サカキノホトンブログ高知の茶のま

S	M	T	W	T	F	S
					1	2
3	4	5	6	7	8	9
10	11	12	13	14	15	16
17	18	19	20	21	22	23
24	25	26	27	28	29	30

高知の茶のま

高知市内の歓楽街からちょっと離れたかなり静かな場所にある、小さなお店。
マンションの普通の一室のようなしつらえの空間で、靴を脱いで上がると気持ちの良いカウンター。
中に厨房。
座敷がいくつかあるという、居心地の良い店でほっとする。
しかもお店をやってる人が、元気でしかも若い人。
８０品ほどあるでしょうか、メニュー多彩。
しかも四国の食材をふんだんに使った魅力的なる料理の名前があれこれ並ぶ。
どれにしようかたのしく迷って、まずは「チャンバラ貝」って貝の煮物をもらう。
ザリガニが巣にしそうな巻貝で、串で突き刺しくるんと手首を回すとツルンと中身が出てくる。
平べったい貝。
まるでリボンのような身がまるまりながら出てきてそれを食べるとコリコリ。
煮たはずなのに、まるで生のあわびを食べてるみたいな食感、そしてハリ。
うま味も強くて、酒の肴にピタッとハマる。
焼酎を飲み、さて魚。

戻りカツオのタタキをもらう。

特製ドレッシングをかけて作ったサラダ仕立てという一品で、程よき厚さに整えられた活の切り身の上にどっさり、葉っぱ野菜がのっかってくる。
ドレッシングは果物の酸味とニンニク、それに少々、油が混じる。
一口食べると、まるでイタリア料理のドレッシングのようでビックリ。
赤身のシッカリしたかつお。
それがまるで、赤身のおいしい牛肉みたいな味わいがしてまるで牛肉カルパッチョ。
生のニンニクをタップリのっけて、知らずに食べるとガリッと辛い。
かなり元気の出そうな一品。
高知の料理はまるでイタリア料理みたいだネって言ってバクバク食べていく。

カサゴと豆腐の煮物をたのむ。
脂ののったカサゴの切り身。
プリンとゼラチン質がおいしく、しかもうま味がかなりある。
甘辛醤油。
シッカリ煮こんで、豆腐がまるで日焼けしたよう。
豆腐だけじゃなく野菜の煮物もふんだんで、しかもどれもにカサゴの味が入ってて、これでお酒がもう一杯。
高知の夜に呑ん兵衛になる。

ここのお店は出汁がおいしい。
そう言われ、たのんだ寄せ鍋。
高知だけに上等のかつおぶしをタップリ使ったきれいなお出汁。
けれどかつおぶしだけだと味に深みがでないのでしょう…。
雑節、昆布と海のうま味をタップリくわえ重層的なる味を生む。

冷たい状態で一口舐めると、ちょっと頼りなさを感じる。
ところが具材と一緒に煮ると、たちまち香りが華やかになり味もズッシリ、濃くなっていく。
ゴクゴク飲める。
この出汁で茶碗蒸しを作ったらさぞおいしいだろう…、って口走ったら、ワザワザ茶碗蒸しを作ってもらえた。

フルんとなめらか。
出汁だけで飲む出汁より甘みが際立って、スプーンですくって飲むスープだなぁ…、ってウットリしながら、お腹温か。

若い人が作る料理でありながら、基本に忠実。
たのしくひねったオリジナルな料理ではある、けれど変わりすぎていない創作料理になる一歩手前の創作性がほどよくていい。
感心す。

あおさの天ぷらって言うのを発見。
それで作ってもらったら、緑色したまさにあおさの塊がくる。
噛むとモッチリ。
海苔の香りがほんのりとして、口の中でムチムチしてくる。
東京で、こんなあおさの天ぷらを食べたらいくらになるんだろう…。
高知だったら安いんでしょう…、って聞いたらいえいえ、高知でもかなり最近、高くなってきたんですって。
きれいな水がなくちゃできない自然の恵み。
ずっとこうしてたのしめるよう、やっぱり地球を大切にしなくちゃいけない…、って思いもす。

四国生まれのボクだけれども、生まれて育った瀬戸内地方と太平洋に面した高知の食材、素材はまるで違って、食べるモノがどれも新鮮。
おいしく感じる。
高知の食材。
真面目で正直に作られたあれやこれやを他の地方の人達に、もっと気軽にたのしんでもらえるようにちょっと仕組みを作りましょうか…、と。
これからしばらく通いつつ、勉強会をしようと思う。
地方の食を大切に…、タップリ飲んで、タップリ語り、タップリ食べて、いい気持ち。

[0回]

2010/11/13 (Sat) 東京以外のレストラン Trackback() Comment(0)

■ この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード

■ コメント一覧

■ この記事のトラックバック

この記事にトラックバックする：

サカキノホトンブログ

[PR]

高知の茶のま