昼を銀座のジョーズシャンハイ。
今日はユックリ、ランチミーティングをしようというのでココを選んだ…、ビルの地下一階でありながら、天井が高いドラマティックな空間が、キラキラゴージャス。
お店の一番奥にはガラスで隔てられた厨房がステージみたいに伺い見れて、ちょっと気合の入った会食にピッタリとする、ほどよき空間。
旨いだけなら他にも来るべきお店はたくさんあるけれど、テーブル囲むみんなが互いをもてなすようなしつらえのあるお店は便利な存在…、オキニイリ。
小籠包が「世界一おいしいお店のひとつ」と言われるお店であります。
「世界一おいしいお店」が複数あるというコトがまず不思議なところ(笑)。
誰が世界一おいしいと決めたかということも不明なところで、ちなみにこの店、本店があるのがニューヨーク。
そのニューヨークではたしかに小籠包がおいしいコトで有名。
つまり、「ニューヨークで一番おいしいお店=世界で一番おいしいお店のひとつ」という暗黙の了解で肩書きがついたような、そんな気がする。
まあ、それもいい。
ちなみにこの店の正式名称が「ジョーズシャンハイニューヨーク銀座店」でありまして都市の名前が3つも続いてせわしない。
「ミュンヘンサッポロミルウォーキー」じゃあるまいし…、って笑っちゃう。
その小籠包がついたランチのセット。
大ぶりのポッテリとした小籠包がすセイロに2つ。
具材違いの2種類で、ひとつは普通の豚肉風味の小籠包。
もう一つが上海蟹の肉と味わいを風味漬けした小籠包。
一度に2つの味をたのしむことができるこうしたスタイル…、もてなし上手なアメリカならでは…、いい工夫。
この小籠包が、すっぽり入る陶器の器。
レンゲを大きく引き伸ばし、先の部分だけをカップにしたような独特の形をしている器が一緒に用意されていて、そこに小籠包を移して食べるという趣向。
皮で包み込まれたスープを無駄にしないでもれなく味わえる。
しかも冷めてくれるので食べやすくもなるというのがアリガタイとこ。
まずは通常の小籠包。
箸で頭をつまんでサッと持ち上げ軽く揺すると、中でタプンとスープが揺れる。
皮に小さな穴をあけ、プチュリと吸うと肉のうま味をたたえたスープが唇濡らしてほとばしりでる。
ゼラチン質が濃厚で、それで唇はりついちゃうほど。
芯まで熱々…、だから息を吸って口の中を冷やしつつ味わってくと、おいしい香りが鼻から抜けてますますおいしくなっていく。
そして2個目の蟹の風味の小籠包。
豚のうま味にコッテリとしたカニのうま味がのっかって、舌がどちらの味を味わおうって右往左往するのがとてもたのしくて、ユックリじっくり。
喉の奥へと手渡すまいとしんみり味わう…、今年の上海蟹の育ち具合はどうなんだろうって思ったりもする、オゴチソウ。
メインディッシュはフカヒレの麺。
底がシュパッとすぼんだ形のおしゃれな丼。
口が広くて、そこになみなみフカヒレまじりのあんかけが、タプンタプンと揺れている。
おしゃれで上品にみえるのだけど、これが曲者。
たっぷりはいって、かなりのボリューム。
手で持ち上げるとズッシリ重たい。
箸でさぐって麺をズズッと持ち上げると、湯気がフワッと湧き上がり、おいしい匂いが鼻をくすぐる。
細めで縮れの少ない卵麺。
茹で上げ具合がちょっと固めて、ザクッと歯ぎれる食感が良い。
しかもそこにとろみスープがたっぷりからんで口の中へとなだれこみ、厚さにハフっと口がビックリ、驚いた。
鶏のスープのスッキリとしたうま味にドッシリ。
オイスターソースの風味と味がのっかって、一口ごとにどんどんおいしさ重なっていく。
とろみスープで蓋されて、ユックリ食べてもスープや麺が冷めずにずっといてくれる。
黒酢をポトッと落としてやると、酸味がうま味を引き立てて味の輪郭がギュギュッと見事にひきしまる…、食べてるうちにユックリ麺に熱が入って麺がトロンとやわらかになる。
とろみのスープにそれがからむと、口の中にある全部がふかひれスープのように感じるステキ。
体もユックリ温まり、スープをゴクゴク平らげて、お腹もほどよく満たされる。
ボクらがお店に入った時間がランチが終わった1時過ぎ。
にも関わらず、お店はほとんど満席で、ウェイティングルームには4組ほどの待ちができてた。
それからユックリ、お客様が入れ替わる。
ビジネスランチ風の人たちもいはするけれど、買い物途中の人たちがかなりの割合占めている。
銀座って街の底力を感じる景色。
グローバルなオモテナシにも、適したしつらえ、メニューだからでありましょうか?
英語をはなすグループ客もチラホラまじる。
これまた銀座的なる雰囲気、オモシロイ。
デザートに杏仁豆腐。
ポッテリ、ムッチリ。
パンナコッタのように重たい食感で、煮詰めた黒蜜がまるでカラメルみたいな風味…、これもなんだかニューヨーク的?
お茶をのみつつ話しもはずむ、良きランチ。
それにしても今週の月曜日から金曜日まで、ランチがすべて中国料理だったというコト。
気持ちが不思議とチャイナな感じだったのか…。
涼しくなると食べたくなるのが中国料理だったのか…。
わからないけど、なんだかたのしい。
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ちなみに文中の「ミュンヘンサッポロミルウォーキー」。
その三都市が世界三大ビールの生産地として有名で、しかも北緯43度付近にあるってことで、サッポロビールがかつてキャッチコピーで使ってた。
このCMソング…、ボニー・ジャックスが歌ってらっしゃる。
実際、ボクが小さい頃に聞いたことがあるミュンヘンサッポロミルウォーキーはこれじゃないけど、おそらくコレがオリジナル。
ほのぼのしていて「これぞCMソングでござい」って感じがステキで思わずブックマークをかけてしまいます。
今日のステキなオキニイリ。
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