ちょっと行ってみたかったお店を視察…、有楽町の駅の近所の東京フォーラム。
そこの一角にできた「ラ・メール・プラール」っていうフランス料理のレストラン。
世界遺産として有名なモンサンミッシェルに100年以上も前に出来たレストラン付きの小体な宿屋。
今でいうところのオーベルジュとでもいいますか…、旅人のお腹を満たす料理がおいしいで有名になり、今では世界的なる観光地を代表するレストランになった。
名物料理がありまして、それがオムレツ…、そのオムレツをメインにしたコース料理やランチがあって今日はそれを食べに来た。
お店の中はほぼ女性にて、仕事仲間と一緒にきたボクら。
きちゃいけない世界に紛れこんでしまった異物のようなちょっと肩身の狭い雰囲気…、でもそんなコトにまけやしません。
名物オムレツ、早速たのんで、ニコニコしながらしばらく待った。
オープンキッチンの中でキビキビ働く、若いシェフたち。
初々しさにウットリしながら見ていたら、うやうやしくもボクのお皿がやってくる。
玉子3個を使ったオムレツ。
大きなお皿から溢れんがばかりのボリュームで、しかもふっくら。
オムレツ型をしてはいるけど、スフレのような泡が中からこぼれ出している。
お皿をちょっと揺するとフルンと、ユッタリ揺れる。
見た目は料理というよりお菓子。
甘い香りがしやしないかと鼻をクンクンしてみるも、やってくるのは焼けた玉子の香りばかりで、やっぱりこれはオムレツなんだと言い聞かす。
まずは泡を味わおうと、スプーンですくう。
手に軽やかで、舌にのせるとブシュっとたちまちつぶれてく。
あっという間になくなった、舌の上には玉子の味がしっかり残る…、なんたる贅沢、ウットリします。
どういう構造になってるんだろう…、って観察したらなるほど、ナルホド。
フライパンで丸く焼いたオープンオムレツに、メレンゲ状に泡立てた玉子をのっけてパタンと折りたたんでる。
カスタードクリームを挟んだワッフルみたいな感じ。
これならボクにも作れるかもね…、って思いもしたけど実際作ると手間とコツが必要なんでしょ…、これはココにて食べるべきモノ!
アラカルトにてオムレツたのむと、ココット料理が2種類選べる。
ほうれん草やシーフード。
いろんな料理がそろってて、中でも目を引くこの一品。
フォアグラのソテをのっけたじゃがいも。
茹でたじゃがいもをクリームで煮たグラタン仕立てのじゃがいも料理に、こんがりソテしたフォアグラがより一層のコクを加える。
トロンとなめらか。
カラメル状になったフォアグラの表面が香ばしくって、サクリととける。
それからキノコ。
舞茸、シメジにブラウンマッシュルーム。
バタでソテして森の風味を存分にひきだしたモノで、シャキシャキ、歯ごたえ独特で今の季節の味がする。
ココット料理を味わってると、みるみるうちにオムレツ飾ってフワフワとこぼれだしてた泡が消えていく。
後に残るのは程良く焼けた玉子焼き。
スプーンで食べるには少々頑丈…、それでナイフで一口、また一口と切って味わう。
オムレツの表面にキラッと輝く結晶。
目を凝らしたらそれは岩塩。
キリッと塩のうま味をくれるばかりでなくて、カリッと砕ける食感が、ふんわりとしたスフレ玉子の儚いほどのやわらかを、引き立てそっと消えていく。
それはそれにておいしくて、けれど途中でやっぱり味を変えたくなっちゃう。
そこでココット料理を玉子に添えて食べると、またおいしい。
ちなみにココのお得なランチのオムレツにもココットがつく。
アラカルトにも2個ココットがついてくるように、仲良く2つ…、けれどこちらは好みを選べず、ポテトグラタンと、ほうれん草のクリーム煮というお決まりの2種。
料理というより、付け合わせ。
しかもストウブ鍋を使えば簡単。
具材と調味料をいれて蓋して、オーブンの中にいれればそのまま出来上がる。
ストウブ鍋が勝手に調理してくれるという合理的にて手間のかからぬモノでもてなす。
一方、一品料理のオムレツの、サイドにつくのはソテしたフォアグラ
あるいはキノコとそれそのもので料理の体をなしている。
手間もかかってリュクスな感じがするのがステキ。
価格が違う分だけしっかりフランス的をたのしんでって、差別化しているところが立派。
良心的で、いい感じ。
ランチに一緒にやってくる、鴨のサラダも立派なビストロ料理の一品。
ナッツオイルと刻んだリンゴ。
ウォールドーフサラダをなぞった甘みに酸味のバランスとれたステキな一皿。
なにより姿がうつくしく、サラダというより野菜を使った前菜料理という感覚。
ちょっと背伸びした食事をはじめる…、そんな気持ちを盛り上げる。
それにしてもココのオムレツ。
多くみえるけれど、たかだか玉子3個分でしょうとたかをくくって食べ始めてた。
これでお腹いっぱいになるのかなぁ…、と。
最初は心配したのだけれど驚くほどの充実感に男のお腹もビックリします。
バターをタップリ使っているから。
玉子の分量以上にお腹にたまる感じがするのでしょうネ。
サイドについたフライドポテトを残してしまうほどの満腹、そしてなにより気持ちが満足をして期待以上のランチとなった…、いい感じ。
ただお店自体の雰囲気は、気持ちはいいけど特徴がなく、ホテルのバンケットルームで食事をしているみたいな感じ。
それというのもこのお店。
ウェンディングサロンの大手企業が経営していて、だからかまるで結婚披露宴のサービスみたいな感じでそれだけちょっと残念だった。
いろんな意味で勉強になる、よくも悪くもいろんな勉強させてもらった、オキニナリ。
関連ランキング:ビストロ | 有楽町駅、日比谷駅、二重橋前駅
[0回]
PR