ひさしぶりに有楽町の内側で朝…、「はまのや」にくる。
かなりご無沙汰、ひさしぶり。
仕事の中心が青山、渋谷といった東京の西に向かって移動した…、それで山手線の東側。
銀座や有楽町、あるいは丸の内界隈で、朝を迎える機会が減った。
好きなエリアでありますのにネ。
落ちついた街。
変っていくコトが当たり前の東京の街の中にあって、この界隈。
変化がおだやか。
特に有楽町の皇居側から丸の内と呼ばれる場所のちょっと手前の小さなエリアは、ずっと変わらずそのままでいる。
昭和の風情。
サラリーマンが日本をしょって立っていた猛烈時代の名残がほんの少しだけ残ってる。
喫茶店や居酒屋、あるいは食堂という昔ながらの飲食店がまだ残ってるステキなエリア。
「オジサン」と呼ばれるコトに居心地良さを感じる年頃になってしまったからでしょうか…、なんだかココに来るとシックリ、落ち着く(笑)。
フッカリとしたボックスチェア。
パソコン打つにはまるで適さぬ中途半端な高さで出来た、お洒落に言えばラウンジテーブル。
当然のようにどのテーブルにも灰皿置かれて、禁煙だとか、分煙だとか、あるいは嫌煙だとかと無粋なコトは言いっこなしよ…、の鷹揚さ。
ホットコーヒーがおいしい季節になりました。
小さなカップ。
コーヒーカップはストンと直線的に裾がすぼむ形状。
ポッテリとした女性的な形のティーカップとは、まるで違った形であるべき。
昔ながらの喫茶店の作法がココには残ってる。
サンドイッチをたのんで食べます。
「ハムと…」って言いはじめたら「焼いた玉子」とお店の人が言葉を引き継ぐ。
そして最後は「トーストサンドで」と、二人一緒にしめくくる。
たのしい朝を迎える呪文のようでたのしい。
次の瞬間。
タプタプ、玉子を溶く音がする。
それと一緒にカシャカシャ軽い金属音がやってきてステンレスのボウルで玉子を溶いているんだなぁ…、って。
厨房の中の景色が見えるようで、喉がゴクリと思わずなった。
パンが焼ける甘い香り。
ジュジュッと玉子が焼ける音。
そしてまもなく、お皿にズラッとサンドイッチが並んできます。
丸いお皿にギッシリと。
ハムとレタスのサンドイッチに、焼いた卵のサンドイッチ。
ボクがサンドイッチを切り分けるとき。
大抵、二切れ。
よほど注意をして3切れに切り分けるのがせいぜいなのに、ココは4つに包丁をいれ、それで崩さずきれいに仕上げる。
プロの手際ってスゴいよなぁ…、ってうっとりしながらまずはパシャリと記念撮影。
お店の人と目があってニッコリしながら、いただきますとパクリとします。
挟んだ具材とパンのバランスが絶妙で、パンも中身も等しくおいしく、存在感もほぼイーブン。
ムッチリとしたハムの食感、レタスの歯触り、どちらもシッカリ感じる上に、パンのカサリと乾いた感じも損なわれない。
玉子の方はそのバランスが一層顕著で、フッカリとした玉子の食感を感じるためには焦げたトーストのサックリ感が絶対必要。
そう思いこんでしまえるほどに、その関係は親密、濃密、フレンドリー。
よく焼けた色。
パンをじっくり観察すると、網目は見えずパン全体がコンガリ焼けてる。
遠火の直火で焼いてる証拠。
そのトースターが欲しいと思う(笑)。
サンドイッチをお腹におさめ冷たい水をゴクリと口をサッパリさせて、さて仕事!。
退散準備をしていたら、若いスーツの男の人がお店にやってきて、こう言います。
サンドイッチを20人前、予約をしていたものですが…、って。
はい出来てるよ…、って包みをズッシリ渡されて、お金を払って飛び出してった。
朝の会議のご褒美でしょうか?
いいなぁ…、ココのサンドイッチがテーブルの上に並ぶ会議。
どんな早起きも苦じゃなくなるネ。
いいアイディアも自然とでてくるに違いない。
こうしたお店があるオフィスビル。
あるいはビジネスエリアって人間らしい潤いがある場所なんだって、そんなコトを思ってちょっとうらやましがる…、さてさて仕事と、いたしましょ。
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