上野駅の商業施設「アトレ」の中に出店している立ち食い寿司屋。
カウンターの下に木札がズラッと並び、それを選んでカウンターの上に置かれたお皿に入れて注文するという、ちょっと変わったシステムで、木札がお皿に触れてチリンと音がするたび、職人さんがニッコリしながら振り返る。
そしてテキパキ寿司を握ってくれるのが、とてもたのしい。
しかも必ず一言添える。「今の季節は貝がおいしいですからね」とか、「それにしても今日の天気予報は良く当たりますネ」とか。人と人とのふれあいを努めてするため、注文部分を合理的にという考えなのでありましょう。いい工夫。
ホッキにつぶ貝、蒸したエビ。コハダに赤身にタイラガイとどれもシッカリ。しかもシャリは小さめで、たちの寿司屋で食べてるような上等な寿司。
穴子ときゅうりを手巻きでもらって、小腹満たしの〆とした。
ところでこの店…、海外からのお客様がときおり来る。
来るんだけれど、木札に書かれた日本語が読めずに右往左往しているコトがある。木札に写真がつけられたなら、案外ブレークするかもネ…、って思ったりした。オリンピックに向けての東京、そういう工夫をした人が得するコトになるんだろうなと思ったりもした。腹四分。
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あと腹四分分、お腹に野菜を入れて満たそうと、それで「トナリ」というお店。
東京タンメンが売り物の店で、けれど断じて「ラーメン・アフター・寿司」ではなくて「野菜・アフター・寿司」なんだと勝手に気持ちの置き場所作る(笑)。
成人男性一日分の野菜を摂取することができるというのが、ここのタンメンの売り文句。丼の中には野菜が山をなし、しかもどれもがシャキシャキ歯ごたえ、かなり痛快。キャベツなんかはまだ生っぽさが残っているから、スープ混じりの炒めサラダを食べてるみたいな感じがしてくる。
とは言えここのタンメン、100円ちょっと追加すると唐揚げか餃子がついてくるという。
あまりに悩ましすぎるサービス精神に負けてしまって、唐揚げつける。生姜やニンニクをきかせたタレに漬け込んだ肉に片栗粉をつけカリッと揚げてる。そのまま食べてもおいしんだけど、スープに浸して食べると衣がトロンとなめらかになり、美味でござって、そのようにする。
塩の旨味がシッカリとした上等スープをたのしんだのち、辛味噌とかして食べるとガツンと、男ぶりのよい味になるのもまたオゴチソウ。
腹8分目をたのしく手に入れ、駅に向かう途中で再び立ち食い寿司屋の大将と目と目があって、フラッとお店に入りそうになっちゃった。それは我慢の大人なり!
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それにしてもタンメンというこの言葉。関東地方では野菜を炒めた旨味をスープに移したラーメン。ところが「湯麺」と感じで書くと、湯=スープ…、つまりスープ麺というコトになる。
そもそも昔、ボクが育った松山で、タンメンという言葉を使った記憶がなくて、東京に来てはじめて食べたタンメンが、西新宿の「白龍」というお店のトマト湯麺だった。探してみたら動画あった。ちょっと長いけどオモシロイ。
透き通った塩スープに、野菜の甘みとトマトの酸味が溶け込んで、細いうどんのような麺がムチムチ、不思議なおいしさだった。
西新宿のお店は再開発のためにもう20年近く前に閉店。
けれどそのあと、江古田にお店を移転してその名も「白龍トマト館」って名前で再スタートをしてる。
タンメンだけじゃなくて他の料理もおいしく創意工夫がなされててたのしいお店。
そういえば、ココが好きな友人が西新宿のお店が閉店した直後に、病気になってもしかしかたらトマトタンメンをもう食べられないかもしれないなぁ…、っていいつつあの世に旅立った。ちょっと切ない思い出に、しんみりしました、夜のコト。[6回]
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