ホテルをあとに、南に向かって移動の出発。
博多の街では良く食べた。
食べたのだけど、まだまだ食べ足りない気持ちが強く、胃袋を置いて移動をしたくなるほど(笑)。
麺の文化の多彩で多様なところには来る度、感心させられる。
特にうどん。
西と東で味わい異なり、しかもお店によって流儀がまたあって。
福岡のうどんをテーマにレストランができちゃいそうな、そんなたのしさ。
そういえばいわゆる「博多のうどん」を食べずに帰るのはなんだかさみしい。
博多の駅に因幡うどんがあったはず。
デイトスっていう地下レストラン街。
今のように博多の駅がショッピングセンターみたいになる前からずっとあった食堂街で、かつてのお客様が今でも和食のお店をしてる。
出発前にお店がもしもあいてたら、博多の旅の〆に食べようとやってきたらば、運良くお店をやっていた。
テーブルにつき、ごぼう天のうどんを下さいっていってホっと一息…、まるで帰ってきたような気がしてニッコリ、お腹が笑う。
友人の友人がココのうどんを作ってる。
そう聞いたときから多分、今朝はココに座ってるだろうって思って寝て、起きそして今。
丼一杯に青いネギが刻まれ盛られ、青い匂いを嗅ぐとウットリ。
あぁ、おいしいに違いないと思ってボンヤリしていたら、厨房の方からチャッチャと音がしてそしてやってきたのがこれ。
浅めの丼。
透き通った出汁にうどんがやんわり泳ぎ、まん丸に揚がったゴボウの天ぷらがプカっと浮かぶ。
丸天だったりごぼう天…、比較的表面積の大きな具材を浮かべて様になるように、丼の口が大きくできててその分、浅い。
手に持ち上げるとズッシリ重たく、しかも熱くて汗をかく。
出汁の香りがポワンと鼻をくすぐって、イリコと節の強い匂いがヨダレを搾り出させるゴチソウ。
ゴクリと飲んでウットリし、ズルンとたぐってそのなめらかに体が芯からほぐれてく。
昨日食べた筑豊的なる力強さを保った麺もおいしいけれど、このやさしさ、そしてなめらかさ。
例えば讃岐うどんが人工的に鍛えあげられたボディービルダーみたいなマッチョな麺だとすれば、筑西うどんは日々の力仕事で自然と鍛えあげられた肉体労働者のような麺。
一方これは自然に生きて、自然をたのしむ自由な麺のような気がする…、出汁と一緒にスルスルすすると自然と顔がほころんで、口が笑ってニッコリとなる。
ちなみのココのごぼう天…、かき揚げみたいな形をしてて斜に薄切りされたゴボウが歯ごたえコツコツ、なめらかうどんの対極にある食感たのしい。
しかも衣が汁を吸い、みるみるうちにホロホロほぐれて出汁の表面に漂っていく…、そのはかなさが特徴的で、油のうま味がたちまち麺にからんでいくのがまたおいしい。
ネギをタップリ浮かべてハフリ…、噛む必要がない麺をネギやゴボウと一緒に噛んで、けれど口を逃げまわる正体不明をたのしむゴチソウ。
旅人モードの胃袋はかなり危険な大喰い胃袋…、たのしい心配しながら電車はあっという間に鹿児島に着く。
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鹿児島中央駅のスタバで打ち合わせ…、スタバって言う場所は日本どこでも同じ空気があって、ココが鹿児島だってことすら忘れてしまえる。
なんかスゴい空間だよネ…、っていいつつ仕事ははかどってそして移動。
国分という街…、ここしばらく九州に来る度よって、会社作りのお手伝いをさせていただいている「うを佐」という店で打ち合わせ、のち、試食の仕事。
寿司屋に生まれて30歳…、生まれたときから飲食店で働く苦労を見て育ってなおも、飲食店が好きで経営している社長で、だから「働く人がシアワセになる」仕組みや料理を一生懸命考えている。
料理というのは「家の味」であり「地方の味」で、それを働く人に正しく伝える努力を忘れてしまうとチェーンストアの料理になっちゃう。
作って、見せて、味わって、共有しなくちゃいけないんだよネ…、ってこの日もあれこれ料理を作りみんなで食べる、そして移動で宮崎へ。
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