープ。
この透明なスープのどこに、こんなうま味が隠れてるんだろう。
不思議に思って何度も何度も、口に含んでその味を確かめたくなるキレイでしかも力強い喉のゴチソウ。
そこにご飯をぶちこんで、テール茶漬けのようにし味わう、お腹にやさしい夜ご飯。
小鉢に出てくる牛たん煮込み。
たん焼きにするには形が歪だったり、サイズが揃わぬ端材を使って作った佃煮風のモノ。
これがなんとも旨くてご飯がもりもり進む。
牛たんのお皿の端にタップリ一味、唐辛子のキリッと辛い風味がタンのうま味、甘みを引き立ててこれまたもりもり、ご飯がすすむ。
それから青唐辛子の味噌南蛮をカリッと齧ってヒーハー、舌や頭に汗をかきかきご飯を食べてテールスープでゴックン飲み込む…、なんてステキな木曜の夜。
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これで帰ろうと思って再び、売り場をウロウロ…、お菓子売り場を歩いていたらいつもは行列だらけでより付けもしないお店に空席。
食後のお茶をたのしみましょう、とそれで「ジョトゥ」ってお店に座る。
モンブランがおいしいというので有名なお店らしくて、ほとんどの人がたのんで食べている…、それを1個とプチフル2個で食後のお腹に蓋をする。
それにしてもこのモンブラン。
スクッと直立するその姿、まるでモノリスみたいな雄々しさ、美しさ。
どう食べようかと用意されてるナイフとフォークでザクッと2つに切り分けようとしたのだけれど、見事に玉砕…、栗ペーストで覆われた中のスポンジやマロングラッセのしたたかにして強硬な抵抗を前に壊れてしまう。
まるで爆発したような、無残な姿を哀しく眺め、けれどひと口、口に含むとあまりにおいしく口の隅々が栗の味になってくコトに笑いが止まらずニコニコ食べる。
スポンジーケーキの中にタップリ栗がつまって、まわりをトロリとカスタードクリームが覆ってる…、フワフワ、なめらか、トロトロと口の中でいろんな食感が次々やってきては消えてく。
甘いお菓子は人を笑顔にしてくれる。
ココロとお腹に笑顔をもらって、さぁ、帰りましょう、明日は仕事の金曜日。
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