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サカキシンイチロウノホトンドゼンブノブログ
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    サカキシンイチロウ
    年齢:
    64
    性別:
    男性
    誕生日:
    1960/01/26
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    新宿の中嶋。

    7248691f.jpegミシュランでも星をとった、夜は上等な割烹料理店。
    季節、季節の美味なる料理に身を任せることのできる、新宿という街には珍しい落ち着いた店で、そこの昼。
    これがちょっと変わった営業をずっとしている。

    ご主人不在。
    予約をすれば懐石仕立ての季節のお任せをいただくこともできはするけど、基本的には鰯を使った定番定食だけでやってる。
    若い職人さんだけの、のびのびとして元気な雰囲気。
    ときおりあまりののびのびに、ちょっと雑になったりすることもありはするけど、けれどまるで放課後の部活動をみているようなそんな空気がボクは好き。
    授業ばかりを一生懸命する学校より、授業以外の生徒任せの時間も同じく大切にする、そんな学校がボクは好き。
    ボクが田舎で通った学校。
    松山東高等学校というとこも、まさにそんな学校でした。
    なつかしい。

    定番メニューは全部で五種類。
    鰯を焼いたの。
    鰯を煮たの。
    刺身にフライ、それから柳川。
    焼いた鰯はほどよき大きさの鰯がなくてはできなくて、ほとんど品切れ。
    今日は煮魚も売り切れで、それで残りの3品、たのむ。

    まずはお刺身。

    bfdc511c.jpeg普段はご主人が立つべき板場に若い人が立つチャンス。
    それをもらってキリリと包丁を奮って刺身をひく…、というその緊張感が伝わってくるのも、なかなかたのしい。
    キラキラとした綺麗な鰯を細く切り、ゴマと刻んだ大葉をタップリ混ぜ込んで、フワッと小高く山に盛る。
    見た目よりも、食べやすさ。
    それにご飯と一緒に食べておいしく感じる状態に、しっかりこだわる質実剛健。
    脂がのって、青い魚の香りがフワッと後口となる。

    ご飯。
    そしてお味噌汁。
    高級な和食のお店に限って不思議と、汁を物足りなく感じることがよくあります。
    ほのかな旨みと、ギリギリ最小限の塩味こそが上等な汁の証でござい…、って感じの端正にしてストイックな、そんな汁ではご飯をおいしく味わえぬ。
    ここのお汁は、それ一杯でご飯茶碗に軽く一杯いけそうな、具沢山にして味わい豊か。
    サービス精神を感じます。

    それからフライ。

    e6bb22e5.jpeg綺麗にそいだ鰯の切り身。
    塩とカレー粉、それから胡椒で下味をつけ、細かなパン粉をギッシリつけて、カラッと揚げる。
    ソースやタレをつけずとも、そのままおいしく味わえる。
    カレーの風味が青魚独特の臭みを抑える。
    消すのでなくて、暴れだすのをなだめるような見事な役割。
    だから食べた瞬間は、魚の臭みを感じずカレーの香りとフワッとほどける魚の旨みに専念できる。
    それがユックリ。
    噛み進めるごと、徐々に魚の香りがしてくる。
    なかなか旨い。

    付け合せの野菜が二つ。
    ひとつはモヤシのカレー風味のおひたしで、これはシャキシャキ、みずみずしくてスパイシー。
    もうひとつはキャベツとレタスのドレッシング和え。
    かなり甘めの味付けで、クニュッと身厚のキャベツの食感。
    シャクッと鋭いレタスの繊維がそれぞれ異なる歯ごたえで、カサカサッとしたパン粉の食感に決して負けない。
    おもしろい。

    このフライを玉子で閉じた柳川鍋。

    515494b8.jpeg玉子をまとって出汁でグツグツ煮込まれて、なおもカラッと揚げたてフライの風味が残る。
    よく煮込まれて味を含んだスライスたまねぎ。
    シャクシャクっとしたその食感と、フワフワ、しっとりの玉子のなめらか。
    ご飯の上にそっと乗せ、丼のようにしてパクパク食べる。

    ご飯のお替り。
    二杯目はただ、三杯目から追加料金というこのシステムがボクは好き。
    一杯目は軽くよそってお客様の空腹具合に問いかける。
    どんな人でもお替りできるその分量。
    お替りください…、って願いすると、普通の量でいいですか?って。
    ここで大盛り、普通で、軽くていいです…、と自然にお客様とコミュニケーションが取れるようになっている。
    お客様のお替りのタイミングを見計ろうと、自然に手元に目を向ける。
    お客様思いの仕事になりもする。

    ランチタイムを過ぎてもなおもお客様が続々と来る。
    お店の中には10人近くの若い人。
    彼らの中から自分のお店を持つ人や、次の板場を任される人が次々出てくる…、ようなことになるといいなぁ…、ってそんな気持ちにさせてもらえる、たのしいお店。
    ずっと付き合い、したい店。

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    無題
    以前、この店ランチ利用しましたが…

    板前さんが客の目の前で部下をがんがん叱り飛ばすもんだから、ダッシュで喰って店を出てきました…

    あーこわかった。
    めるばさん / 2009/09/06(Sun) /
    たしかにたまにそんなことも…。
    > めるばさん
    ココのお昼はまるで学校のような雰囲気。
    それもどちらかというと体育会系の課外授業のような雰囲気で、ときおりそんな
    こともあるようですね。
    女将さんが一生懸命その場をなだめようとするのがココロの救い。
    ちょっとでも早くみんなが一人前になるように…、って親心なのかもしれないですね。
    サカキシンイチロウさん / 2009/09/06(Sun) /
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