赤坂にあるかなり変わり種のラーメン店、「神戸牛ラーメン511」。
神戸牛を使ってとったスープで味わうラーメン、という、いささか変わったコンセプトのニューフェイス。
仕事柄、ラーメン店を訪れ試食をする機会がよくある。
けど、ほとんどココには紹介しない。
けれどココ。
感心しました。
ラーメンがあまり好きでないボクだからかもしれないけれど、ハマってしまった。
まず店作りが独特で、磨き上げられたステンレスで覆われた外観が冷蔵庫っぽく、どこかそれが「肉肉しい」。
近くにある「神戸牛懐石511」のラーメンが評判でそれだけ切り出し専門店を作ったという。
ラーメン屋じゃないからこその大胆で、不思議な料理で勝負している。
10商品ほど。
券売機でまずはチケットを買うシステムで一番目立つ場所のボタンに書かれた商品が「神戸牛葱筋味玉ラーメン(激辛)」。
値段がなんと1580円というラーメンプライスを超えたモノ。
基本的な醤油味のラーメンが900円弱という値段にて、どうしようかとも思ったけれど「これをたのめ!」的オーラを感じてそれにする。
食券わたすとフッカリとしたタオル生地のおしぼりと、木をなめらかに削りあげてつくったしゃもじにキャベツの漬物がやってくる。
そしてしばらくゆっくり待ってやってくるのが大きな丼。
真っ赤なスープにタップリのネギ、脂がキラキラ輝いていて辛い香りが立ち上がる。
ところどころに牛すじとトロトロに煮込まれたホルモンが顔をのぞかせて、見た目は韓国料理のユッケジャンスープのようで、口の中が辛さの予感に身構える。
一口スープを飲んでみる…。
ピリッと辛く、けれど辛さよりもコンソメスープをギュギュッと凝縮したようなうま味とドッシリとした香ばしさを感じてウットリ。
ユッケジャンのように甘みを加えていないから、牛肉スープの輪郭が口の中にスクッと見事に立ち上がり、辛味に負けずずっと舌の上に持続するのが素晴らしい。
麺は中太。
縮れが強くて歯ごたえがある。
力強いスープに負けぬようにという配慮なのでしょう。
麺を持ち上げると、それと一緒に大量のネギが一緒についてくる。
それがシャキシャキ。
しかもネギに混じって輪切りの青唐辛子が口の中へとやってきて、これが辛い。
赤唐辛子と違った尖った、舌をつねっていくような鋭い辛味に一瞬たじろぐ。
けれどそんな辛さにうま味が負けぬ。
むしろますます牛肉らしいコクが際立ち、味の輪郭がはっきりしてくる。
麺を食べるためのラーメンじゃない。
これはスープをたのしむラーメン。
スープと一緒にネギの食感、牛すじ肉の味わい、トロける内臓肉の脂のうま味を味わう料理なんだろうなぁ…。
口が辛さに負けそうになったところで味玉食べる。
プルンと食感なめらかで、黄身の甘みでホっとする。
あるいはサービスでついてくるキャベツの漬物…、ちょっと酸っぱく、にんにく醤油の風味が気持ちを変えてくれキャベツの甘みに再び口がホっとする。
水を飲んで口をリセットしたくはあるけど、そうするとせっかくの辛旨味に染まった舌が勿体ないような気がして我慢…、汗をふく。
分厚いタオルのおしぼりがこれほどうれしく思える店ってなかなか無いな…、って思ったりもする、ここはかなりのオキニイリ。
また来なくちゃって思って店をあとにした…、オゴチソウです、オキニイリ。
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ところでラーメンつながりの動画を一本…、「サラリー麺」。
オーストラリア在住のマイケル・チェンっていうアーティスト。
彼が1年ほど日本に滞在したとき、よく通っていたラーメン店にインスパイアされて作ったという動画。
ステレオタイプなジャパニーズサラリーマンがラーメン食べていきなり、スーパーマンがごときマッチョな戦いをする…、いったい彼が戦っているのは何者か?
まぁ、それほど深い意味があるわけでなく、けれどおそらく日本のおにぃさんやおじさんにとってラーメンってこんな食べ物なのかもしれない。
そうでないかもしれないけれど、まぁ、それもよし…、というコトで!
[4回]
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