サカキノホトンブログオステリア・ナカムラ

S	M	T	W	T	F	S
					1	2
3	4	5	6	7	8	9
10	11	12	13	14	15	16
17	18	19	20	21	22	23
24	25	26	27	28	29	30

オステリア・ナカムラ

１月から３月にかけて生まれた友人同士て合同誕生会をいたしましょう…、とそれで集まり六本木、オステリア・ナカムラを場所に選んでたのしい時間。

あまり元気がなかった数年間。
上等なレストランに行くことすらもが辛かった。
それでおなじみのお店に不義理をしてた。
いつか元気が出てきたらそういうお店にご挨拶にいかなくちゃ。
そう思いながら、中でもココには来なくちゃと、ずっとがんばり、やっと去年の年末のコト。
やってきたらば、まるで数年、時計の針が止まっていたかのような「昔のままのステキ」がそこにはあったのですね。
それが何よりうれしくて。
しかも。
昔はご夫婦二人でやっていた。
それが若いスタッフがくわわって、厨房の中で凛々しく鍋をふっていた。

人が雇えるようになるってスゴいコト。
しかもその人たちと仲良く笑顔で働けるってスバラシイコト。
なんだかウレシクなってくる。
そして今日。
厨房の前のカウンター。
５人がけのところを４人で独占します。
メニューをみんなでワイワイしながらまずは前菜をいくつか注文。

女性と一緒の会食で、だからいつもはたのまぬ野菜。

季節の野菜を、野菜それぞれの食感をほどよく残して蒸しあげて、そこにアンチョビガーリックテイストのソースをかけて味わう趣向。
バーニャカウダ味の温野菜って感じがおいしく、しかも野菜の甘いコト…、体が中から洗われるようなやさしい味わいで、お腹がニッコリ…、食欲が湧く。
牛もつを塩でコトコト炊いた煮込みが、肉好き、内臓好きにはたまらぬ風味、風合い…、口の中でトロンととろける力湧き出るオゴチソウ。

白いんげんとトリッパの煮込みをそれから次に…。
基本は塩味。
トマトの酸味。
そしてうま味がトリッパ自体の味を引き立てて、クチャっと奥歯に絡みつく。
白いんげんもコツリと奥歯を叩いて砕け、ホロッと崩れて口にちらかる。
パルミジャーノをタップリかけて、コクの上にもコクをくわえる。
手作りフォカッチャでソースまでもをキレイに拭う。
オニオン風味。
ザックリとした熱いフォカッチャがただそれだけでもおいしいのに、ソースを伴いまるで料理のような味わい。
煮込み料理がおいしいイタリア料理のレストランって、いいなと思う夜。

カウンターの前の壁。
白いタイルがピカピカに磨きあげられたところに厨房でシェフが働く姿が映る。
明るい影絵のようでワクワクしてくる…、向かいの景色が移りこむほどキレイな厨房であるというのもステキであります、いいお店。

そしてここのスペシャリテ…、煮込んだ牛すじ肉とレンズ豆で作ったテリーヌを、こんがり焼いたモノを最後の前菜に。

表面ガリッと揚がったように焦げて仕上がる。
焼けた脂と煮詰められたバルサミコの甘い香りが鼻においしい。
ナイフを入れると中からパラリと豆が散らかり、牛すじ肉の繊維がほぐれる。
とても上等なコーンビーフを焼いてお豆と一緒に食べてる…、そんな感じで噛むとジュワッと脂が口に滲み出す…、ワインがグイグイすすんでく。

メインディッシュにまずカジキ。

分厚い切り身に細かなパン粉をつけてカリッとオリーブオイルで揚げて仕上げる。
潮の香りとでもいいますか…、魚の力強い香りが鼻から抜けるおいしさ、衣に加えたハーブやチーズの風味もコクになっていく。
魚というより、鶏のむな肉を食べてるような確かな歯ごたえ、バッサリとした繊維と味わいが力強くて、あぁ、イタリアだ…、しかも南イタリアだねって思ってニッコリ。
ルッコラと、甘いトマトをソース代わりにして味わった。

そして肉の料理が続く…、オッソブーコのポレンタ添え。

骨付き牛肉をコトコト煮込んで骨の髄まで味わい尽くす。
肉好きにとってはたまらぬゴチソウ。
ひと目で口の中がおいしくなってきて、思わずみんなでカンツォーネの名曲、「帰れソレントへ」の替え歌、「帰れポレンタヘ！」を歌ってしまう。
レストランでみんなで歌うなんて、久しぶりだなぁ…、と思って笑う。

そしてパクリと。
ネットリとした肉の食感。
繊維がほぐれてゼラチン質が口いっぱいに広がっていく。
ネチッと粘る。
唇同士がはりついて、離れたくないんだってぐずっているかと思うほどにネットリ、ムチムチ。
グリーンピースのひとつひとつに肉のうま味が移ってスベスベ。
クリーミーなポレンタがソースのうま味を吸い込んで、なんとおいしい、お腹が笑うようなゴチソウ。

〆のパスタの前にひと品…、どうにもこうにもホワイトアスパラガスを食べたく、カルボナーラ風に仕上げてもらって味わう。
アスパラガスを蒸しあげて、そこにカルボナーラソースをタップリ。
シャキシャキとしたアスパラガスの繊維がソースをまとって一層シャキシャキ…、みずみずしさも際立っていく。

そしてパスタを２種類たのむ。

ひとつはココのオープンからの名物パスタで、ポロネギと蟹をタップリつかった塩味ソースで仕上げたイカスミの手打ち麺。
くろぐろとした姿が精悍、若干細めでザクッと歯ぎれる食感たのしいパスタで、なによりソースのうま味がいきいき口の中に広がる。
もう一種類はグリーンピースのピュレにパルミジャーノを混ぜて作ったソースで味わうタリオリーニ。
豆の甘みとチーズのうま味が麺にまったりまとわりついて、口の中を満たすシアワセ。

そしてデザート。

ボクはラム酒をタップリ吸い込ませたババをたのんで、さぁ、食べようと思ったらバースデーメッセージを描いたクッキーのプレゼント。
みんなで「Happy birthday we are」って歌ってプッとろうそく消した。
なんてシアワセ、アリガタイ。
食事を終えたら外は雨…、だからかちょっと今日はお店の中が静かで調子にのってはしゃいでしまった、だってこんなに楽しい夜はそれほどあるとは思えなくって。
そんなたのしい夜を作ってくれた友達、そしてお店の人たちに感謝であります、またきましょ。

オステリア・ナカムラ

関連ランキング：イタリアン | 六本木駅、乃木坂駅、六本木一丁目駅

[9回]

2013/04/03 (Wed) 東京の他エリアのレストラン Comment(0)

■ この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード

■ コメント一覧

サカキノホトンブログ

[PR]

オステリア・ナカムラ