水道橋から都営三田線に乗り、日比谷へ向かう。
JRだと乗り換えしながらかなりの時間がかかる銀座も、日比谷でおりてちょっと歩くとあっという間の近さにビックリ。
会社の再生途中で仕事があまりなかった頃に、会社に残ってくれた気の合う仲間と、銀座の街をおいしいモノを探して歩くのがとてぉたのしい気晴らしで、そのとき発見したのがこのルート。
四谷三丁目に引っ越した、ボクにとって四ッ谷で電車を乗り換えるより、日比谷で降りて銀座で地下鉄に乗った方が気持ち良かった。
まるで銀座や日比谷で1日、仕事をしていた気持ちになれて…。
都営線を一番南で降りて改札抜けてちょっと歩くと左手に、小さな階段。
Aの7だったかな?
地上に向かう出口をスルッとスルーして、そのままグングン歩いてゆくと、突然、照明の色が淡いオレンジ色に変わって、床が刻んだ御影石になる。
ペニンシュラホテルの地下に向かって抜ける道。
ガラスの扉を2つあけると、むせかえるような花の香りに包まれる。
フラワーショップにカフェにそれからペストリーショップと続き、ホテルベーカリーのキッチンの中を通ってエレベーターホールに抜けるって言う、非日常的なるドラマティックな導線が好き。
ベーカリーキッチンの中を通るとは言っても当然、ガラス張りの通路でだから、甘い香りがお預けなのはちと残念。
でも真っ白なコックコートをきたパティシエが、十人近くもキビキビと働く様は、見ていてとても気持ちいい。
今日は母の日用のケーキでしょうか?
ペニンシュラベアの足下に、ピンクの薔薇がキレイに咲いたモティーフがズラッと並んで通路を見つめる…、かわいらしくて思わずパチリ。
エレベーターに乗り、裏玄関から通りにでるとミラノからきた「Cova」のカフェが目の前に。
地下から地上に出てくる過程が、これほどたのしい場所はそれほど他にない。
そしてお昼のご飯にします。
日比谷シャンテ地下にある「ビアン」って言う店。
スンドゥブチゲの専門店。
恵比寿出身と言うこともあり、ほぼ女性客と言う店だった。
カフェ的造りにカフェ的ユニフォームの、カフェ的サービス。
けれど最近、男性客がかなり目立って増えている。
焼肉世界は男の世界。
韓流婦人が牛耳る韓国料理専門店的世界の間には、高くて頑丈な壁がガチッそびえ立ってた…、はずなんだけど、最近、オトコもすなる韓国料理。
今日も近所のサラリーマンが、汗をダクダクかきながら石焼きビビンパを食べていた。
独身女性から火がついて、主婦を経由してサラリーマンにたどり着いたら、そのお料理が一般的な料理になったという証拠。
スンドゥブチゲはそろそろ日本の料理になりつつあるというコト、かもしれません。
どうだろう。
選んだのは、スンドゥブチゲに石釜ご飯がつく、ここ一番の売り物セット。
ちょっとお待ちいただきますが…、と言われて待ちます。
15分ほど。
待てばおいしいモノにしっかりありつける。
しかも座って待たせてもらえる。
ラーメン屋さんの店先で小一時間も待ってやっとありつくような、そんなコトを考えるならば座って15分なんて、待っているうちに入らない。
まずは石釜ご飯が来ます。
お店の人が蓋をそっと持ち上げて、軽くしゃもじでグルンと混ぜる。
湯気を軽く吐き出させ、あと3分ほど蒸らして下さい…、って。
確かに最初のご飯はシットリ、けれどそれもユックリ湯気を吐き出してスベスベご飯に仕上がっていく。
黒米の混じった五穀米。
茶碗によそおい、ちょっと味をたしかめてみる。
塩が少々くわえられてて、それがお米の甘みをやさしく引き立てる。
さて、ご飯の出来上がりという、そのタイミングでスンドゥブチゲがやってくる。
小さな石鍋。
グツグツ沸騰する真っ赤なスープに、生の卵がポテンと一個。
急いでそれを潰してグルグル。
豆腐を壊してかき混ぜる。
容赦なく。
上から下にひっくり返し、ワシワシかき混ぜ具材全部をひとつに合わせる。
刻んだホタテ。
アサリに豚の味付けひき肉。
春雨、ネギに角切りじゃがいも。
その定番の具材にプラス。
韓国海苔と、角切りにしたタクワン加えてボク味にする。
韓国海苔は風味をコクを足してくれる。
オモシロイのがタクワンでこれがカリカリ。
ポッテリとしたスンドゥブチゲの食感に、歯ごたえくれておいしくさせる。
それにしてもここのチゲ。
かなり濃厚。
スンドゥブチゲには「スープタイプ」と「クリーミータイプ」の2種類がある。
どちらもそれぞれおいしいけれど、ボクが好きなのは水気をそれほど残さないスープがまるでソースのように濃厚なモノ。
新大久保のあるお店ではスンドゥブチゲのコトを、「韓国風の麻婆豆腐」と名乗るところがあるほどたしかに、豆腐を辛味ソースであえたような食感。
ベリーホットに味をととのえ、一口食べるとお腹の中が汗をかく。
二口目から、お腹の汗がどんどん上にあがってき、半分食べたところで頭のてっぺんが熱くなる…、週末に向け辛さで元気を補給する。
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