朝をひさしぶりに「はまの屋」で。
JRの有楽町駅を銀座の最寄り駅と考えるなら駅の裏側で、日比谷に向かう入り口と考えるなら表側…、駅から歩いて2分ほどの場所にあるビルの地下にあるお店。
去年の冬に突然閉店、そのままなくなってしまうのかと思ってた。
長年ずっとやっていた人がみんな年取り、そろそろ営業するの大変になってきちゃった。
だからしょうがないだろうなぁと思っていたら、若い人達がそれを引き継ぎ、営業再開。
うれしい半分。
さみしい半分。
再開してからやってきたらば「ほぼ同じ」だけど、「同じではない」なんだか別のお店になってたような気がして、足がずっと遠のいていた。
それで今朝。
日比谷でひとつ用事があって、それでひさしぶりにと覗いてみました。
お店はやはり昔のまんま。
昭和の典型的なる喫茶店。
近所の昭和なサラリーマンが始業前のタバコとお茶をたのしんでいるお店の景色も昔のまんま。
そこで働いている人だけが、若い人に変わってる。
…、と言えば言えなくもないのだけれどやっぱりちょっと違って感じる。
ハムのサンドイッチと玉子焼きのサンドイッチをハーフハーフで一人前。
パンはトーストしてもらった、ずっとたのんで食べてたモノを作ってもらう。
食パンを耳がついたまま4分割にスパッと切る。
この手際のよさがココのサンドイッチの特徴で、みるとウットリ。
ただ残念ながらトーストの焼き具合が若干浅くて、だからパンの水分が十分吐き出されていなくてネトッと前歯の裏にパンが貼り付くような食感。
ハムが変わってちょっと贅沢な厚さのものになっていて、その分、レタスの味がひ弱な感じ。
玉子の焼き具合はとても見事。
熱々にして、噛むとジュワッと口に玉子のうま味が広がる。
前の店よりずっと上出来かもしれない。
自分ではこんなふうには玉子は焼けない。
フックラとした食感を、ニッコリたのしむ。
お店を仕切っている人が変わると、料理が変わったような気がする。
先代が跡取りさんに包丁渡した途端に味が変わったと言われたりするようなコトは、料理の世界ではよくある話。
人は自分の味覚の不確かなコトを知ってて、だから安心したのでしょう。
あの人が作ってくれているから、いつもの味と同じなんだと。
だから調理人の顔が見えるお店を選んでやってくる。
おなじみさんになるたのしみも、人と人とのつながりをおいしさ、たのしさに変える行為なんだと思う。
ただ、暖簾はできるだけ長続きしなくちゃいけない訳で、だから「継承」という出来事がいろんなところでこれからも次々起こる。
だからボクらも気長に今が未来に育っていくのを待たなきゃいけないんだろう。
外食産業が生まれてやっと50年。
世代が続々変わるこれから…、いろんなコトをしなくちゃいけないって思ったりする、今朝のコト。
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