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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
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    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    人形町にて半日あそぶ。
    芳味亭なる洋食屋にて昼をとる。

    homi.jpg昭和の風情が色こく残る、シットリした街。
    それでも表通りはチェーン店的ギラギラ看板が幅をきかせはじめて、どこの街だかわかんなくなり始めてる。
    なんだか残念。
    とは言え一本、路地に入ると古い街並み。
    民家と商家が渾然一体で、それほど区別のなかった頃の、良き日本の街角がそここにある。
    そんな中に「芳味亭」。
    普通の民家との違いといえば、暖簾と看板。
    これでわからぬ人は来て下さらなくってヨゴザンス…、ってそんな力強さと控え目が同居するさま。
    イサギヨイ。

    ガラガラと引き戸を開けて暖簾をくぐると、自然とお辞儀をする格好でお店に入るコトになる。
    ごめんください。
    いらっしゃいませ。
    お店の人とお客様、その両方がお辞儀をしあう謙虚な時間のはじまり、ハジマリ。
    玄関前のたたきの場所にテーブル2つ。
    よっこらせテーブル、と靴脱ぎ上がるとその正面に厨房と廊下を挟んで小さな座敷。
    狭い廊下の突き当たりには二階に続く階段がある。
    家であります。
    おいしい匂いとたのしい気配に満ちた家。

    fd8a9a37.jpeg座敷にどうぞ、と通されて座布団の上にどっかと座る。
    「ダンナさん、はい、どうぞ」って…、おばさんがメニューをわたす。
    「ダンナさん」ってなんてレトロでステキな響き。
    メニューは典型的なる洋食屋さんのそれであります。
    フライがあってソテがあり、ピラフにカレーにオムライス。
    下町の正真正銘の旦那さんが食べるんだろう、ビックリするよな値段のステーキ。
    キレイどこの唇汚さぬグラタンだとか、粋なメニューもあれこれ揃う。
    洋食弁当、盛り合わせ…、なんて気になるメニューの中に「ランチ」って文字を発見し、どんなのですか?って聞いたらば、ここの自慢の洋食を一度にたのしめる盛り合わせだ、っていうので決めた。

    65746fe3.jpegコロンとまんまるハンバーグ。
    よく焼いて…、ってお願いしたらひっくり返さず本当にキレイに黄身まで焼けた目玉焼き。
    細かなパン粉でガリッと揚がったエビフライにクリームコロッケ。
    レタスの上にはポテトサラダに大判薄切りベーコングリル。
    どれもシッカリ上等でお子様ランチならぬこれは「殿様ランチ」。
    ひっくり返るほどの見事にウットリします。
    手切りで刻んだ粗挽き牛肉に、ペースト状になるまで練られた豚ひき肉が一つに交じるハンバーグ。
    歯応えあるのになめらかな、ハイブリッドなおいしさ見事。
    黒々としたフライは甘く香ばしく、エビの尻尾を齧るとまるで、首から上がエビでグリンとくるまれたんじゃないかと思う、ほどにエビの香りが強い。
    ベシャメルソースも濃厚で、一口ごとにホホーッと唸る。
    感心するのに忙しい。

    90847244.jpeg何よりスゴい!って思ったのが、このデミソース。
    実はボク。デミグラスソースはあんまり得意じゃないのです。
    手のこんだ洋食屋さんのに限って、煙や焦げた匂いがしたりラードまみれで重たかったり。
    そうでなければ缶詰臭くて、そんなソースなら醤油の方がずっとまし…、って思っているけど、ここのは別モノ。
    サラっとしててなのに味わいシッカリしてる。
    香りはデミ、なのにテリヤキソースみたいな風味があって喉にまるで引っかからないほどにスッキリ。
    後味がいい。
    ソースだけが残ったお皿にご飯を入れて、軽くまぶして食べると、おや、まぁ。
    うまい。
    後で聞いたらビーフシチューがこの店一番の売りなんだそう。
    機会があったら今度はそれ…、ってそんなことを思ったりする。
    久しぶりに豪奢なご飯。
    洋食屋にてナルミ陶器のホテルラインの箔巻き皿でいただくご飯にかなりウットリ。
    おごちそう。

    食事を終えて、次の用事にほんの少々、時間があってそれでお茶。
    人形町の駅近く。
    「あの」名物親子丼のお店の近くにある「喫茶去 快生軒」なる喫茶店にてコーヒーを飲む。

    kaiseiken.jpg喫茶去とかいて「キッサコ」と読む。
    お茶の世界では「よくお越しになりました…、お茶でもどうぞ」という風に使われる。
    けれどもともと、禅の言葉で、「茶を飲むときには茶だけに自分を向けなさい」という意味になる。
    「一事専心」。
    茶と自分が一体とならなけれど、本当にお茶をたのしんだコトにはならないんですよ…、って示唆に富んだとても厳しい概念らしい。
    もしかしたらそれ。
    究極のストレスから解放される方法なのかもしれないなぁ…、ってそんな風に思ったりもする。
    さて喫茶去の今日のコーヒー。
    酸味が強い昔ながらの喫茶店のコーヒーで、口に含んでシッカリ味わう。
    心がお茶とひとつになった…、かもしれません、ホッとする。

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    無題
    いいね いいね !!
    まだ有るんですね。
    かたっずに守る 洋食屋
    いいね・・・・・・・
    頑固そな親父が居て
    でもなんとなくやさしい
    そんなお店
    問題児(岩手)さん / 2010/02/04(Thu) /
    昔ながらの
    > 問題児(岩手)さん
    いい店でしたよ、本当に。
    もう70近くの親父さんがテキパキ働くステキなお店。
    唸りました。
    サカキシンイチロウさん / 2010/02/04(Thu) /
    エビフライとビーフシチュウ
    芳味亭、大好きでございます……。
    ここのエビフライ、小ぶりなのに、ほんと、美味しさぎゅっと詰まって最高ですよね。
    ビーフシチュウもぎっしり美味しくて。あー、書いていたらお腹が空いてきました……。

    足繁く通うわけにはなかないあいかないけれど、大切にしたいお店です。
    桃さん / 2010/02/04(Thu) /
    たちまちオキニイリ
    > 桃さん
    前から来たい、来たいと思っていながらなかなか機会に恵まれなかったお店なんです。
    ココにしようか。
    それともキラクにしようか迷ってそれでここ。
    おいしいですね…、ビックリしました。
    確かにココのエビフライの小さい癖しておいしさタップリなところ。
    感激レベルでありました。
    大切に長いおつきあいをしたいお店のひとつです。
    サカキシンイチロウさん / 2010/02/04(Thu) /
    英国紳士がカレー喰う夜(笑) HOME パンケーキ的赤い朝
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